∴SHRINE∴
∴FANTASY LIVING THING PICTURE BOOK∴

■ とある騎士団の日常 ■
----------------------------------------------------------------------------------------------------


「気にしなくてもいいですよ。バカなライが一番悪いですから。」

アレスと当人を除く全員がそれに頷いたり苦笑い。そして改めて団員紹介。

-------------------------------------------------------------
ライ=デステェイヤー

騎士団戦団長

魔法戦士

中量 全距離

気の良い兄貴
-------------------------------------------------------------
レイハ=サーバイン

戦団長補佐

諜報(忍者)

軽量 近,中距離

長黒髪の美女
-------------------------------------------------------------
ルー

騎士団参謀

魔導師

中,遠距離

ロリ美幼女
-------------------------------------------------------------
カイン=クラウス

戦団長補佐

重騎士

重量 近距離

金髪優男
-------------------------------------------------------------
シエル

団員

戦士

軽量 近距離

クールな猫娘
-------------------------------------------------------------
アルシア=フォアスタ

団員

神官戦士

軽量 近,中距離

妖艶金髪美女
-------------------------------------------------------------
アレス=ルバード

新米

魔法戦士

中量 近,中距離

不良青年
-------------------------------------------------------------
リオ=クラウス

新米

神官戦士

中量 近,中距離

優等生娘
-------------------------------------------------------------


「うぅ、こんなの詐欺です。伝説の若き英雄がアンな人なんて・・・(泣)」

酒が入り本音吐きまくりのリオ。それを慰める

「アンな男でも決めるときは決める。十分、英雄と呼ばれるに値する男だ。

確かにチャランポランだが・・・(汗)」

ウネウネと尻尾を振りながら、フォローになっているかどうか分からない言い方をするシエル

「うむ、ライは自嘲し過ぎだ。気に入った人達に気を使いすぎよる。全く、若造のくせに・・・」

ワインを呷り、外見と違い渋い物言いをするルー

「だから、みんなライが好きなんですのよ。 本当、競争厳しいわ。」

妖しい笑みを浮かべ周囲を見回すアルシア。

一方で、

「で、青年。お前、他所でナニをやったんだ?武勇伝聞かせろよぅ。」

黙って酒を飲むアレス に絡むライ

「まず教官を訓練に紛れ半殺し、そして最初に配属された騎士団では団長を闇討ち

その他もろもろ・・・。でも、ナカナカの正義漢ぶりです。」

全てを知り、必要最小限しか話さないレイハ

「あはははは、すごいね、君。若い頃のライそっくりだ。」

明かに酔っているカイン

「俺はまだまだ若いぞぉ。若年寄のお前といっしょにするなぁ。」

ライとカイン、二人は悪友・・・

団員は女子供ばっかり、悪酔いする優男、そして極め付けはなんと言っても頼りない戦団長

明かに、硬派な噂とは180°違うように見えるその実態にアレスは

「やめろ!!ライ戦団長 いや、ライ、俺と勝負しろ!! 貴様を叩き潰して、その噂剥ぎ取ってやる!!」

切れた。対し

「いいよ。表行こうか? お〜い、みんなこれから決闘するぞ〜〜。」

即答の上、大声で宣伝。

「お、おい!! 貴様、自分のやっている事が分かっているのかっ?」

「勿論。 それとも君は怖気づいたか〜?」

「それこそ笑止!! いいさ、やってやる。」

 

舞台は代わり、中庭。ギャラリーに囲まれ対じする二人。

愛用のロングソードを携えるアレスと特製ガントレット(格闘使用)だけを装備したライ。

「得物を用意しなくてもいいのか?」

流石にライの頭の中が心配になってきたアレス。しかし

「若造相手にこれで十二分。 かかっておいでワンちゃん(クイッ、クイッ)」

心配ご無用らしい。アレスは一気に居合を詰め一閃、ライを真っ二つ、が

「なっ!!!」

真っ二つになったライの姿が歪み消えた。切ったのは魔法で作られた幻影。

呪文詠唱した気配が無いのに。

すぐにその場を避け、辺りの気配を探る。そして、感じたのはアレスの真横。

「き、貴様っっ!!」

ガキンッ

「当り♪」

ライは振られた長剣を掴み、そして

バキイイィィィィン

魔法の身体強化そのままに、一気に肘打ちで圧し折った。

そして、再びアレスとの距離を取り、脇にガントレットを捨てて魔法解除。

「・・・こい、一発殴らせてやる。」

「・・・うおおおおおおおおおおぉぉぉ」

ドガッッッ

戦叫を上げながら突貫したアレスの拳がライの顔にヒット、少し仰け反り足が僅かに後へ滑る、

が倒れない。

「まだまだ、若いな。・・・その程度で、倒れるかあああああああああぁぁぁ」

ライの一撃にアレスは吹っ飛び、その身体が地につく前に下から蹴り上げ・・・・

後はアレスが気を失うまでライの独壇場。

 

「うっ・・・・夢か?」

真暗な、与えられた部屋でアレスは目を覚ました。

しかし、折られた長剣が自分の完敗を夢でないと語る。

その横に置かれた見なれないバスターソード。

手にとってみると、見た目ほど重くない。

軽量化の魔力が付加されている・・・わけではなくそういう素材で作り、かなりの業物。

そして置手紙 『やる。明日からこの剣を使え。 ライ』

「・・・・・・・ライ・・団長に完敗 」

そして夜は深けていく。

 

翌朝、屋敷外れの草原にルーを除き(魔導師だから朝練が必要無い&低血圧)全員が揃った。

女子軍のレオタードや、ピッタリとしたシャツにホットパンツ等 が眩しい。 それはさて置き、

「おはようございますライ戦団長、昨日は失礼しました。」

昨日とは打って変り、リオ以上に礼儀正しいアレス。

「やりすぎたか? 堅苦しいこと抜きなのがうちの方針だから、

必要な分だけで、臨戦時以外は気楽に・・・な?」

「「はいっ!!」」

「・・・まっ、いっか。」

柔軟体操に始まり、基礎訓練そして1対1,1対多数の戦闘訓練(勿論、それぞれの得物で)。

そして、いつのまにかライVS新人二人。

リオ,アレス共にライから譲り受けた長剣,バスターソード使用,魔法使用

対し、ライは特製ガントレット装備,片刃のバスターソード使用,魔法未使用。

二人の攻撃をライは剣で、ガントレットで流し、魔法は剣で両断、そして反撃。二人を追詰める。

「おっ!! おおっ! おおおお・・・・」

「あっ!!? だめっ! くっ、あんっ・・・」

「攻撃を受け止めるなっ。流せっ。」

「「は、はい!!」」

「二人で戦う意味を考えろっ!! 1+1は2じゃないぞっ!! 戦い方では4にも5にもなる!!」

「「はいっ!!」」

地でスポ根をする方々とそれを見物する方々。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

そして、すぐ、もう直朝食(兼昼食)だというベルが鳴り、

「終〜〜了〜〜♪」

男3人を残し、女子軍はリオを連れて屋敷とは反対方向へ向った。

「行ってしまいましたな。」

「うん、行ってしまったね。」

「それが、どうかしたんですか?」

アイコンタクトをする男二人に付いて行けない新人君。

「僕達も行こうか。」

「うむ、行きましょう。アレス、俺達について来い。イイモノ見せてやる。」


----------------------------------------------------------------------------------------------------


■ とある騎士団の日常 ■

Copyright 人丸2022
HITOMARU All right reserved



----------------------------------------------------------------------------------------------------