☆レイハ
ライ=デステェイヤー:出身年齢不詳(まだ、20代後半の筈)中肉高背,黒髪,ブラウン瞳
性格は、能天気も意外に責任感が強く、掴み所が無い。割りと真面目。よく人を試す真似をする。
12年前、傭兵部隊に入隊するするまでの記憶は本人すらない。この時既にライは可也の使い手。
隣国との戦争において、ライの機転により傭兵部隊が独自に行動。それがそのまま勝利へ。
そして、当時の王都守護騎士団団長に気に入られ、10年前 王都守護騎士団に入隊。
入隊直後から新人とは思えない活躍を見せた。しばらくして、異神召喚事件が起きる。
どこぞの貴族が異神を召喚し、その力を我モノとしようとしたが失敗。
異神の力に喰われ、異形の怪物と化してしまった。
王都守護騎士団と教団の戦士団活躍により、多くの犠牲を払いながらもこれを退治。
しかし、異神の力は消滅することなく、最後に怪物の止めを刺したライの身体に吸込まれる。
ライは、ライであるまま異神の力を吸収・・・
直接ライを知る人々は別として、軍や教団の上層部は普段からライを疎ましく思っていたこともあり
ソレを恐れ、ライの解任・処刑の命令を下す。
真実を知る一部の心有る人々はこれに反発。
王都守護騎士団と教団の戦士団、数人の勇士の一部(カイン,アルシア含む)がライを連れて離反し、
残りは留まって、獅子身中の虫となる。
しかし、ライのみ手配が懸かり、極秘に多額の賞金が賭けられた。
彼等はライを守るために傭兵団を組織。様々な旅,冒険を経て、ある辺境の村に辿り付く。
そこでは様々な魔物や野盗が出没し人々を苦しめていた。
しかし、人々はその地を離れることをしない。
そこには肥沃な大地が広がり、ここを開拓出来れば貿易の最短ルートを確保出来る。
傭兵団は殆ど無償といえる状態で彼等の護衛をすることにする。
そして、幾つもの戦いを経て、人々はその地を制覇した。
上層部は真実の暴露を恐れ、人々の声を無視することも出来ず、その村に騎士団設立を許可。
しかし、この極星騎士団はライに対しての足枷であった。
そこへ王都からレイハ=サーバイン派遣。表向きは、事務。
真の任務は極星騎士団, ライ=デステェイヤーの監視、場合によっては抹殺。
・・・・・・・・・・・・・・・
レイハが派遣された直後の深夜、屋敷の広い風呂場
ライは一人で風呂に入っていた。 元々、ゆっくりと風呂に浸かるのが好きなのだ。
冷めたお湯は焼いた石を放り込んでホッカホカ。
ライが一人ぼっちの風呂場で頭を洗っていると、誰かが音を殺して入ってくる。
一番最後ということと仲間はライの風呂好きを知っているので一緒に入る人はいない。
「・・・・・・レイハさんか?」
「はい、お背中流させて頂きます。」
「別に気を使わなくてもいいよ。 俺は、張子の虎って奴だから。」
「・・・・・・・・・・・・」
「んじゃ、今回だけ頼もうか。」
・・・・・・・・・・・・・・・・
目の上にタオルを乗せ、レイハの膝枕で、良く切れる剃刀で髭を剃ってもらいながら、行き成り
「・・・・君、諜報だろ?」
ピタッ ジョリジョリジョリ・・・・・・
「気配がないから直ぐ分った。 堅気の人をもっと観察するべきだったな。」
「・・・・次から気を付けます。」
「ん。 で、本国の連中は俺の事をどう言ってる?」
「・・・・謀反を企んでいる、と。」
「へえ、俺って謀反を企んでいるのか。凄いな。」
「・・・・今から喉を剃るので、喋らないで下さい。」
「そのまま、喉をかっ切れば一見落着だ。・・・・冗談だよ、冗談。 じゃ、どうぞ。」
ジョリジョリジョリ・・・・・・
「・・・・・終りました。」
「ありがとう。 お〜〜、自分でやるより綺麗に出来てる。 流石、流石。」
「私は・・・・・貴方が何を考えているか分からない。」
「見たまんまだと思うけどなぁ。状況に流され、それに抵抗して・・・ノンビリと生きたいなぁ。」
その時になって、レイハは初めて気付いた。ライがまともにレイハの方を見ていなかったことに。
「なぜ、私の方を見ないのですか。」
「ん〜まだ、君には冗談が通じそうにないからな。 俺の背中流すと言ってきたくらいだし。」
「そう・・・・・・・ですか(落)」
レイハが何故か落胆し、ライから目を反らせた瞬間
「テイッ!!」
・・・・パサ
ライの手が空を切り、レイハの乳房から太腿まで隠していたバスタオルを・・・・・
「ほぅ、意外に身が付いてる。 着痩するタイプですなぁ、レイハさん。」
「・・・・・・・・・・・・・・・(ピキッ)」
ゴチン
その夜、ライは一晩中風呂で寝て過した。
この時、レイハはライを挑発するつもりで近づいたが、見事に見破られ、
挙句の果てに心を乱され、抑えるべき感情を剥き出しにされてしまった。
初めてのレイハの敗北。 まともな意思の発現。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
異様なほど短期間で村は街になり発展。しかし、上層部はライ抹殺のためだけに無理難題の任務を命令。
それに倒れ死んでいく仲間達。それに対しライが漏らした一言。
「俺は、俺を生かす為に逝った仲間達の為に死ぬことが許されない。
思い上りというのは分かっているんだけどね、やっぱりこれも真実。
どんなに生きる事が辛くても、生きて生きて生き抜いて・・・・・・いつになったら俺の戦いは 」
レイハは何も言えなかった。 そして、己の意思で真実を知る。
異神召喚事件の真相
上層部が極秘裏に、多くの命を生贄に造らせた聖魔融合体。
それは、あらゆる力を取り込み、無限に成長し、人に進化を齎す。
しかし、それは暴走し、その責任者を取り込むとその心そのままの怪物へと姿を変え、人を襲い始めた。
そして聖魔融合体は今度、ライと同化。
だが、ライにその力の兆候は一切現れない。 その上、ライは上層部と相反する人物。
実は、ライがその力を己が力として制御し、必要がないから使われていないだけ。
上層部はライの処分(聖魔融合体諸共抹殺)を決定・・・
レイハもまたライ側へ組した。 騎士団は6人で安定。
時は流れ、勇士達は上層部の改革に成功。ライは表立って命を狙われることが無くなった。
だが、極星騎士団が少数精鋭という事実は変らない。
時折、他の騎士団が解決出来なかった任務が流れて来る・・・もう、最近は殆どないが。
しかし、今でもライは命を・・・