「随分と派手な事するなぁ。で、何でルーがココに?」
「うむ、ある馬鹿に興味を持ってナ。一緒に旅に行こうかと思ったのだ」
「その馬鹿が俺なら、止めとけ。俺は一番大事な人すら助けられなかった・・・殺した男だ」
「自惚れるな馬鹿者め。誰が護ってくれと言った。
御主一人で全て出来ると思っているのか、ド阿呆。」
「ああ、俺は馬鹿で阿呆だよ。これ以上俺のせいで人が死ぬのを見たく」
「黙れ、御主が何と言おうと私は付いて行く。」
「でも、俺の中にいるモノは」
「コッチはその道の専門家だゾ。そんな事百も承知だし、
何が起こっているかを把握した上で言っているんだ。
御主は自分の運命に抵抗し、「力」に飲み込まれずに使いこなしている。
これで誰が死のうと一切御主は気を負う必要はないっ!!」
「でもな・・・」
「未だ言うか馬鹿者。そんなに自分のせいで人が死ぬのがいやなら何故自殺しない。
なぜ仲間と一緒に旅をしている、え? 御主が何とかするつもりだからだろうが!!
今さら一人や二人増えたぐらいでガタガタ言うナっ!!!」
「ライ、君の負けだよ。」
気付けば背後には戻って来た一同。
「私はルーちゃんが加わってもイイと思うけどぉ?」
「一応言っておくが、私は御前達より遥かに年上だぞ」
「そのなりで言われてもなぁ、そんな気にはなれない(苦笑)」
「ルーちゃんはルーちゃんでいいんじゃないかのう?」
何か周囲の気配はルーが一行に加わる事が決定のよう。
「解った、俺の負け。降参。付いて来いよ」
「ああ、付いて行くさ」
ルーの拳がガスッとライの腹を撃つ。 非力なルーに殴られようと痛くも痒くもない。
それでも何故か、それはかつてないほど響く一撃だった。
■episode02 死ス者、生ル者(後編)■
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■nao■
2002/10/22