∴SHRINE∴
∴FANTASY LIVING THING PICTURE BOOK∴

■ EPISODE 09 ■
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初めから計画的にバランスを考え造られた都市は設立公認されて数年

十年満たないにも関らずそこらの老舗都市に勝る規模であった。

当然、そうであれば現在過去問わず様々な者がやって来ては去り、定住したりする。

流浪民のその少年もまた他所から流れて定住しつつある者の一人だった。

とは言え、端より便りがあって居ついているわけではないので住む所は無く

旅行者,商人相手にスリで日銭を稼ぐ毎日。

そんなことをしなくても役所に行けば、何なり紹介してもらえるのだが

今一度も捕まったことが無い少年が知るはずもなく知っていたとしても

間違ったプライドがその「御情け」を受け入れるはずがなかった。

その少年の今日の獲物は少女。 ・・・幼女か? 

カットソーにキャロット,ニーソックス,パーカーとコサッパリにながらも可愛い女の子。

何であれ、見た目からして年下であることは間違いなく。

しかし、年不相応に書店で本を漁り不相応な財布で買い付けているのを見た。

オマケに本が重すぎるので屋敷に配達させる御嬢っぷり。だから獲物に定めたのだが。

人波に紛れて少女に近づき追いすれ違い様の瞬間、

その脇に下げたポシェットの口を開け中の財布を指で挟み抜く。

イッチョ上がり、チョロかった。 後は路地裏に隠れ、財布の中身を検める。

・・・開いた口が塞がらない。 知らない桁の額が入っていた。

その時、不意に

「無駄使いしないよう言われておるからソレを持って行かれると困んダ。返せ。」

背後からかかる少女の声。間違いなく獲物、だった。

取ったものは自分のもの。返せと言われて返すわけもなく

当然、無言に振り返る事すらなく脱兎の如く遁走。

「・・・ふむ(考」

とにかく、少年は走った。走って塀を飛び越え屋根の上も走り回りまわって

人気の無いところへ。

周囲に気配が無い事を確認し、やっと一息。

まさかスったのがばれていたとは・・・だがこれでもう追い付けまい。

大人が舌を巻くほどの俊足の上に様々な障害物を乗り越えてきた。

自警団の連中ですら巻く自信はある。 振り返り

「ゴクロウサン。 私の財布、返せ」

まいたはずの少女がいた。息を切らせることも無く平然と。

とにかく、少年は逃げた。

路地裏を走って様々な障害の乗り越え人ごみの合間すら走りぬけ・・・・・・

人気の無いところへ。

今度こそ周囲に人の気配はなかった。数度周囲を確認し

やっと荒い息で腰を降ろし落ち着いた。 反省に

さっきのは偶然に違いない。偶々、回り回って少女の前に来たに違いない。

きっとそうだ。今回は大丈夫。今度は

「気は済んだか? 諦めろ、私からは逃げ切れん(笑」

悪夢だった。 恐る恐る・・・振り返れば、そこに、いた。

「う、うわああああっ!!!」

理解出来ない恐怖に思わず少年は自分より小さい少女に襲いかかり

電撃に、わけもわからず意識を失い・・・・・・

種明かしは、単に最初っから財布に『標識』が付けてあっただけ。

場所さえ分れは魔導師たるルーなら即追い付ける。 もっとも逆切れに襲われるとは

思っていなかった為、思わず雷を撃ってしまったが・・・幸い、少年の息はあった。

本来、少年が悪いためそのまま放置していってもいいのだが・・・プロが素人相手に

本気を出してしまった心苦しさもある。 以上に少年は悪さをした子犬みたいなもの。

返すものさえ返してもらえれば咎める気はないし、放置するにはココは場所が悪過ぎる。

「・・・ふぅ。 甘いナ、私も」

風通しの好い静かな所へ、ぐったりした少年ごと『浮遊』で・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・

べちゃっとロクに絞ってないハンカチが少年の顔へ

「・・・う・・・んん・・・・・・ぶはぁっ!!?」

「よっ、オハヨウ」

獲物が目の前に可愛らしくしゃがんでいた。 いや、獲物は自分か?

「・・・・・・」

「返すものは返してもらったからナ、好きな処に行っていいゾ」

「それは俺のものだ。俺が取ったものだ。 返せ」

「その理論なら、取り返したから私のものは私のものだな。」

「くっ・・・」

「ついでに言うならオマエの命も私のモノになったナ」

「うっ・・・」

放たれる気配に、目の前の幼女が全く別の生物に見える。それはまるで・・・

ぐぅぅぅ〜〜〜

「・・・・・・」

「・・・・・・」

「・・・はぁぁぁぁ(呆」

「な、なんだよぉ(照」

「ツクヅク節操のない奴だナ、オマエは」

「うるさい。鳴ってしまったものはしょうがないだろっ」

「くっくっくっ、可愛い奴だナ。 ヨシ、奢ってやるから付き合え」

「は? な、な、なに?」

「頭の悪い奴だナ。 時間まで私に付き合えば

無罪放免にしてやるといっておるんだ。」

「断れば?」

「ほっほー、断るのか? 断ってもいいのか?」

放たれる気配に、目の前の幼女が全く別の・・・

「謹んで付き合わせていただきます。」

「ヨシヨシ、賢い子は私は好きだゾ」

明らかに年下と思われる女の子に賢い子といわれ、頭を撫でられる・・・

事はどうあれ、少年は心境複雑だった。

結局、少年は名もすらぬ不思議な少女に遊び相手として連れ回され・・・

女の子と付き合うにはサイズの大小に関らず膨大なエネルギーが必要であり

・・・巡り巡って公園で一休み。少年はもうクタクタでベンチに横たわる。

「ほれ、飲め」

「・・・ありがとう」

少女から貰った屋台のジュースを浴びるように飲む。

「ほれ、食い物だ」

がっつき食らう。

「咽喉、詰まらせるゾ」

「うっ・・・(苦」

「言った傍から・・・(呆。 ほれ、私のを飲め」

「・・・・・・(ゴクゴク」

「・・・間接キスだナ、オイ」

「!!?」

ハゲシク咳き込む少年。どうやら諸に気管に入ったよう。

「すまん」

とその背を優しく撫でる少女。すぐ近くに少女の幼顔。

そんな事をされたら・・・憎めなくなってしまう。それどころが・・・

「なんだ? 私の顔に何か付いてるか?」

「な、なんでもない(ドキドキドキドキ」

「ん〜〜〜? 可愛い奴だナ、コノコノォ」

と少女は少年の首に腕を回し軽いチョーク。少年の頬に押し付けられる少女の胸。

トクントクンと鼓動が・・・

「や、やめろっ」

「うおっ!!?」

いくら得体の知れない少女と言えど少年が突き飛ばせば容易に転ぶ。

「あ・・・」

「そんな顔するナ。いつも通り調子に乗った私が悪い」

地面にへたり座られたまますまなそうな顔で見上げられると罪悪感が。

元々、羞恥に突き飛ばしてしまった自分が一番わるいのだが。

謝らなければいけない。謝らなければ・・・

「よっ、痛っ!!?」

「足、捻ったのか?」

「まぁ、大したことは無い。」

「その・・・ごめん」

「情けない顔するナ。大丈夫だといってるダロ?」

「うん・・・」

まるで年上の女性のような優しさに、今度は少年は抵抗も無く頭を抱締められた。

もう、この娘を傷つけたくないと。それは淡い恋心に似たもの。

不意に、少女の身体が強張る。

「・・・(このまま黙って聞け。変な連中、多分私を狙っている奴等に囲まれた。

オマエは助けを呼びにいってくれ。役所前公園の竜銅像の側にお洒落な白い犬

を連れた男がおると思う。その男に私が攫われたと言ってココにつれて来い)」

「・・・(えっ、でも・・・)」

「・・・(どーせ、この脚じゃ逃げ切れん。今はオマエだけが便りだ。イケッ!!!)」

瞬間、弾丸の如く跳び出した少年は咄嗟に伸ばした男達の腕の隙間をすり抜け遁走。

あっという間に人気のある方へいってしまった為、男たちは追うのを諦めた。

どうせ目的は目の前の不遜に立つ少女。

「貴様ら、私が何者と知っての狼藉だろうナ」

「・・・領主の娘、ルー」

「妹じゃないのか?」

「義妹?」

「コレだと聞いたぞ?」と小指立て

「「「それはないだろ」」」

「どちらかと言えば、一番最後の奴が正解だナ。 貴様等、余所者ダロ?

それ相応の覚悟は出来ているんだろうナ。」

「黙れ。オマエを誘拐して一攫千金だ」

「まぁ、頑張れ」

とルーは怖気付き逃げる様子も無く立ったまま。反対に誘拐者達の方が拍子抜け。

兎に角、気を取り直し彼らはルーの四肢を縛りズタ袋に入れてアジトへ・・・

・・・・・・・・・・・・・・・

少年は走った。 言ってしまえば・・・・・・惚れた弱み。

自分が自警団に突き出されてしまう危険を忘れ、助けを求めに。

言われた場所は待ち合わせに様々な人がいた。

竜銅像前に犬を連れた男は・・・いなかった。

「・・・はぁ。 毎度の事ながら、ルー遅いなぁ」

「ワゥ・・・」 おそいね。

「放って帰るか?」

「ワウ?」 いいの?

「黙って帰ったら怒るだろうな・・・まぁいいや。帰ったらルー、御仕置きだ(ニヤリ」

「キャイン(怯」御仕置き、怖い。

いた。少し離れたベンチに服着た白犬とモロに会話している優しい感じの男が。

その男の前に立つ。男は特にいぶかしむ様子もなく平然と。

「・・・何?」

「女の子が誘拐された」

「どんな女の子?」

「キャロットにパーカー、幼いくせにやけに生意気」

「・・・ルー、だな。」

「ワン。」うん。

多少目付きは変ったが慌てた様子もなく・・・本当に大丈夫か?

「行こうか」

「えっ!!?」

「ルーが攫われた場所。時間が勿体無いからな、さっさと案内してくれ」

得物を持ち明らかに腕が立ちそうな男達にたった一人で如何にかするつもりなのだろうか。

まさか犬と自分も計算に入っているとか?

「全力で走っても大丈夫だぞ、少年」

言われ、少年も手加減抜きで走る。 それに平然と付いてくる男と犬。

少年が全力で走ったので、現場までそれほど時間がかからず到着した。

男と犬は・・・息すら乱していなかった。見かけ以上に逞しいらしい。

「ルナ、ニオイは分るか?」

「・・・・・・、クゥ〜ン」ココから去るニオイ、分らない。ごめんなさい。

「そうか・・・時間は掛かるが魂の繋がりに頼ってみるか・・・。

少年、ココまでありがとう。 これから物騒な処に行くからもう家に帰れ。」

少年には帰るべき家など無かった。

以上に、少女 ルーを危険な目に合わせてしまった責任がある。

「俺のせいであの子は誘拐されたんだ。だから最後までいっしょに連れてってくれ」

「・・・まっ、好きにすればいいさ」

「・・・?」いいの?

「ついてこれたらな」

イロイロな意味で。

男の気合に一帯の空気が変る。そして天を掴む手に召喚され空より実体化する剣。

「!!?」

驚くのは未だ早かった。

地に突き立て持った剣の柄頭に空いた手を乗せ目を閉じ精神統一。

目の前にいる男が希薄になっていく。 否、確かにそこに存在するのだが

まるで水に落としたインクの如く、何かが薄く広く広がっていく気配。

男から公園へ・・・、公園から街へ・・・、街から都市へ・・・

不意に、

「・・・・・・・・・・向こうか。

はぁ、最近俺も化物じみてきたなぁ」

何であれ居場所が分ったのなら今はそんなことを言っている場合で無いと思う。

男は剣を肩に担ぎ持ち、腰をおとし

「では少年、頑張ってついてこい」

疾風となった。 

一気に音もを立てず疾駆し、その方向へ。 白い犬 銀狼も遅れず付いていく。

どちらにせよ既に普通の人間の領域ではなく、少年が付いて行く余裕はなかった。

しかし、どの方向に向かったかは分っている。

あの調子ならきっと一直線に進んで行くと推測を立て、少年も駆ける。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・

都市外れの大倉庫の一角

「何だココは? かび臭いゾ。 もっとイイ場所は無かったのか?」

兎に角、少女 ルーはうるさかった。

ズタ袋から出された途端、その柔唇から雨霰の如く零れる不平不満。

どちらが弱い立場が分ったものではなく、

誘拐者達の気にしている事を神経を投槍の如く言い放ち逆撫でしまくり。挙句

「だから貴様達は ダ・メ なんダ、ゴミが。 ヲット、それではゴミに失礼か?」

何故ココまで言われなければならないのだと誘拐者達の限界。

「黙れ」

「!!?」

と平手一閃、吹っ飛び壁に叩き付けられる幼身体。

床に転がった少女は気を失ったかそのままぐったりしたまま起き泣く気配もない。

「殺ってしまったか?」

「いや、胸が上下してる。」

「あせらせるなよ全く。 それにしても・・・」

ゴクッとつばを飲む誘拐者の一人。その視線の先にはキャロットが脚付根まで捲り上がり

ショーツが・・・

「どうせ貰うもん貰ってしまったら殺してしまうんだ。ヤってしまってもいいよな。」

「スキモノめ。」

「ならオマエは見てろよ」

結局は全員が幼女陵辱に参加の意思を表明。いそいそと服を脱ぎ

「よ、よ、幼女となんて初めてだ。如何する?」

「先ず、服は脱がしてしまおう(ハァハァ」

「へへへ、胸無いくせに生意気にブラなんかしてやがる。可愛いねぇ」

無慈悲に獣な男達に囲まれ床に転がる少女。 その身を護るのは頼りない下着と靴下だけ。

「お、俺、尻」

「お○ンこ」

「無っ乳っ!!」

もめる事無く各々求める物は別々のようで、そそり立つ男根達。

男が少女を丸で小用をさせるようにM字開脚で抱え持つ。

その下には少女を刺し貫かんと今か今かと我慢汁垂らす剛直に寝転がった別の男。

「一気に落とせ」

「い、いいのか?」

「構うことはねぇ。どうせ死ぬ身だ。使い潰してしまえ」

「そうなら・・・」

ずんっ

「みぎゃっ!!? い、痛いっ、痛いー――っ!!!」

処女散華。打って変わり歳相応、己を刺す激痛に少女は暴れ身悶え逃げようとするが

所詮幼女の力。 押え付ける大の大人の力に適うはずもなく逃げられず

「このまま俺は尻頂こうかなー」

と少女は頭を胸板に押し付けられ、寄れめくられるショーツから除くのは綺麗な菊穴。

「やっ、やっ、やめっ」

ピッタシ閉じた菊穴に添えられるのは臨戦な肉槍。それで一気に

ミシッメリッ

「っ、ぎゃぁー――っ!!!」

「あっ、裂けちゃった」

と言いつつも全く悪びれる様子は無い。

見開いた涙目にパクパクと酸欠の少女は股間の二穴を貫かれたまま身体を起こされ

「じゃ、俺は胸ぇー―♪」

とブラと無乳の間に挿し込まれる男根。そのまま息を荒げて腰を前後に振る男。

幼女を貪るその様子を屋根の明り取り窓より窺う あの男、ライの姿があった。

「全く・・・いい趣味してるぜ、なぁ?」

と呼掛けるのは誰もいない背後。

「それは私の事か? それとも彼奴等の事か?」

虚空より返ってくる返事。空間の歪みと共にライの背へ降って抱き付いたのは

全く健全に元気な少女ルー。

下では同じルーが既に虚ろに犯され続けていた。

「・・・・・・ふぅ、さっさと片づけて屋敷に帰るかな。」

「マァ、待て。一度、彼奴等が果てるまで待とう」

「一体、何を考えて・・・」

一目瞭然。 振り返り見たルーは欲情に頬を朱に染め瞳を潤ませ吐息は甘く切なく

ギュッとライの背に密着。

獣欲に男達が少女に腰を叩き付けるものほど醜悪で滑稽なものはなく、

散々弄り倒し射精感に陵辱者達はペースを上げ

瞬間、薄れ掠れ消えていく少女をすり抜け交差し飛び散る白い粘液。

そのまま御互いが御互いのモノを被り、わけも分からず呆然と硬直。

情けない硬直を崩すよう明り取り窓を突き破り、破壊剣を片手にライが降り立つ。

「情けだ。 時間をやるからその汚いものを片づけろ」

暫し休題

「て、手前、何者だっ!!!」

破壊剣片手に以外は全くラフな格好のライを囲むのは臨戦態勢に完全武装なヤクザ者達。

「・・・・・・(呆。 自分が金を巻き上げようとしている相手の顔ぐらい知れ」

「バカいうな。領主が忍びでないのに護衛無しで町中をうろつくわけないだろうがっ」

「自身が強けりゃ必要ない。それに本来、俺の領域は治安が良くてね

・・・貴様達みたいな余所者が調子に乗ってバカしない限りは」

光を反射する破壊剣が、ライがマジであることを示す。

「これだけはしっかり覚えておけ。俺は領主の役をやっている以上に

無名有実な騎士団の団長でもある。 未婚で子供もいない。 ルーは、俺の、仲間だ」

と、妖精の如くライの背に降りてきた少女 ルー。

「つまり、だ、私はムザムザ貴様らなんぞに捕まりはせんということダ」

ニヤリと笑う男と少女のカップルが、誘拐者達には悪魔の笑みに見えた。

そして・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・

無力なのは分っている。それでも少年は走った。せめて、事を見届ける為。

倉庫街の人気の無い所に差し掛かり、風に乗って漂ってくるのは血の香り。

それに、少年の脳裏を過ぎるのは何故か少女が殺されるばっかりの最悪の場面のみ。

ようやく香りの元に辿り着き、倉庫の僅かに開いた戸の中を覗けば

戦場真っ青の地獄図が其処に。

正しくは、焼け焦げ,手足が有らぬ方向に曲がり,血反吐撒き散らし。

且つ、誰も死んでおらず呻いているから性質が悪い。 悪夢な現実だ。

即、その場から逃げ出したかった。

それでも少年は足を踏み入れ探した。何処かに少女の遺体もしくは痕跡が

残っているのではないのかと思い。 冷静にちょっと考えれば、明らかに

事は済んでいるので居るはずがないことぐらい簡単に分るのだが其処まで

思考が回らない。

それでも、それに気付いたのは偶然だった。箱と箱の間に隠された少女の財布。

手に取り、頭の中に少女の声が響く。

「迷惑かけた侘びにヤル。コレを生活に費やすか未来への糧にするかはオマエ次第ダ」

財布の中は知る限り減っているものの、当分何もしなくても生活に困らない額はあった。

少年は知った。

自分が対して矮小な存在である事に。

自分が変らなければならない・・・変われる事に。

そして、この広い都市で名も知らぬ少女と再会する機会が無い事に。


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■ EPISODE 09 ■

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