そして、新たな面子を加え再び日常が始った。
早朝の訓練、集うのはライ以下、アルシア,ルー,ヒルデを除いた面々に+新面の10人。
準備もソコソコに適当に相手を求め塊る。 やはり身体が資本のもの同士に
「リオ、いつかの再戦願いたい」
迫るのは魔法戦士のトール。その前に立塞がるのはアレス。
「人の前で彼女にチョッカイかけるとはいい度胸だ。」
「貴様は今、御呼びじゃないんだが・・・」
バチバチ火花散らす二人にリオは私の為に争わないでとオロオロ。
「ふむ。 じゃ、自分も加われば2対2で丁度いい」
騎士剣のシグも乱入にダック戦決定。戦闘力的にはアレス,トール,シグ匹敵に
リオが僅かに劣るが、アレスとリオの絆は以上に強い。
道着姿の癒士リーナが求めた相手は、身体つきからして黒虎に逞しいシエル。
「シエルさん、ボクとお手合わせしていただいていいですか?」
「ん? ん。」
見目からシエルを格闘系と見たのだろう。リーナは体格リオ並だが
癒士のクセに道着が様になっているだけあって寧ろ武闘系。
「イイ感じに分かれてしまったねぇ」
「じゃ、残りは俺達で面倒みますか。久しぶりに本気で楽しめそうだ・・・(ニヤリ」
槍騎兵アルト,聖騎士ウィン,騎士ネル,二剣流メイ,双頭剣ウィルに立塞がるのは
威風堂々に立つ魔法戦士ライ,その影の如く寄り添う戦忍レイハ。優々に立つ騎士カイン。
正式なユニットではないとはいえ守護騎士5人の方が優位なのだが
そう油断出来ないだけの風格が三人にはあった。
一方ディとルナは取り残しっぽく、前には文系な魔操鎧闘士マテリアと魔導士ナイア
「・・・何か、ハズレっぽいですね」
「・・・クアアアア(欠伸」
「子供相手ならばマテリアさんに私がサポートでも十二分でしょう」
「それは随分とナメられたものです。 言っておきますが僕達は強いですよ。
今では守護騎士並に・・・」
光晶槍を構えた燐翼を生やすディと 相棒に仕方ないと狂戦鬼の大太刀を抜き放つルナに
二人もまた子供相手をして悪かったとばかりに標準型魔操鎧闘士となるマテリアと
驚愕に気を引き締め直し己の魔杖を構えるナイア。 相手にとって不足はない。
交じり合う刃と刃、拳に蹴、飛交う魔法。
初端にも関らず 初端ゆえ本気実戦まがいの訓練が始った・・・
・・・・・・・・・・
結局、アレス達,子供達はほぼ引き分けっぽく双方力尽きてノックダウン。
リーナは大猫の前の小猫に、御機嫌に尻尾うねらせるシエルの前でバタンQ。
そして、息を荒くしながらも未だ未だ闘える三人に完全に屈した若き守護騎士達。
彼等とて老英雄騎士オーディスが選んだ ある意味、精鋭中の精鋭である。
だが、ライとカインは守護騎士が守護騎士たる意義を取り戻した世代の中心。
更に色々な意味で活躍し、様々な武勇伝を打ち立てた名(迷?)コンビ。生きる伝説。
五対三であろうと、威に若者達は防戦一方。否、主に攻め込むのはライとカインのみ。
レイハはコインビネーションで休む者達に気配無く死角から忍び寄り襲い掛かる。
故に、常に全力で戦い続けるしかなく
「さ・・・流石・・・。 自分達は、もう少し早く生まれて貴方達と共に戦いたかった」
「な〜〜に言ってるんだ。 これからいっしょに戦っていくんだろ(笑」
「っ、はいっ!!!」
そのために彼等は故郷を去り、希望の都市へやって来たのだから。
訓練も一段落に、当然皆汗まみれ。
「さて、時間も時間だし帰って一汗流しますか」
とライに、皆 撤収開始。 女子軍はさっさと連れ立って行ってしまった。
「これは・・・イベントなアレのチャンスじゃないかい?」
「ふむっ、そうですなっ!!!」
一転、悪の御大と化したライとカインに新面は思わず何コレと指差し尋ねる。
「ん〜。 まぁ・・・何だろうな(汗」
「病気ですね。」
苦笑になんとも言いようがないアレスにディ。
自分から率先して行く気はないが、行こうと誘われればもはや断る気には・・・
「さぁ、我こそ真の漢と思う者はついてこいっ(ダー―ッ!!
しかし、強制はしない。退く事もまた勇気なのだがらっ(グッ!!!」
熱く語るライと感涙を流さんばかりに頷くカインを見れば
皆何も知らずとも行く気になってしまう。 そして勇者達は・・・
・・・・・・
ココまで辿り着くのもまた数々の罠を潜り抜け、一つの冒険であったが克割に
茂みの中で気配を殺し無様に這いつくばった勇者達の眼下に広がるのは素晴らしい光景。
それは水滴の宝石を纏う乙女達。
やはり女としても戦士としても最も体躯が良く爆乳なのはシエルだろう。言わずもがな。
それに対しレイハは本当、普通の女性にしか見えないくらいに線が細く儚忍美に悩ましい。
リオは若々しい躍動美に溢れ、その胸も相方に育てられたおかげで将来有望な艶乳。
ルナは怪力から思えぬほどの子供だが、やはり身体も子供・・・でも無くいい感じに儚乳。
マテリアは戦士で無いだけに小柄で細く年齢の割に・・・故に周りが恨めしそうである。
メイは身体が資本だけあってイイ身体付きだが、艶乳でも足りないのかシエルと見比べ。
ナイアは着せ痩せるタイプだったのか金髪妖艶娘並な肢体。しかし当人は逆に不満っぽい。
リーナは格闘系にもかかわらず筋肉が付いてない感にリオ並だが、乳はレイハクラス。
ネルは無口な当人とは逆に身体は雄弁で逞しく女らしい乳房がイイ弾力そう。
「・・・(の、覗きだなんてそんな事・・・ああっ、マテリア〜〜」
「・・・(おお〜〜シエルさん凄い。他の娘も中々にナカナカ・・・」
「・・・(姉ちゃん、成長したな(ふっ」
「・・・(確かにコレは、熱く語るだけある」
「・・・(うぐ・・・ぬううう・・・」
5人5色で様々な反応を見せる青年達だが、それでも誰一人目をそらす者はいない。
ああっ、哀しき男のサガっ!! しかし、コレこそ男の浪漫っ!!
故に、いかなる危険が伴おうとノゾキは止められないっ!!! (注:ノゾキは軽犯罪です)
そうして鑑賞していること暫し・・・
いつまでもノゾキをしているわけにもいかず、水から上がり始めた女の子達に
ライ達も撤収しようと
「・・・(あり? 他の皆は?」
「「!!?」」
そこに残っていたのはライとトールとアルトのみ。 という事は・・・
「ライ・・・(哀」
「はぁ、毎度毎度・・・御バカさんなんですから(呆」
「団長のみならず・・・不潔ですっ!!!」
「話には聞いていましたが、まさかトール、貴方まで一緒だなんて」
声に強張る身体でも振り向いてみると、そこにはヤハリ不埒者を捕まえるため
濡れた身体を拭き切らず下着のみを纏った扇情的な姿の娘達が仁王立ち。
コレがお遊びと思っているのか勝ったと喜ぶルナ以外、誰一人好意的な表情を
浮かべておらず・・・いたら、ソレはソレで怖い。 兎も角
「これは・・・如何すればいいのでしょう(困」
と未だ嘗て無い不祥事に困惑なナイア。 対し、メイ,ネルはノゾキぐらいと平然。
「まっ、マテリア、違うんだっ! これはっ、これはっ」
「ノゾキを行うような男性の知り合いはいません」
慌て取り繕うとするトールは、寡黙娘に抑揚なく無く斬捨てられ凍結。
「んー―、・・・取り合えずコレ、サンドバックにしていいですか?」
なんてシエルとレイハに了解を取っていちゃったりするリーナ。
「ん。」
「死にさえしなければ結構ですから」
「なら全力で撃ち込んでも大丈夫だね♪」
「では、私も手伝いましょう」
と肌も露に濡れた下着のみのマテリアに、その両腕のみを覆い尽すのは
素体に似合わずゴッツイまでの魔操鎧の甲腕。
「ちょっと待ていっ!! それは死ぬっ!!! 確実に死ぬっ!!!」
「そっ、そうだっ!! 元々、この人が俺たちに何も言わず誘ったりするからっ!!!」
「アルト手前っ、一番喜んでたクセに人に罪を擦付けるか!!? 騎士あるまじき行為っ!!」
「この場合は騎士も何も関係ないっ!! 俺は自分の身のほうが可愛いんだっ!!!」
殴っ!! 殴っ!!!
「現行犯逮捕した時点で、一切の弁解は受け付けません」
「「うっ・・・」」
周囲を完全に包囲した娘達で、男達に影。空気がむわっとした芳しい香りが漂う。
だが状況はソレを楽しめるようなものではなく
「では・・・、さようなら?」
「「「うおあああああああああっ!!?」」」
そして、昼間にも関らず空に輝く三つの星が流星となった・・・
別館にも台所と居間が用意されているにも関らず、皆食事は何故か食事は屋敷で
取っていたりする。まぁ、客がいなければ皆座れるし手間も省けるので問題はない。
今日の朝食もまた皆居間に集い和気藹々と食事を・・・
・・・・・・・・・・・・
取れるはずもなく、男性衆が決して目を向けようとしない居間の方には
リンチでボコボコに簀巻き逆さ吊り晒し者な三人。辛うじて生きてるっぽい。
「何だ?マタやかしたのか? 減るモノじゃあるまいし見せてやればイイのに」
「とか言いつつ、自分かされちゃったりすると凄くムカツクのよねぇ・・・」
「全くだナ。私等の身体、散々弄んでるくせに・・・」
「・・・・・・(フルフルフル
サクッ!!?
・・・・・・(沈」
レイハの投擲したナイフが身体にささりライ沈黙。主相手だからこそ容赦無い。
「関係ありません。王であろうと守護騎士であろうと
犯した罪には相応の償いをしていただけかなければ・・・」
サクッ! サクッ!!
と刺さるナイフにビクッビクッと跳ねるライの身体。
もはやココまで来るともう、他の男性衆への警告以上の威嚇。
そもそもノゾキをしていたのが三人だけではないなど既に周知の事実なのだがら。
それをあえて黙っているだけで。
軽犯罪は現行犯逮捕のみが有効 しかし行われた刑罰は重罪並。 ・・・合唱。
(04.01/23〜04.03/27)