∴SHRINE∴
∴FANTASY LIVING THING PICTURE BOOK∴

■ とある騎士団の日常 ■
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考える必要もなく、やるべき事は決まっていた。

レイハはライに覆い被さり抱き付くと、その感覚をライに重なる様にずらし・・・

・・・・・・・・・・

侵入成功。レイハは精神表層面に全裸で浮いているのを自覚した。

そのままでは心もとないのでイメージする。

すると、ポニーテールで防刃黒タイツにボンテージ状の黒革鎧、腰に短刀2本を装備した

もう一つの戦闘コスチューム、クノ一姿に。

さらに、下へ降りて行くための力をイメージ、背中から一対の白翼を生やす。

レイハはライの魂を求めて精神世界奥へと突入した。

最初はのっぺりとした白く柔らかい固形状の壁が奥に進むに連れて生々しい肉質へ変っていく。

こんな状態はかつて見たことが無い・・・というほどの経験もないが。

レイハは自分が何か間違いを犯しているような気がした。

しかし、今更引き返せない。時間も無い。

そして、最深部に到着。内臓の様な表面の球状空間の中央に浮かぶ、苦悶のライの胸像。

レイハはそれがライの魂だと考えた。では、呪はどこに?

実際、彼女はいくつもの間違いを犯していた。

まずは、ライの状態から呪が自分で対応できると考えたこと。

次に、魂がライの姿をしていると思ったこと。

呪の姿が全く分かっていないこと。

レイハの背後に迫る、壁から生えた内臓状の触手達。そして

「・・・・・・!!?」

翼を捕縛。さらに周りから無制限に触手が伸びてくる。

しかし、レイハは仮にも戦士。

短刀を両手に、翼を捕縛する,迫り来る触手を切り裂き、無言のまま抵抗。

しかし、触手は粘液を吹掛け、触手の切断面から飛び散る粘液はレイハに纏わり付き

その動きを阻害していった。

そして、ついに、返り粘液で動き鈍ったレイハへ 蝿叩きで蝿を叩くような横殴りの一撃。

ペシィィィン ポムッ

「ぐっっ!!! ・・・っあ!!?」

そのまま触手の群れに叩きこまれ、あっという間に抵抗を完封。弾き飛ばされ消滅する短刀。

四肢と翼を触手に絡め取られ、空中で大の字。

「放せっ・・・・・うっ・・あ!!」

ビリッ、ビリビリ、ビリィ

タイツのみが容易に切り裂かれ、あっという間にレイハはボンテージ姿に。

さすがに黒革鎧は現実世界の強度そのままで、切り裂けない様子。

しかし、触手群はピッタリと肢体を守る黒革鎧とレイハの身体の間に潜り込んできた。

「くっ、このっ・・・ヒッ!!」

触手群の 柔肉を弄る動きはレイハに己の肉体を自覚させ、霞の如く逃げることを許さない。

さらに、触手群はレイハに侵食開始・・・孔からレイハの身体の中に雪崩込んできた。

「うぐっ・・・うっ・・・うひぃ・・・」

そして、レイハの最深部で弾け、孔から溢れ出すほどの粘液がぶちまけられる。

ブシュッ、ブシュウウウゥゥ、ブシュルルルル

「うわ、うああああああ、ムグッ!!?」

ビクン、ビクッビク、ビクンッ、ビック

異様な感触に悲鳴を上げたレイハの口にも触手は殺到・・・

・・・・・・・・

触手に犯されてからレイハは何度も絶頂を向え、

何度 下は子宮や腸,膀胱,上は口や喉奥,食道,鎧と柔肌の間で粘液を吐出され、吹付けられたか。

その感触はオゾマシイだけなのに身体は反応し力を失っていく。

股間,お腹は痺れ、四肢に力は入らない。

既に、翼は朽ちてしまい消滅してしまった。

今レイハは、お腹がボコボコと波打ち 外から見て分かるほと激しい

自分の子宮内や腸内で暴れ、もっと自分を侵入しようとする触手群の詳細な動きが

よりによって第3者の視点、自分の身体を透かして見えた。

「うっ、私が・・・壊れる・・・・かはっ!!」

ここまで侵食されて自分はもう助からないかもしれない。でも、諦められない。

ライを死なせるわけにはいかない。なら、呪をこのまま自分の身体に移して・・・

しかし、レイハの考えに反し、その精神体は動いてくれない。

「あ・・・あ・・・ラ・・ィ・・・」

己の身体の状況に絶望し、レイハの瞳から意思の光が次第に消えてゆく。

そのレイハを喰おうと、さらに触手が纏わり付き、肉壁の中に取り込もうとした。

しかし、不意に触手群の動きが止まる。何かに怯えるように。

そして、その空間に飛込んで来た光。レイハより大きいサイズの金狼。

瞬間

ガアアアアアアアァァァ

空間を閃光 金狼が走り、レイハを束縛していた触手群を粉砕 救出。 空間にレイハを寝かせた。

「・・・・・・んぅ、わ、私は? くっ!!?」

すぐにレイハに意思が戻り、脇で様子を見る金狼を知覚して身構える。

しかし、金狼はその瞳が縦割の龍眼で優しくレイハを見るだけ。

「貴方は、一体・・・・・・」

そして、レイハの無事を確認した金狼は背を向け、

ギンッ

空間に闘気が満ち、それに触手群は慌てて金狼を襲い始めた。

ガアアッ!!!

遅い、触手群の動きが。 金狼は一切寄せ付けず片っ端から始末していく。

金狼に敵わないと思ったか触手群は肉壁の中に引き、球状の空間が縮み始める。

中央にはライの胸像。

レイハの側に戻って来た金狼の視線の先。 レイハは金狼の考えを理解した。

「だめっ、それはぁ・・・」

レイハの制止を振り切り、金狼は跳ぶ。そして

「 」

ライの胸像に対し、金狼の龍咆哮(ドラコンブレス)

光の奔流の中、ライの胸像が崩れ、そして・・・・・・消滅。

「あぁ、なんてことを。・・・もう、ライを助けられない。 私も・・・」

絶望に打ちひしがれるレイハ。ライの魂が消滅した今、この世界も直に消滅する。

そして、消耗しきった自分の魂もそれに引きずられて逝く・・・

ツンツンツン

世界が崩壊に震える中、戻って来た金狼がレイハを突つく。

こんなところに居ていいのか。取り敢えず、乗れ。

自分の背中を指し示し、金狼の目が訴えている。 それをレイハは信用してイイと感じた。

崩れ逝く世界の中、上を目指して背中にレイハを乗せた金狼が疾駆する。

そして・・・世界は・・・白い光に・・・包まれた・・・

・・・・・・・・・・・・・・


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