∴SHRINE∴
∴FANTASY LIVING THING PICTURE BOOK∴

■ EPISODE 10 ■
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シウォングの砦では、返すに未だ返せない捕虜達は丁重に牢にいて頂いている。

元々食事云々は当番制であり、闘えない事態にならない限り恋愛は自由。

相手がいない者に関しては一人で(哀・・・なので、捕虜に手出しは厳禁。

しかし・・・

ニーベルが目を覚ませば当然其処は牢の中。

将のせいか一人、で傷の治療まで・・・汚れた鎧服は脱がされ簡素で清潔なモノ。

「私は・・・死に損ねたのか」

こうなったら潔く敵の慰め者に成ろう。 覚悟が決まればその心は穏やかだった。

今は後の尋問・・・拷問に供えて身体を回復させようと眠りに付き

次、異常に目を覚ました時には明らかにソレらしい地下牢。

鍛え無駄のない均整取れた身体も無地ツナギ状のモノを着せられ

その上から亀甲縛りに天井からギリギリ足が着かない程度に吊り下げられていた。

周囲には三角木馬とか束縛台とか、各種性的拷問道具

「うふふふ、目を覚ましたわねぇ」

声に方向を向けば、そこには黒に金縁取の派手な旗袍服姿の金髪女が豪華な椅子に。

・・・いけ好かない。 武人なニベールに対しその女は余りにも妖しく麗艶。

感じからして権力者の愛人。もしかしたら領主のそれなのかもしれない。 何であれ

「貴様なんぞに話すことは何も無い」

「あらぁ、別に何も話して頂けなくても結構よぉ。 私が楽しみたいだけだからぁ」

と女はニベールの顔を両手で優しく包み、その唇へ

「!!? ・・・っ、はっ、汚らわしいっ!!」

「うふふふ、私、生真面目な娘はだぁ〜〜い好き♪」

悪寒。ソーンにもその存在に嫌悪な悪寒を感じるが、それとは全く別の・・・

狩る者の手に堕ちた獲物。 生奪権は向うにあり、弄ばれるしかないという。

「は・・・はなせえええっ、やめろおおおっ!!!」

「だ〜〜め」

と距離を取った女の手が一閃。その手に鞭があったのか空を裂き

ビシバシッ

「っ・・・・・・」

悲鳴が出そうになった口を歯を食縛り耐える。巧みな鞭捌きに身体に当る事はなかった。

しかしハイレグノースリーブに腕裾は切裂かれ胸元も

「怯えなくても大丈夫よぉ。折角綺麗なお肌を傷つけたくないものぉ」

それは怯えなくていい範疇にはいるのか? ニベールの心配をよそに

女は携えていた瓶を逆さに中のネェ〜ットリとした粘液を手に盛り

「うふふふふ・・・・・・」

「よ、寄るなっ、来るなぁっ!! くぅっ・・・」

胸元から手が差し入れられヌルリと冷たい感触が乳房を・・・

留まり切れず、肌を濡らし布切れな服にシミを作り伝い落ちていく。

下へ、乳房からアバラ 鳩尾から縦割の臍部 お腹から下腹 

手入れされずとも少なく茶毛茂る股間へ

「気持ちいいでしょう? 私が作った特製のローション」

「誰がっ、気持ち悪い・・・」

とは言え、女の愛撫は巧み。 もっとも敏感な乳首などは布擦れに任せ 下乳を揉み、

アバラ,腰を撫で揉みしだき、お腹の肉を寄せ絞り臍に指を突込んで内臓をグリグリと

逃れようとニベールが身を捩じらせるは布の上からでも荒縄は女な処へ食込み・・・

「お願い・・・もう、止めて。 私は、何もしゃべらない・・・」

「あらん、何もしゃべらなくてもいいのよぉ。私が楽しみたいだけだからぁ。

うふふふ、お堅いくせにもうこんなにもビショビショに濡らしちゃってっ」

「ち、違う。それは・・・」

何故この女はこんなにも淫らに責めることが出来るのだ?

もう、耐えられない。これ以上辱めを受けるくらいならいっそう・・・

「だ〜めっ」

「ふぐぅっ!!?」

思惑は読まれていた。ニベールの決意の目に女は瞬時に反応。

変に弾力があり噛み切れないものを咽喉奥まで突っ込まれた。

口の中の感触と、かつて見たその形が一致していく。それは・・・

「ふむぅ〜〜〜〜!!!!」

女の ニベールは動転で普通の娘に戻りもがき暴れる。

暴れる事で荒縄が己の身体を腰骨をミシミシと締上げ体力が消耗してしまうのに・・・

・・・・・・・・・・・・

ニーベルはビショビショにグッタリと吊り下げられ、後はもう女のなすがまま。

己の命を絶つ気力すら湧かない。 これ以上どん底に堕ちようがない。

「・・・・・・(泣」

「うふふふ、いい感じに出来上がったわねぇ。 止めはこれで刺して・あ・げ・る」

巨大な双頭ディルドーに見開かれるニーベルの眼。まだ驚愕し怯える気力があった。

どん底も思う以上にまだまだ深いらしい。 が

「あ〜る〜し〜あ〜」

あたかも地獄の底から響くような声に、女は硬直。

「こんな処で、なぁ〜〜〜にをしているのかなぁ〜〜」

「お、おほほほほほほ」

笑って誤魔化しているが、声の主に対し明らかに怯えの色が見える。

・・・これは救われたと思っていいのだろうか。 目は涙で滲み救主が見えない。

見えないのにそれは

「・・・ジークフリード様」

そして、意識は混濁・・・

・・・・・・・・・・・・

 

 

 

・・・目の前に若いメイド娘と戦場で見た銀髪緋瞳の少女がいた。

どうやら自分は風呂に入れられ、身体を綺麗にしてもらっているらしい。

味方に救われた・・・というわけではないよう。 習慣が少し違う。

「あっ、もう大丈夫ですよ。」

「私は・・・」

「ええ、ちょっと・・・」

と気まずそうに目を反らすメイド娘。・・・わけが分らない。

「と、とりあえず、今は薬用風呂に入っていただいているので

もう暫くしてから自分で大丈夫かなっと思ったら上がってくださいね。

・・・それと、変な気は起こさないで下さい。傷つけたくありません」

メイド娘が一瞬で『戦士』へ代わった。 少なくとも今は太刀打出来ない。

「・・・わかった。」

「はい。 では、私たちは席を外させてもらいます。」

「わんっ」 またね。

・・・とにかく、ニーベルが想像する捕虜な目に合うことはないのは確実か。

風呂から上がり、簡素で清潔な服へ着替え連れられたのは大部屋の一室。

そこの大円卓に揃った面子の数人には見覚えがあった。

先ず、奥に敵の大将。チラッと見かけただけだが、間違いない。

怒っているのか無理に笑顔を作ろうとしているのか微妙な表情。

その隣、変らず妖艶な衣装で正座させられ縮こまっている先ほどの女。

戦場にいた子供×三人。 麗艶女の隣、不遜な表情で睨む幼女。

手前では銀髪緋瞳の少女はヤッホーとばかりに手を振っている。

その向かいには、如何表情すれはいいのか困っている金髪優少年。

そして、幼女の隣には自分を打ち破った優男。余裕の笑みまで浮かべ・・・

後の面子は知らない。

大将の隣、妖艶女の反対側には秘書風の女。表情が分らない。以上に無関心で茶を飲む。

その隣、ワイルドキャットな戦士風の女が猫のように・・・後ろで踊っているのは尻尾?

金髪優少年の隣には機嫌悪そうな青年。端よりニーベルには興味がないよう。

その向かい、銀髪少女の隣にメイド娘が座って全員らしい。

「・・・態々、何用だ?」

「あ〜〜、さっきのワビということで食事に招待させてもらった」

「・・・正気か?」

「正気だ。 つーか、コレがアフォゥなことするからぁっ!!!」

と、拳で妖艶女の米神を挟みグリグリグリグリグリグリ

「あーん、だって捕虜がいるってきいたんですものぉー

そーゆー事したかったのよぉー ごめんなさーいっ(泣」

「なら、商売女でも買えっ!!!」

「だって有名人になっちゃったから、もう、そんなこと出来ないわぁん(泣」

「って、やっぱりやってたのかよっ!!?」

「あーん、ばれちゃってたのねぇー(泣」

狂行に思わず目が点。周囲は素知らぬ顔で止めすらしない。 泣いてるのに。

「と、いうわけだから済まん。 今回ばっかりは本当に俺の監督不足だ。悪かった。」

べそかいている妖艶女の隣で大将が立って頭下げた。

「あ・・・いや・・・」

「立ち話も何だから、俺の向かいでも・・・。それと分ってると思うが

変な気を起こさないように。 ここにいるのは皆、将だから。」

幼女まで・・・なんて目茶苦茶な。 もう何を言われても驚かない。

取り合えずニーベルは一通り紹介を受け、大将ライ直々に

「尋問も拷問もする気はないし、軍規に触らない程度に話してくれると有難い」

「・・・烈将ニーベル=クリエイム」

そういわれると答えないわけにはいかない。礼儀に反する。 多少は・・・

「まぁ、難しいことは考えずに、飯でも食いながら気楽に話そう」

と場を立ち、給仕を始めたのはメイド娘リオと青年アレス。少年ディも手伝い。

「将が給仕をするのか?」

「空いてるときは俺もするぞ。まぁ、出来るのにやらないのもいるけど・・・」

言われ、目をそらせる者数名。

間に、卓の上に並ぶのはパンやらシチューやら肉やらサラダやら・・・量はあるが

オブシディア,ネクロ公達のそれよりも遥かに質素。

「これは、意外に・・・」

「質素だろ? 贅沢しても仕方がないしな。」

と答えるライにブーイングする者約二名。ルーとアルシア。

アルシアには頭に拳骨を、ルーには顔にパンを与え黙らせ

「ウチは上がそう贅沢しないし、下にもそう貧しい者がいないところなんだよ」

させないんだ と、またブーイングを上げそうな二名をにらみ黙らせる。

ニーベルとて気性は激しいが戦バカではない・・・ライの目論見は理解できた。

「・・・私は一介の将にしか過ぎない。 関して意見する資格は無い」

「まぁ、茶飲み話程度にこっちの様子を話してくれたらいいさ。

オブシディアなら女性将ってだけで風当たりはきついだろうし」

その辺りはライも承知している。 戦死扱いしているかもしれないが

ジークフリード=グラムスがそんな愚を犯すとも思えない。

ただ、向うへ帰した時に懸念があるが・・・神将の度量に掛けるしかない。

何であれ和気藹々と食事は進み、食事が済む頃には旧知の仲のように仲良く。

しかし、

「悪い。一応、捕虜なんで牢に入っていてもらわないといけない。」

「・・・当然だ。謝る必要は、ない」

そう、どんなに客人扱いされようと悲しかなニーベルは捕虜。

「・・・そう、君の部下もココにいるから明日の朝にでも顔を見せるといい。

檻ごし、こっちの見張りつきだけどね。」

「・・・何から何まで心使い感謝する」

それでも、オブシディアがしてきた事に比べれは遥かに人情的なのだから・・・


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■ EPISODE 10 ■

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