∴SHRINE∴
∴FANTASY LIVING THING PICTURE BOOK∴

■ Lio Go Home ■
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「・・・・・・・・・アレス君、もういいよ。」

リオを見てアレス硬直

燻白銀色の特殊繊維製服(長袖チャイナドレス)に

破邪銀・癒青軽鉄(ミスリルブルーメタル)合金製女性用プレートメイル

+同合金製 対魔バックラー(機動性重視の小型円形盾),魔法支援補助長剣「聖霊の刃」

明かに見た目重視、それでも実用性も極めて高し。

傭兵ならともかく、騎士は先頭に立って戦わなければならないため外見も重要なのだ。

「やっぱり、似合わない? え〜〜ん、スリットが恥ずかしいよう(泣)」

そりゃそうだろう。本当なら特殊繊維製のスマートズボンもあるはずだった。

ココだけの話、結局出発までに出来上がらなかったのだが。

「・・・んや、とても良く似合う【惚れ直すくらい・・・全く、あの団長はあああああぁぁぁっ!!!】」

「ありがと・・・そう言えば、アレス君も新装備だったんだね。・・・格好イイよぉ!!」

見詰め合う二人。 しかし其処へ大型妖魔襲来

ガアアアアアアアアアアアっ!!!

「「うるさいっ!!!!」」

ザスッ、ザクッ、ドスッ、ちゅどん

・・・・・・・・・・・・大型妖魔、雑魚扱いで瞬殺。

「をしっ、邪神をブッ倒すぞぉ!!!」

「おぉ―――――――っ!!!」

 

村の中央広場

元の数倍サイズの甲獣型に変えた邪神が全身から生やした触手を地に突き付け、

地脈から気を貪っていた。

ズガガガガガガガガガガガガ

「ガアアアアアアァァァッ、ダ、誰ダ、我ノ邪魔ヲスルノハアアアアァァァ!!!!」

幾つもの気弾,闘刃が邪神に炸裂し、その触手を粉砕するが本体には然したるダメージに成っていない。

満月の下、月光を浴びて現れたのは

「極星騎士団 騎士アレス=ルバード。世の為、人の為、そして俺達の未来の為、貴様は倒すッ!!!」

「同じく極星騎士団 騎士リオ=クラウス。 ・・・これで、貴方との因縁に決着を着けます!!!」

「リオ、アレス・・・・・・クックックッ、ソウカ、ソウイウコトカ・・・

卑小ナ人ノ身デ、神デアル我ニ勝テルト思ウタカ愚カ者メ。リオ、オ前ニハいカシナガラ内臓ヲ喰ライ、

アレス、貴様ニハそれヲ見ナガラ無力ニ死ンデイク運命ヲ与エル

これデ決定ダアアアアアアアアアアァァァ!!!!」

闘いの火蓋は切って落された。

邪神が触手やその先端から発する邪光弾,毒液弾で二人に襲いかかり、

二人はお互いを援護しながらそれを避け邪神に猛攻を与えて行く。

しかし、二人に対して邪神は余りにも大きく手数が多すぎるため、一向に有効打は与えられない。

そして、二人は小さくすばしっこい上にコンビネーションで攻撃してくるため、

邪神は攻撃を掠らせることすら出来ない。

挙句の果てに、二人はお互いの知らない隠技

アレスは魔法「幻影魔盾(ミラーシールド)」で二人の幻影を幾つも作ってリオを護り、邪神を惑わし、

リオは「動反射魔鏡(リフレクトビット)」で邪神が弾いた攻撃や邪神自身の攻撃を反射させたり、

「回復弾(ヒールショット)」を撃込むことで先の負傷で動きが鈍ったアレスを回復させたり、

まで出すが、ほぼ無限にスタミナがある邪神に対し二人の疲労は溜り不利になる一方。

しかし、二人はこの戦いの中で理解した。

二人ともお互い知らない隠技、知らない面があった。

でも、お互いの動き,考えが分かり、安心して背中を預けられる。

己ですら知らない部分があるのだから、相手に自分の知らない処があるのは当然、

それでもお互い信用できる。 それが、心が通じているという事。

「リオ、今なら出来るっ。 二人の力を一つに!!!」

「うん、アレス君。 今こそ二人の力を一つに!!!」

二人の手と手が触れた瞬間、意志レベルで統一、結合。外感覚意識領域拡大。

二人の周りに立体魔方陣が走り、光繭を構成し始める。

「何ヲスルツモリカ知ランガ動キヲ止メタカ、バカメェ!!!」

光繭に襲いかかる触手群。しかし、触手群が光繭を突き抜ける事は無かった。

「何イイイィィィィ!!? 何ダソレハアアアァァァ!!?」

そう、これは光繭では無く、二人の融合を護るための光卵

そして次の瞬間

ペキッペキペキペキペキ・・・パリ―――ン バサアアァァァ

光卵に罅が入り砕け散り、触手群が弾き飛ばされ、二対の翼が展開

上に慈愛の白色天翼と 下に勇気の鋼色龍翼

それを背中に生やすのは天使・・・というより戦乙女。

女性的な身体を白銀の羽衣と瑠璃色の鎧で包み、両手に「風羽」「聖霊の刃」

両脇に羽飾り,鷲の嘴を象った額当ての兜のせいで目は見えないがその口元は涼やか。

零れる長い金髪。


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