∴SHRINE∴
∴FANTASY LIVING THING PICTURE BOOK∴

■ Lio Go Home ■
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屋敷地下、しっかり結界が張られた魔法実験室。アレス&リオとルー・・・何故かライもいた。

更に多重結界の中央に立つシャツ&ズボン姿のアレスと レオタード姿のリオ

「では、実験開始。」

「実験・・・ですか(汗)。」

「ツベコベ言わずにサッサと始めんかっ!!! でライ、御主が何故ココにいる?仕事は如何した?」

「おう、手伝いに来た。 サボりに来たともいうがな。」

「ライぃ、御主という奴は・・・」

ジト眼のルーが惚けるライを睨むのを他所に、二人は詠唱開始。

二人を中心に球状の魔方陣が走り始めた。

それに対し、ルーも慌てて「観測」の魔法を発動。ライにも見えるようにパネルを展開する。

「・・・・・・で、どんな調子だ?」

透明なパネルを覗き込みつつ、ライ率直な質問。

行き成り見せられてもドレがナニを示すか理解できるはずが無い。

「この列がアレス、この列がリオ、この列が現在の二人の総合値だ。

で、上から、戦闘値、魔力、精神力・・・・・・・・・・・だ。」

「ほう、便利だな。・・・因みに、コレで俺を観ると如何なる?」

ルーの指が空を舞い、別のパネルを出す。

「コレは通常の御主。覚醒中は測定不可能だったから情報はない。」

「・・・と、いうことは実際の二人の総合戦闘値はコレの1.5倍くらいに見たほうがいいぞ。

単純に2対1じゃあ、俺はもう勝てないないはずだから。」

といっても、巧みなコンビネーションながらも若く真面目な戦い方をする二人に

今まで一度も勝星をあげた事はない。 ライの数多くの戦闘経験は伊達ではないのだ。

そうこうしている内に魔法は融合最終シーケンス

光る球体の中、アレス&リオの姿が霞み・・・消え

バサアアアァァ

光繭から白翼をはためかせ天使が降臨した。

羽衣に包まれたその容姿は理想的な女性そのもの。

その顔は厳しい表情のリオにも、優しい表情のアレスにも見える。

「・・・・・・私が監督したとはいえ、初っ端からココまで成功するとは」

パネルの現す値は元の二人の総合値倍以上。正直、この値から判断してライは覚醒せず倒す自信はない。

「・・・で、お前はどちらさん?」

『私はリオでもアレスでもあり、どちらでもありません。・・・私の名前はどうなるのでしょうか(悩)』

その悩む表情,仕草から察すると、表に出ている分はリオが多く締めているようだ。

「名前は後で、二人で相談して決めてくれ(汗)。・・・なぁルー、軽く手合わせしてもいいか?」

「ん、少しだけならかまわんぞ。お前、身体の調子はどうだ?」

『少し違和感があります。まるで他人の身体を借用しているような(パシッ)感じでしょうか』

さり気なく近づき予備動作の無いライの剛拳を、当たり前の様に天使は顔の横、

手で受止めルーの質問に答えた。

「うわぁ、これを受止めるか? それなら、これでどうだ?」

さっと、魔法を発動させ数倍速,数倍力の猛連撃を繰り出す。一応、寸止めのつもりで。

パシっパシパシっパパシっパシっっパシシっパシパシっ

「・・・全部手だけで受止めるのかよ。何か、自信無くしちゃうよなぁ。俺もモット強くならないとなぁ」

素で歴戦の勇者、覚醒したら敵無しなのに、素でコレ以上強くならないで下さい。

『いえ、紙一重なので自信・・・あぅっ!!』

不意に、天使は身悶えしながら自分の身体を抱締めしゃがみ込んでしまった。

その表情は悩ましく苦痛を堪え、身悶える。

「お、俺のせいか?」

慌てて結界の外に出たライがルーに聞く。

「・・・安心しろ、ライ。単なる拒否反応だ。」

『あ゛っ!あ゛っっ!あ゛っ!!!あ゛・・・・あ゛ぁ゛ーーーーーっ!!!!』

天使は身体を退け反らしながら絶叫を上げると光を発し、そこから二人 アレスとリオが弾かれた。

二人共全身滝のような汗塗れで湯気を発し倒れたまま、

リオはビクっビクっと身体を震わせ、アレスは身動きすらしない。

「お、おい、アレス、大丈夫か(ペシペシ)」

「・・・い、一応。でも、体力、根ごそぎ、持っていかれ(カクッ)」

そのまま昏倒。息が安定しているので大事にはいたっていないよう。

「リオ?」

「はひっ!! わ、私の中に、アレス君がイッパイ!!! イッパイで、凄いヨぅぅ」

肌を高揚させ目は虚ろ、完全にイってしまっている。こちらも命には大事なさそう。

「で、どうなっているんだ?」

「魔法自体は成功だナ。 後は実戦レベルまで絞込みと改良だけだ。

・・・・・問題はまだ完全に統一してないか。こればっかりは二人の心次第だからナー。

そのために拒否反応が出て・・・アレスの分の体力までリオに流れ込んだ・・・か?」

天使状態の増幅したエネルギーのほとんどが流れ込んでしまっている今のリオの身体は暴走状態。

動揺すらせず何故か無表情のルーはパネルを見ながら淡々と報告。

「・・・これ、如何しよう?」

これ、伸びたままのアレスと息絶え絶えに悶えノタ打ち続けるリオ。

「放っておけっっ!!!」

「何を怒っていらしゃるんデスカ、るーサン?」

「知らんっ!! どいつもこいつもイチャツきおってからにぃぃぃっ!!!」


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■ Lio Go Home ■

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