その日の朝、ライは珍しく朝訓練を休んだ。
「御主が朝訓練を休むなんて珍しいナ」
「ちょっとな〜〜、身体がだるくってさ〜〜」
居間のテーブルでへたるライに寝起きでパジャマのままのルーがチョッカイをかけていた。
「うん〜、頬が赤いナ。バカは風邪引かないと言うが・・・風邪引いたか?」
「バカだから風呂で一晩寝た位で風邪は引かないだろ。ぐしっ(←鼻水を啜る音)」
詳しくは「とある騎士団の日常」page11参照
「ライ、オマエはバカだ。ほれデコ」
ルーはまるでキスするかのように自分の額で熱を診、
「んー可也熱いゾ。大人しく部屋で寝てろ。皆には私から言っておくから」
「わかっちゃいるんだどね・・・・・・あー辛っ」
「だから、御主の顔を見てるとこっちまで滅入る。さっさと自分の部屋行け」
「・・・・・・・・・(はぁーはぁー)」
「お、おいっ!!?」
「あ? どうした?」
今完全に熱で意識はとんでいた。
「じっとしてろ。誰か呼んで来るっ!!」
「・・・パジャマのままだと風邪引くぞ(はぁーはぁー)」
「そんな事言っている場合かっ!!!」
とルーは居間を駆出し、そこでぶつかったのはレイハ
「ライが、ライがぁっ!!」
慌てふためき喋る事が全く説明になっていない。
しかし説明は不要。ライが起きてからずっと物陰から様子を覗っていたレイハは
ライが三,四日寝ていれば治る程度の風邪だとまで見当を付けている。
ルーに引かれるままライに近づき一応額に手を当て
「・・・風邪でしょうか。熱が高いですね。医師に見せた方がいいでしょう」
そんな事は改めて言う事ではない。
「あああっ、如何すればいいのだ(アタフタアタフタ)」
「部屋に連れていって部屋の湿度を上げましょう」
「お、おう」
「ライ、聞こえますか?」
「あ〜〜、レイハがいるなぁ・・・(はぁーはぁー)」
「肩を貸します。立ってください。部屋に行きましょう。」
「お〜〜」
と立ち上がった時点でフラフラと頭が揺れ左右不覚。
そのまま腕を肩にまわさせ、心配げなルーをおいて行く。
部屋に着き、そのままベットに寝かせようとして
「!!?」
レイハは諸強姦されるかの様に押し倒された。 無論、故意ではなく事故
「・・・・・・(はぁーはぁー)」
ハァハァと熱い吐息をピンポイントで耳穴に吹付けられるのも無論、事故
「んっ・・・(抜けられない)」
上から抱き付き乗られ、互いの股間に互いの脚が当るのも一応事故。
・・・自業自得とはいえレイハにも責任の一端はある。
それに重く熱く程よい固さの男の身体の感触。まんざら悪くはない。
「ライ〜〜、生きてるぅ〜〜? 入るわよぉ?」
とアルシアが入室してその光景に
ぴしっ
「・・・すみません。ライにもう意識がないので
ちゃんと寝かせるのを手伝って頂けませんか?」
「あっ、そ、そういう事なのぉ? 遠慮なく蹴跳ばしちゃってもいいわよぉ」
何故そこでアルシアが動揺する?
女二人がかりでライを厚着させてちゃんと寝かせ
「・・・ライの容態は如何ですか?」
「ココじゃ何だから下に行かなぁい? 皆へにもいっしょに説明するわぁ」
・・・まさかそこまで容体が悪いとは。
レイハの背筋に寒いモノが走った。
居間には用事で出かけたカインを除き全員が揃い。
「ライの容体はね」
ライの意味深な物言いにごくっと一同が息を飲む
「風邪よ。 やっぱりねぇ・・・」
「「「はい?」」」
「本当タフよねぇ、ライってぇ」
「だが、その割には苦しそうだったゾ」
「ん〜〜、ライって余り熱出したことないんじゃないかしらぁ
彼のかかる風邪はきっと私達が思う以上に苦しいわよぉ(嬉」
人の不幸は蜜の味。そんなに心配する必要が無いと分れば、
男が悶える姿ほどソソるものはないと。
「そ、それで処置はどのように?」
「ん〜、部屋の湿度を高く保って置く事、定刻毎に水分を取らせる事
後は熱が上がり過ぎた時に解熱剤を飲ませるだけでいいわよぉ。
それで寝かせておけば1週間程で全快するからぁ」
全快。つまり風邪が治り十分に体力が回復するまで。
「それだけで他に何もしなくてもいいのか?」
と心配そうに尻尾を揺らしシエル
「それなら添い寝してあげたらぁ?」
「・・・いいのか?」
頬を朱に染めつつ本気でやる気らしい。
「・・・・・・・・・だめよぉ」
その長い間は何?
「やってもいいんだナ、添い寝?」
「・・・・・・・・・くっ」
ルーの圧しにアルシアが負けた。
「シエル、いくゾ」
「ん。」
二人は揃ってライの部屋へ行き、照れつつもベットの側で衣服を脱いで
下着のみになるとライの服を脱がし懐に潜り、込み熱をもつ筋肉に柔肌を押し付け
むにっと歪む爆乳と端っから変化するだけもない儚乳
「ん。熱いな・・・(ゴロゴロゴロゴロ)」
「本当に何もしなくて大丈夫なのかナ・・・」
揃って添い寝。でもそれで、ライの熱が二人に移る事と女体柔肌の弾力に
苦しそうな吐息は多少は穏やかに・・・