屋敷への帰り道、やはりライの頭上は肩車のルーによって占領されていた。
機嫌が宜しくないライと打って変わりルーは至極満悦。
その後ろをテテテと白犬なルナが後につく。
ふとルーは指折り計算を始め、結果に数度その事実を確認。
本来なら困ったその事実を差して困らず思案し、結果。
「なぁ御主に頼みたい事がある。 金、貸せ」
「ダメ」
即答以上に全て言わせなかった。
「なぁー、そう言わずにぃー」
「甘えてもダメ」
「貸せっ!!」
「逆切れに命令かよっ!!? 第一、タンマリ給料は渡したはずだぞ。
それで貸せとはいったい如何いう了見だ?」
「財布落とした」
「帰ったら御仕置」
御仕置きという言葉にルナが硬直し数歩遅れる。
「マテ、まだ話は終わってない。 今日、本屋で本の予約をしてナ
後日屋敷に届く事になっておるのだが、今の手持ちじゃ足りんのダ」
「ダカラ?」
「代わりに払ってくれヨー。 身体で返すからサァー―」
「太股を擦り付けるな。無乳を頭にゴリゴリするな。」
「だーかーらー、私の身体を御主の好きなように・・・みなまで言わせるな(ポッ」
「いつもと変らないな。取り合えず、給料から天引きということで。
後、御仕置き。アルシアに遊ばれてください」
「のぉー―っ」
「俺、見物させてもらうから」
「んナー―っ」
男の肩の上、少女が悶え嫌がっているのか喜んでいるか判別つかない叫びに
ルナはただただ首を傾げるしかなく、その思いなど未だ理解出来るはずもない。
もしかしたら永遠に理解出来ないかもしれない。
魔女は死に、彼女は少女として蘇った。
古に凍りついた「時」は完全に氷解し、新たに流れ始める。
To be completed the Epsode09
「The Little Wicth Die」.
(03.06/12〜03.08/12)