∴SHRINE∴
∴FANTASY LIVING THING PICTURE BOOK∴

■ Lio Go Home ■
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後は、メイドに客室に案内され、差し障りのない夕食を無駄話で濁し

・・・話にライの事が出てくるとリオの両親共に嫌そうな顔をしたが

・・・どちらにしろリオが立派になった事は余りいい事ではないらしいので話の内容は都市の事中心。

結局さっさと与えられた部屋に引き込もり、する事もないので武器の手入れ。

大剣「風羽」,長剣「聖霊の刃」はほとんど研ぐ必要がないので切れ味を診た後、

刃と鞘の内側を専用油で拭いて終了。「風羽」は刃零れしにくいし、「聖霊の刃」は刃零れしても自己修復する。

自分の防具。アレスのバトルスーツはライの物に+全肩,肘に微細装甲板が埋込まれているが可也動き安い。

今までこんな防具を使ってきたライを正直ズルイと思う。 が、これはライが考案した物らしい。

手甲。腕を護るプレート部分には色々紋様が刻み込まれ、若干ないも魔法補助,防御効果があるようだ。

指先も開いていて付けたままでも細かい作業をし易い。

ブーツ。特殊防水革にプレートを打った物で、しっかりした装着感がありながらも長時間装着しても堪えない。

それこそ、何時もつけていても不自由しないくらいに。

防弾,刃,炎,雷等々特殊効果満載の騎士団員全員支給のマント×2を窓の外で叩き、掛けて干す。

「・・・これ、全部でいくらするんだ(汗)?」

多分値段を聞いてもトテモ払える金額ではないだろうし、

「俺達の仕事は命あっての物種。イイ防具にケチケチするな」といわれるのがオチ。

取り敢えず、霊薬一つをお守り代わりに皮紐を付けてネックレスにしておく。

流石にリオの防具を見る訳にはいかないので、最小にまとめられたまま自分の荷物袋のソコ。

・・・・・・で、することがなくなった。まだ眠れそうにないのでベットの上で横になる。

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コンコンコン

ノックの調子からしてリオではない。リオの両親は絶対に来なさそう。ベットから起きてドアを開けてみると

「今晩は。今、時間いいですか?」

来訪者はディ。父親と違い礼儀を心得ている。

「暇していたところだ。どうぞ。」

ディに椅子を差し出し、自分はベットに腰掛ける。

「で、夜中に一体何の御用だ?」

武器,防具を興味深く見るディに自分が出来る限り優しく聞いてみる。やっていて吹出しそうになりながら

「え、ええ、向うでの姉様の事を聞こうと思って。夕食の時は聞けなかったから・・・どうかしたのですか?」

変な気遣いは無用らしい。さすがはリオの弟といったところか。

「いや、気にするな(笑)。・・・その長剣、リオの物だ。で、こっちの大剣は俺の。」

「・・・す、凄いですね。宝石が沢山付いていて綺麗です。・・・宝石の配置には意味があるのですか?」

「ああ、ソレは宝石ではなくて魔石。それのお陰で、この長剣は魔杖も兼ねている。」

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結局、自分とリオがイイ仲である事と自分がここへ来た本当の目的以外ほとんど全て話してしまった。

それを面白そうに聞くディ。アレスも弟が出来たようで嬉しい。

「姉様は・・・強いようでとても弱い人です。」

「・・・そうだな。」

「ここでも、姉様は何時も僕を守っているつもりで・・・僕が支えてきました。

・・・姉様、夜、寒いとかいってベットに潜り込んできませんか?」

言わなくてもリオとアレスがイイ仲である事はディにバレバレらしい。

「・・・そんな事言ってもいいのか? 自分の姉貴の恥を・・・」

「さっき姉様に話を聞きに行った時、「アレス君」「アレス君」って、お兄さんの事ばかり話していました。

・・・如何なんですか?」

・・・弟なりのささやかな色々な意味で復讐らしい。

「んぁ〜〜、・・・来る。 仕方がないから朝まで寝かす。」

「僕も物心ついた時からそうでした。今、姉様の寝床はお兄さんなんですね・・・。」

アレス,ディ共に思い出して苦笑い。ディには少し寂しさが混じっているが。

思い悩んでいたディが決心し、話を切出そうとした瞬間

コンコンコン

ノックの調子からしてリオか?

「・・・今日は千客万来だな。・・・ここ、二階だぞ!!?」

そういって振り返ったアレスが見たものは、窓を開けソコから外に出たディ。勿論ベランダはない。

「僕がお兄さんの所にいると何かと都合が悪いので。・・・僕だってそれなりにいろいろやるんです(笑)」

やはりクラウス家の子供達はその環境に甘えず逞しい。

そのままディは手を振ってから、壁の凸を伝い行ってしまった。

コンコンコン

ノックが茫然とするアレスを現実に戻し、ドアを開けさせる。

「・・・若い娘が夜、そうゆう格好で若い男の部屋に来るのはどうかと思うが。」

いまさらアレスにそんな事を言えた義理ではない。

いたのはネグリジェの上にナイトガウンを着たリオ。 困るくらいに実によく似合い過ぎる。

「ん、私の格好そんなに変?」

そう言ってクルッと回ったリオを見て頭が爆発しそうになった。

有無を言わさずリオを部屋に引っ張り込んで廊下の確認。

誰もいないことを確かめるとドアを閉じ鍵をかける。

そのまま窓へ向い、鍵をかけ外から見えないようにカーテンを閉めた。

「・・・・(悩)、・・・・(悩)、・・・・(悩)」

「アレス君、私の剣持って来てくれたんだぁ。 ありがと♪」

・・・ネグリジェ美少女にロングソード ミスマッチのはずがベストマッチ

クワッ!!!

「【・・・り、理性が。俺、こんなに暴走しやすかったか?】・・で、何の用だ?」

「おやすみ〜〜〜♪」

「こ、お、お、ど、(ぱくぱく)。はぁー、はぁー、はぁー【お、落ち着け、俺】

まず、ココはお前の家だ。お前の両親がいる。俺とお前は付き合っているとはいえ、

こうもあからさまなのはどうかと思うが?」

「大丈夫。今、起きているのは多分メイド達だけだから。朝一番に私が部屋に戻れば大丈夫♪」

・・・それは大丈夫なのか?

「ふぅぅぅぅ、勝手にしろっ!!」

「うん、お休み〜♪ ・・・z――、z−、z――」

「速攻か(汗)」

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