「・・・行き成り如何いうことだ。」
「隠れていた獣が燻され跳出して来ただけだと思うが。」
「本当にそれだけか。今までアレほど慎重だった者がわき目も降らず派手に動く
・・・・・・陽動かっ!!!」
「今や賞金首でしかない男が一体何の陽動をする?」
「なんであろうと構わん。今度は正真正銘正義の味方が相手だ。
さあ、如何する『ライ=デステイヤー』・・・」
検問所を特に変装もなく通れば当然、直ばれる訳で
それでも其処をほぼ素通り出来ているのは元守護騎士の肩書きと
解った上で舐めて掛ってくる力自慢の衛兵を無傷で瞬倒して見せるから。
寝食忘れ旅路を急いでいようと追っ手は尽きない・・・
白昼の旅路、マントで身を包む旅人に迫る騎馬の一団。
全員揃いの白銀色鎧を纏い騎士剣を携え、イイ装備をしている。
「其処の貴様、マントを取り顔を見せろっ!!」
その隊長らしき女騎士が馬上から剣を付きつけ、旅人を威嚇した。
旅人は剣を手持ちの棍で払い避け
「行き成り失礼なヤツめ。最近のガキは教育がなっていないな」
「き、貴様、抵抗する気かっ!!」
「抵抗? 人にモノを頼む時はそれなりの態度で応じろと言っているんだ。
仮にも君は騎士だろう? 例え相手が犯罪者でもそれなりの礼儀を行うものだ」
「くっ!! ・・・私は虹凰騎士団戦隊長クリスティン=リ=ラプレス」
「虹凰騎士団? ・・・聞いた事ないな。
ラプレス、ラプレスは・・・古参の有力貴族にんなのがあったか?」
自分の家名を知られている事に気を良くしたか。
「ふふん、虹凰騎士団は新たな守護騎士団と成るべく有能な騎士を集め
組織された騎士団だ。まだ規模は兎も角、人材,資金も豊富なことながら
今や王都守護騎士団には負けていまい。」
威張る女騎士戦隊長に何故か他の騎士達も鼻高々。
装備から資金がある事ぐらい直解るし、全員それなりの腕前である事は察っせる。
そしてこの女騎士、麗嬢の上で騎士をやっている以上看板だけなのではなく、
それなりの器だということ。 まあ、それでもそれなりでしかないのだが。
「ふぅん・・・・・じゃ、そうゆうことで。」
さり気無く立ち去ろうとする旅人を慌てて取り囲み
「き、貴様舐めているのかっ!! マントを取って顔を見せろっ!!」
「・・・言い方。」
「(ぎりっ) マントを取って・・・顔を見せていたたきたい。」
「馬上からとはまだ失礼だが・・・まー、いいだろう。」
とマントを捲り顔を出して見せ。
「貴様、『ライ=デステイヤー』だな。」
「んにゃ」(←即答)
一瞬の間が開き
「き、き、貴様、舐めているのかあああああっ!!!」
「勿論。」(←即答)
今になってやっとからかわれている事に気付いた騎士達は全員、剣を解き向け
「で、俺が『ライ=デステイヤー』として、君等は如何するつもりなわけ?」
「貴様を逮捕するが我等が勤め。正義の名の元、捕らえ王都へ連行する。」
「やってみな」
「て、抵抗すれば斬るぞ!!」
「御託はもういい。あんた達は正義の味方、俺は悪党。となればする事は一つ!!」
一瞬だった。
一瞬で女騎士戦隊長の馬を打撃し落馬させ、その剣奪い突き付ける。
「知ってるか、正義の味方は絶対負ける事を許されないんだぜ。
おっと、変な動きはするなよ。女騎士様、アンタにゃ人質になってもらう」
「き、貴様っ、仮にも元王都守護騎士だろうっ!! 恥を知れっ!!」
「・・・アンタと違いこっちは御遊びじゃないんだ。必要なら俺は鬼畜にもなる」
殺気に馬は怯え、慌てる騎士達。
その間にライは女騎士を昏倒させ、馬に乗せると自分も乗り
「隊長さんが大事なら追い掛けようと思うな・・・って」
自分達の乗っている馬を落ち付かせるのに精一杯でそれ処ではなかった。
彼等がライと女騎士がいない事に気付いた時は既に時遅く・・・・・・
既に日は暮れ、ライは野営していた。
森の中の一寸した空間の焚火の前、ライの横には防具等がまとめ置かれ
「う・・・ん・・・」
「おっ、やっと起きたか御姫様」
武装解除されて四肢を捕縛された女騎士はやっと意識覚醒
「・・・っ、貴様、このっ、○×◎?#℃??○×???#℃??○×??」
(注:余りにも暴言過ぎて表現できず)
・・・・・・・・・・・・・
起きて早々、激怒罵詈雑言雨霰とは中々御転婆な事で
「・・・・・・で、気すんだか?」
「はぁ、はぁ、不意を突かれなければ、貴様なんぞ、下郎にぃっ」
「・・・それ以前に不意を突かれるのがなぁ」
未熟
「・・・その目付きは何だ。私を誰だと思っている貴様」
「忘れた。というより初めっから覚えて無いし、興味無〜〜い。」
「きっ、きっ、きっ、貴様あああ」
「あ〜〜、五月蝿い五月蝿い。ちょっとは自分の置かれている立場を考えろ。
取り敢えず、食え。」
目の前に突出された器に、女騎士は拍子抜けに茫然。
「・・・何故外にいる? これはなんだ。」
この女騎士、野営をした事がないようでいらっしゃいます。
「当然だ、野営・・・つまり外で夜を過すわけだからな。
コレ、見た目,味は兎も角 栄養はある。変なモノは入れてないから安心しろ。」
「誰が食べるかそんな(グウウウウウ)・・・」
匂いに身体は正直な様で、派手に鳴る御腹に赤面する女騎士
「俺を捕まえたきゃ、食べて体力を回復させる事だ。」
と言いつつ、ライは四肢を捕縛する縄を解いてやる。
「・・・・・・・良かろう。食べてやる」
なら食べるな と言っったら面白いだろうなと思いつつ器を渡し、
後は無視して鍋に御玉で餓付く。
女騎士はそのライと持つ器を見比べ・・・結局、食事を開始。
女騎士が食事を終える頃には当然既にライは食べ終わっていて、
木に背を預け眼を瞑り腕組み。
「正義の名の元、貴様を逮捕する。」
そのライに、鎧を装着した女騎士が剣を突き付けた。
やはり飯程度では懐柔さないようです。
「・・・正義は貴様みたいな小娘が語れる程、優しいものじゃない。」
気迫に、ゆっくりと立ち上がり棍を手にするライに押され思わず後摩り
「俺を逮捕したければ力ずくでやれ。それが貴様等の正義だ」
「き、貴様みたいな悪党が正義を語るなっ!!」
初撃をバックステップで交され、更に頭に血が上り鋭い連撃を討ち込むが、
物の見事太刀筋が解っているかの様に紙一重で回避される。
実際、これほど避け易い事はない。
実戦経験が少ないせいか鋭くとも攻撃パターンは極めて真面目。
ここで違うパターンを織り交ぜると効果的なのだが、其処まで達者でないため
必要最小限、紙一重で避ける反動でさらに避け・・・単純な事この上ない。
斬っ!!
ライの代りに大木が両断。
「おぅおぅ、巧い上手い(チパチパ)。ホレ、ワンツーワンツーツー」
「このっ、ちょこまかちょこまかとおっ!!」
既に棍を手放し遊んばれている事すら気付いていない。
「ほ〜ら、其処で蹴り」
「五月蝿いっ!!」
言った通り撃ち出された蹴りを回避。
「上、下、右、上、左、」
「う、うわあああああっ」
言った通り振り抜き行動していまう事に女騎士は恐慌。
太刀筋は更に凶暴、ランダムにはなるがそれでも掠りもしない。
瞬間
コンっ!!
「かはっ!!?」
顎下の掌抵に女騎士の膝が折れ剣が手から離れた。
「素質はあるんだけどね〜〜、実戦が足りないな。死合というヤツが」
「殺せっ!!」
「・・・簡単に殺せとかいうもんじゃない。
世の中には生きたくても生きられない者や志半ばで倒れる者が大勢いるんだ。」
「このまま生き恥を曝すくらいなら・・・殺せっ!!」
「殺せ殺せって・・・いい加減にしろ小娘があああああっ!!!」
「ひいっ!!?」
「小娘が命令出来る立場にいると思っているのかっ!!! ・・・イイだろう、
望み通り殺してやる。 ただし、弄り倒し甚振り倒してからなっ」
もし先の死が無ければ女騎士は逆鱗に触れることはなかったかもしれない。
激怒の金色龍眼の掻殴で一薙ぎに千切れ吹き飛ぶ白銀色鎧。
ただ、訳も解らず呆然とするしかない女騎士をうつ伏せにひっくり返し、
後手に腕を縛り鎧下であるワンピースのスーツを捲り御尻を突出させる。
「うわああっ!! やめろ、下郎っ!!」
「・・・まだ、自分の立場が解っていないみたいだな。」
女体を立てた膝の上に抱え持ち、腕を思いっきり振り被る平手の一撃
パシーン!!
「ひぎゃっ!!」
早い話、御尻ぺんぺんのお仕置き。それを反応が大人しくなるまで続け・・・
その頃には
「ごめんなさい、ごめんなさい・・・」
女騎士は先の凛々しさは何処へやら子供の様に泣きじゃくり、御尻も見事朱色に
「意外に呆気無かったな・・・つまらん」
「ひっ、いっやあぁっ」
下着の中に手を滑り込ませるだけで再び元気に暴れ出す娘だが
「痛っ!!」
「・・・お前、処女か!!?」
中に指が滑り込むと同時に怯え硬直。指先に感じる膜の感触。
「ううぅぅ・・・(怯」
「このまま処女をやっちまうのもいいか・・・」
と言いながらも指を後に滑らせ
「い、いやぁっ!!!」
ツプ
すんなりと中に滑り込んでしまった指に驚いてしまった。
「処女の癖に尻孔はヤりなれているのか・・・とんでもない女騎士様だな」
「言わないでぇ・・・」
「・・・なら、こっちの孔で腹の中ぐちゃぐちゃにしてやるうっ!!」
グチャグチャグチャグチャグチャグチャグチャグチャ
「やめっ・・・ひっ!! ひぐっ、あ゛っ! ひゃ!」
ひたすら乱暴にただ弄るだけに掻き回され、しかも段々と深く指は増えていき
腕の中で暴れようと逃げられるはずもなく、ただ恐怖に支配される娘の心。
・・・・・・・・・
「さ〜て、そろそろ止めを刺してやるかな。」
ライの言葉に娘は虚ろに、顔は泪と涎と汗でクシャクシャ
下着に包まれた尻と脚も汗と漏らした尿と溢れ零れた腸液で
服ももう・・・ただ、ヒクヒクと痙攣を
「お〜い、コレが何か分かるかな?」
と娘の目の前にチラつかせるのは娘の騎士剣。その刃の部分
「あっ・・・」
つまりそれで娘を刺し貫くと。それを理解したところで抵抗出来る体力も無く
ずぶっ
「!!?」
菊穴を貫かれた衝撃に・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
清浄な空気の中チュンチュンと小鳥の鳴声が響き、嘘のような清々しい朝
目の前には煙を立ち上らせ消えかけの焚火
がはっ
「痛っ!!!」
痛いというより菊穴に未だ残る異物感に娘は顔を顰め・・・
自分が清潔な布に身を包まれ生きている事を確認。
そしてライの居たこん跡はもう何処にも残っていない。
そして思い出すのは昨夜の屈辱。愛剣の握りだけで犯された・・・
「・・・ライ、ライ=デステイヤー、必ず・・・コロス」
娘の頭の中、消えかける意識の中で言われた事が繰返し
・・・・・・何も知らない貴様は俺と戦う資格すらない・・・・・・
哀れみにも似た強者が弱者に向ける視線。絶対忘れない。
女としてではなく、人として与えられた屈辱。己が格下だという。
「・・・ティン様、クリスティン様」
やっと追い付いて来たのか聞こえてくる他の虹凰騎士達の呼び声。
下の者どもに無様な様は見せられない。 娘は騎士へと戻り
「こっちだ。遅いぞっ!!!」
騎士と戻った事でライが言った事が気にかかる。
・・・・・・何も知らない
一体何が知らないのか。彼女は全部知っている。
ライが冤罪で人を殺し続け、叛乱を起こし王都守護騎士団を破壊離反
挙句、逃走の果てに村と其処を守ろうとした騎士団を壊滅させた。
公式発表とその詳細な物。
それを女騎士クリスティンが知っていると解った上でのライの発言。
前なら戯言と笑い飛ばしていたかもしれない。
だがその公式発表通りなら彼女はもうココにはいないはず・・・
「御怪我はありませんかクリスティン様」
一度疑問を持ち始めると、彼女を気遣う騎士達の態度すら白々しく腹立たしい。
ライへ報復するためにも今一度・・・
「・・・一度、本部へ戻ります。」
「しかし我々の任務は」
「お黙りなさい。その任務の為に戻るのです」
お飾りとは言えクリスティンは虹凰騎士団戦隊長。
しかもこの一晩で何があったかそれに相応しいだけの気迫が漂う。
「・・・了解しました」
何かが変わり始め 彼の日常が壊れる予感がした。