空は青天、地平線まで広がる草原、穏やかな風が吹く中 レイハは意思を覚醒する。
懐かしく誰もが何処かで見たことがある穏やかな風景。しかし、こんな処は存在しない。
つまり、自分はまだ誰かの精神世界の中にいる。
レイハから少し離れた所に座り、空を仰ぐ金狼。
何かをしようとするわけではなく、ただそこに居る姿を最近どこかで見たような気がした。
「・・・・・・ライ?」
金狼の姿がライの姿と重なり、そして完全にライになった。
単に、レイハがライの魂をそうだと認識したに過ぎないだけ。
そう、レイハがさっきまで居た世界が呪,ライの胸像はその核。
結局、自分は何も出来ず、ライはライ自身でケリを着けた。
レイハは知らない。
もし、ライの近くにレイハが居なければ、ライは存分に力を揮えなかったことを。
この男は自分のためには出来ないくせに、人のためには十分力を揮うことが出来ることを。
レイハは背中に翼を生やし、空を目差す。 自分の身体へ帰るために。
それを草原に立ったライが優しく見守る。
「レ 、あ 。」
レイハは世界から抜ける瞬間、最も聞きたい事を聞いたような気がした・・・
・・・・・・・・・・・
「・・・ぬをっ!!? こ、こいつはああぁぁ・・・・ピンチッ・・・だぁ」
目を覚ましたライが見たモノ、それは視界一杯あどけないレイハの寝顔。
さっき自分の身に何があったかは、すっかり忘れてしまった。
元気になった愚息にレイハの膝上辺を、胸板にはシルク越しにレイハの艶乳を押し付けられ。
しかも、今のライの精神は妙に活性化,高揚し、押さえが効かない状態。それでも
「レイハ・・・レイハァ・・・・・・」
怪しく手をワキャワキャさせて堪えようとするが
鼻腔に女の甘い香りが漂いカケナシの理性を削る。ついに、
「はぁ〜、はぁ〜、レイハァの肌、吸い付くぅ」
痴漢の様にレイハの太腿に触れ、撫で回し始めた。始めは優しく、そして次第に大胆に。
そして手は、脚の付根へ
「レイハは下着を着けていないのかぁ。 をぅ、こんなHな下着を・・・(邪笑)」
そう、今レイハが着用しているのはドレス用の布切れみたいな紐パンティ。
それがお尻にシッカリ食い込みTバック状に。
「イッヒッヒッヒッ、エロいなぁ。」
イブニングドレスの下、シルク地を妖しく蠢かせながらレイハの太腿,尻たぶ,柔尻の
柔肉を撫で回し、捏ね回し。
フニッフニッフニフニィフニィッ
「・・・z・・・z・・・」
安定した寝息で全く起きる様子はない。
調子に乗って、柔尻に挟まれた布を掴み引張って、股間により一層食込まし、
クン・・ククンクンクンクン・・グイ〜〜〜
「・・z・・・っ・・・z・・・う・・ん」
多少寝息が乱れるだけ。まだまだ、許容範囲内らしい。
ベットに無意識のレイハを寝かせ、食込んだ下着とドレスの乱れた部分を直し、ジックリと鑑賞。
あどけない寝顔に紅の唇、スレンダーな肢体を際立たせる黒いイブニングドレスと白い肌が美しい。
出会った当時のレイハは命令通りに動く人形、殺人人形だった。
だから、身体を好きにしても文句一つ言われなかっただろう。
勿論、ライは、相手の意思を無視してそんな行為に及ぶなど論外だったが。
それが僅かの間に、人に対して感情を見せるようになった。
ライの悪戯には怒り苦笑いを洩らし、優しさには微笑み、年相応の女性に。
な〜〜〜んてことは、ライの頭の中には微塵もない。だた、獲物を目の前にした野獣状態。
レイハの乳房をドレスの上からそっと覆い。
モミ、モミモミモミ、ムギュ
寄せて上げて、餅の様に揉み倒し、その感触を存分に楽しむ。
「ムフ、手にスッポリ、丁度好いサイズぅ☆ おっ、乳首立ってきた。」
ドレスの乳房、乳首は尖り、臍と股間は凹み。
次はスカートの前の部分を退かし、大股に。 レイハの大事な部分が無防備。
「レイハの身体、柔らかいなぁ。こんなに開脚できちゃうよん。」
開脚させれば、当然下着のその部分は引付いて形をくっきり浮出たせ、縁がヒクヒク反応すら分かる。
そこに、指を当てて縁に沿って擦り
スリスリスリスリスリスリスリスリスリスリスリスリ
「・・z・・・はっ・・ん・・・んんっ・・・はふ・・・」
中央がシットリと湿り気を帯び始めた。そこに、ゆっくりと指を押し込んでいく。
布越しに感じる肉独特の柔らかさ。 レイハの局部は抵抗なく布ごと指を咥えてゆく。
「・・・はん・・・ひふぅ・・・」
そして、布越しに感じる体温と湿度。その感触に思わず指を全て埋めたくなる。
濡れた唇から漏れる甘い吐息。レイハは魘されているかの様に喘ぎ、指が力なくピクピクと悶えた。
そこまでされて肌を高揚させても目を覚まさない 無抵抗な眠り姫。
今度はレイハの上半身を抱き抱え頭を支えて、美味しそうな唇へ
まるで、生気を喰うかのような濃厚なキス。
「・・・ムグゥ・・・ん、ん・・・ん〜〜・・・」
唾液を啜り、舌を啜り出し、肺の空気まで吸出し。
存分に唇を楽しんだライが顔を離すと
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・(汗)」
「・・・・・・・・・(ポッ)」
ばっちりレイハと目が合った。 それに、急速に熱が冷め冷静になるライ。
何をやっているんだぁ俺わあああああああああぁぁぁぁ(爆)
これから起るであろう事に、硬直。目の前真暗
俺の人生これで終りだぁ(泣) スマン、天国のみんな。俺も今逝く。
ライは天国のみんなが気色悪いほどニッコリと笑い、指をゴキゴキと鳴らしている姿を見た。
しかし、
「・・・ラァイィ(惚)」
予想に反し、惚けた目でフニャァとライに抱き付くレイハ
「れ、レイハ・・・さん?」
薄布を通して、ほんのりと伝わるお互いの体温と鼓動
「・・・みんなばっかり甘えてズルイぃ。私だって甘えたいのにぃ。
私も皆に負けないくらい貴方のこと好きなのにぃ。
だから、夢ぐらい甘えさせてぇ・・・私にも、もっと好い事してぇ?
私に心を取り戻させた責任を取ってぇ。」
顔を見詰め、ゆっくりとキス
「ん・・・・・・」
・・・・・・・・・・・・・・・・・
その状態でどれくらい立ったか、レイハの身体がズルズルとずり落ち始め
「・・・z・・・z・・・z・・・」
穏やかな寝息、幸せそうな寝顔。 如何やら寝惚けていたらしい。
良かったのか悪かったのか、心境複雑。
ライはレイハをちゃんとベット寝かせ毛布を掛けてやると、自分はベット横の椅子に座り考える。
何故こんなに、多くの人の命より一人の女の人生の方が・・・重いのか。
これから、自分はいったい如何すればいいか。
勿論、答えなど出るはずもない。
昔の、厳しい環境下で生きていた時の方が、するべきことが多い分だけ今よりも気楽だった。
・・・・・・
・・・
早朝ベットの中で、レイハは夢の余韻に浸りながらまどろむ。
「ん・・・ラァイィ(好)」
「・・起きたかぁ?」
・・・・・・・・・・・
ガバッ
跳ね起きたレイハはギ・ギ・ギと音が聞こえそうな動きで隣を見た。
そこには、椅子に凭れ草臥れ眠そうなライ。ちなみに、徹夜。
見詰め合う二人。流れる空白の間。止まる思考。
一方は眠過ぎて元々停止、もう一方は驚きのあまり。
「あ、あの、私、何か変な事しましたか?」
「・・・・・・・・・・・・んや、特に。」
・・・・・・・・・・・
間が続かない。
「お身体、大丈夫ですか?」
「御陰様で、逝きに損ねた かも。 ありがとう、と言うべきなんだろうな。」
眠過ぎて、自分で自分が何を言っているか分からない状態。
傍目では、死に損ねた戦士の憂いの表情。 本当は、スゴク眠いだけなのだが。
そのライを、嬉しくも悲しい心境で見守るしか出来ないレイハ。
・・・・・・・・・・・
帰りの馬車の中、うっつらうっつらと半生半死のライとその向いに座るレイハ。
レイハは内心、夢で自分がした事が実は実際やってしまっていたのではないかとドキドキ。
ライの様子からそれを判別することは出来ない。直接、確認することなど論外。
「・・・z・・・z・・・Z・・・」
と、言うか、熟睡中。
レイハはライの隣に移り、ピッタリと肩を寄せてみた。
「・・・Z・・・z・・・Z・・・」
不意に沸く、悪戯心。いつもされてばっかりなので今回は自分が。
ライを起さないよう自分の膝枕に寝かせ、そっと頬に・・・・・・
後は到着までライの子供のような寝顔を楽しんだ。
・・・・・・・・・・・・・
ユッサユッサユッサユッサ
「到着しましたよ。早く起きて下さい。」
「・・・ん。 あ? すまん。」
膝枕をされていた事に驚き慌てて起きる。それに対してレイハは無表情。
「・・・・・・なあ、俺、何か気に障るような事しましたでしょうか?」
ライ自身、昨夜の事もあり、バレていやしないかと内心ビクビク。
勿論、レイハ自身は昨夜自分が悪戯されていたとは露とも思っていない。
「・・・・・・・・・・・・・・・いいえ。」
「そ、その間は一体なんでしょう(激怯)?」
レイハの無表情に、より一層恐怖する。
無表情を装いつつも内心、レイハは笑いが止まらない。この後のライの身に起ることを想像して。
この後、その頬の紅いモノを皆に見られたライは
頬の紅いモノとレイハの無表情をそうゆう意味で取られ
「ちょ、ちょ、ちょっと待て。女の子達はともかくとして、なんでお前等までぇ」
「「くっくっくっ(怒笑)、今回ばっかりは許せんっ!!」」
「俺がお前達に一体、何をしたあああああああぁぁぁ」
「「「「「「問答ぉ無用っ、自分の胸に聞けぇっ!!!」」」」」」
・・・・・・・・・・・・
合掌 (チィーーーーーン)
「俺が、俺が、俺が悪いのかあああああああぁぁぁ???」
さあ、そうかも(笑)
逃げ回るライとそれを追っ駆け回すメンバー達
離れてソレを眺めるレイハの髪はライから貰った髪留めで纏められていた。
結局、悪戯のオチはいつもと一緒。・・・男メンバーも敵に回した分、より悲惨か?