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「・・・んん、・・・あむぅ・・ん!!?げほっ」
小城の一室、若いメイドが椅子に座ったクロードに、モノに咽つつ懸命に奉仕していた。
「続けろ。・・・今日、リオに会ってきた。 久しぶりにあった彼女は輝いていた。お前よりな。」
メイドの髪を掴み仰け反らせたその顔はリオ・・・に良く似てはいるが覇気がない。
「くっ、くっ、くっ、早くリオを私のモノにしたい。リオの具合はどんな具合だろうなぁ。」
ビクッ、ブシュ、ブシュルルルルゥ。
「うぐっ!!? ん、んぐっ、ゴク、げほっ、げほっ」
射精の瞬間、落ち着けられて喉奥を突かれても、リオ似のメイドは健気に飲み干し、
丹念にモノを舐めて奉仕し続ける。
「・・・そのためにはアノ男が邪魔だな。 リリア・・・・」
リオ似のメイドはリリアというらしい。
「ヤット、ヤット、我花嫁、母胎ガ戻ドッテ来タカ
・・・永カッタ、コノ日マデ。シカシ、今度ハ我望ミヲ妨害スル者ハあの男ダケ。
今度コソ我ハ完全復活ヲ遂ゲテクレヨウゾオオオオオオオ」
グチャグギュチョグチャグチャグチャ
闇が蠢動し、立ったそのメイドのスカートの中で触手が暴れ回る。
その陵辱のため次第に脚が開いてイキそうになるのをスカートの前を両手で抑え懸命に耐えるが
すでに時間の問題。
「うぐっ・・・は・・い・・わ、私の望みは?」
「安心シロ、覚エテイル。我ハ花嫁「リオ」ヲ得テ、娘 オ前ハ主人ヲ物トスル」
グチャグギュチョグチャグチャグチャグチャグギュチョグチャグチャグチャ
「うっ、うぁ、うあああああああああああああああ」
そして、スカートを粘液塗れにしつつメイドの腰は地にオチた。
ついに、その日がやって来た。
迎えの馬車の中、リオと両親は着飾り凄く乗気。
リオはアレスとパーティに行けるからだろうし、両親は領主に招待されたからだろう。
一方、アレスはそれなりの格好になることが出来たものの、心中の不安は膨れ上がって行く。
唯一の救いはドレス姿のリオを見る事が出来た事。
リオの金髪碧眼に若草色の肩出しドレス+純白のショールは良く似合う。抑え目のアクセサリがよりイイ。
これに+見た目も美しい「聖霊の刃」を持つのだから、一体如何なることやら。
自分がそれに釣合うかも不安の一つである。
もっとも、黒に近い青紫のスーツ姿のアレスも『狼』の渾名に負けないだけの気迫が溢れ、
+大剣「風羽」で威厳もあるので、そんな心配は全く無用。
下手な色男如きでは到底敵わない。
そうこうしている内に小城に到着。
確かに、微かに瘴気を感じるが陰謀渦巻く所では許容範囲内。
使用人に案内されるまま城内を抜け、パーティー会場へ。
既に、そこには数人の客がいた。見たところ、この周辺の名士とその関係者の様。
「やあ、リオさん今夜は楽しんで行ってください。
・・・・・・・・・・・・・・・・・ふんっ。」
リオの前ではにこやかに対応していたクロードも、アレスの前では豹変。
頭の中で複雑な計算をした後、不満そうな鼻息一つ残して他の客の所へ挨拶をしにいく。
本当は今日この場でリオとの婚約を言い出し、一気に詰めるつもりだったが、
予想以上にリオとアレスは釣合っていた。
そんな所に婚約を言いだしたところで、自分が貴族とはいえイイ笑い者にされてしまう。
クロードにとって幸いなのは目下アレス以上の敵がいないこと。
癪だが、余りにも、リオとアレスがお似合いなので誰もが畏怖し、リオを誘わない。
・・・・・一気にアレスを叩きのめすか?
あんな大剣、重過ぎて対人に使えるはずがない。自分の長剣と俊敏性で一気に切迫し潰す。
「リオさん、暫くこの男を借ります。付いて来いアレス。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
端っから、相手をするつもりはなかったが、向うから掛かって来る以上
飛掛る火粉は掃わなければならない。
二人は連れ立って人気の無いバルコニーへ。
「アレス、私と勝負しろ。リオを賭けて」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
投付けられた手袋を拾い投げ返すと、一人上着を脱いで剣を抜き、鞘を手摺に掛ける。
その反応に一瞬クロードは対決に応じられた事が分からなかったが、自分も慌てて対決の準備。
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大剣「風羽」は長剣並の重さとはいえ、サイズは大剣なので空気抵抗と勢いは半端ではない。
しかし、歴戦と言えるだけの戦闘経験がなくとも、それに匹敵するだけの訓練を
猛者達からミッチリと受け、大剣「風羽」は自分の手足の様に使える。使ってみせる。
・・・・・・
騎士学校では敵ナシだった。この男に勝つためにこの男の試合は見尽くし、研究し尽くした。
しかし、結局この男と対戦することはなかったが。
それがこんな処で役に立とうとは。勝つ要素はあっても、負ける要素はない。
何より、自分は人を斬っている、何人も。
人一人斬る事は訓練数十回に匹敵する。そう言う意味でも自分は負けない。
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お互い剣を構え、ジリジリと距離を詰める。そして居合に入った瞬間
「おおおおおおおおおおっ!!!!」
カキィ――――――――――ン ザクッ!!!
打ち刎ね飛ばされ回転する剣が空を舞い、城壁に突き刺さる。それでも、お互い硬直したまま動かない。
一方は自分が負けた事が信じられずに。
居合に入った瞬間、上段で突っ込んで振り下ろしてきたクロードの長剣の切っ先を
アレスは振り上げざまに弾き飛ばした。
「・・・何故、私が貴様に負ける。 私は貴様の戦いを分析し尽くした。」
「それは一体いつまでだ? この1年間、俺もリオもは数多くの修羅場を切り抜けて来た。
成長しているんだ、俺達は。」
アレスは黙って身形を整え、その場を立ち去る。
これ以上、勝者が敗者に懸ける言葉はない。
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「おおおおおおおおおおおおおおっ、殺すッ。アレスだけは絶対に殺す。
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ダガ、セメテ愛スル者ノ手ニ殺サレル情ケダケハカケテヤロウ。」
既にクロードは人間を止め、完全に融合し、その姿をかえていた。