∴SHRINE∴
∴FANTASY LIVING THING PICTURE BOOK∴

■ EPISODE 07 ■
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爆乳で全体的に女性的なラインを描きつつもムチムチに筋肉質といったところか。

常日頃から動き易く薄着を好んでいるので分ってはいたが今更ながら実感である。

ただ、よく陽に焼けている処とそうでない処のコントラストが絶妙にイイ。

これで虎や豹ではなく猫だから世の中は・・・

アルシアは真面目に朝錬をしてないだけあって然程筋肉もついておらず、

柔いもち肌に過激に出る処は出て引込む処は引込むボディコン。これも今更ながら

常から女の身体のラインを強調するような露出の激しいヤラシー服を愛用しているので

解ってはいたが・・・これこそ毒婦、本物の魔性の女。

レイハは二人に対しスレンダー。と言っても決して劣っているわけでもなく

それでも並以上、手に収めるには丁度イイさいずの美乳,尻、強く抱締めると

折れてしまいそうな腰。 これで忍と言われれば、意外でも十分納得できる。

いつもはスーツ姿しか見せないのでその均整が取れたボディーが解りにくいのだが。

言うならシエル,アルシアが脂の乗った肉ならレイハはさっぱりでも美味しい若魚。

そのまま見ているのも何なので3人が身体を流すまで、また桶を被り直し。

「だってぇ、コッソり見られるなんて気持悪いじゃなぁい?」

「私は別に覗かれても平気だが?」

「・・・シエルも怒ってたやん」

「つい、その場の雰囲気で。ノリだ。 恋はゲームというだろう?」

町へ遊びに行くせいか中々しゃれた事を言ってくれるシエル。

「いつもさしてダメージは負っていらしゃらないでしょう?

本当、おバカさんなんですから・・・。 お背中流しましょうか?」

桶をひょいとレイハに取られてみれば、3人とも既に身体を流し終えた模様。

それでも3人とも再びタオルで身体を隠してしまっているが。

「・・・いや、適任なのが二人いる。そこで惚けてるお子様二人」

「んあ?」

「わん?」

「俺の身体、流せ。 ・・・なんだよ、その嫌そうな顔は。特にルー」

「だって、ナァ?」

「わん?」

ルーに対しルナは、私喜んでやるよ?と見返し。

「ルナはイイ子だなぁ。 ルーも少しは見習え」

「ほほぅ・・・なら今度一緒に風呂に入るか、深夜に?」

湯船で妖艶な笑み洩らすルーに対し、素知らぬ顔のレイハ&シエル&アルシア。

ライの出方を待っているのか?

「だってさ。・・・俺は別に構わないぞ」

返事にルーがニヤリと笑い、3人が3人とも、えっとライを見て

「ただし、その時にルーが起きれていればなー(ニヤリ」

「ぬあああああっ!!! (ブクブクブクブク)」

ルー自滅。自分がお子様だったのを忘れていたらしい。

「わんわん!!!」

既に準備OK。早くっ早くっとばかりにタオルを泡立てルナが急かすので、

その前にライは別途のタオルで股を隠したまま背を向けて座り。

「んじゃ、思いっきり力入れてやってくれ」

「あっ、ルナは・・・」

ライはルナが所詮女の子と侮っていた。だから思いっきりで丁度いいと。

だからシエルがタオルを落してまで慌てる理由も解らず、 既に時遅し。

ライがシエルの爆乳が非常にゆっくりと弾み先端の乳首が上下に振れるのを

認識した瞬間

「わんっ!!!」

ごり

「あんぎゃああああああああああっ!!?」

あんぎゃああああああああ

ぎゃああああああああ

ああああああ

あああ

あぁ

不意の一撃に、屋敷中ヘ響き渡るライの悲鳴・・・・・・

・・・・・・・・・・・

「きゃう〜ん(泣」

「・・・団長、大げさ過ぎ」

居間、側で湯上りのままデカシャツのルナ自身に看護をさせつつソファの上

上半身裸うつ伏せに真っ赤に剥けた背を濡タオルで冷ますライをアレスは笑う。

「大げさ? ・・・それならルナと腕相撲してみろ。

絶対アレスの方が負ける。 かけてもいい。」

「何を企んでいるんだ・・・・・・」

「別に。 勿論公平を規すために魔法未使用な」

「・・・団長は、何を賭けるんですか?」

「休暇でも、ボーナスでも・・・。何なら鍛冶師を紹介してやろうか?

必要経費もだしてやるから新しい剣、鍛えたらどうだ」

・・・余りにも話が美味過ぎる。

見た目、体格がルーとリオの中間程度のルナにそれほど力があるとも思えない。

「もし俺が負けた場合、何をすればいいですか?」

「んー何をしてもらおうかなぁ(笑?」

アレス勝ち前提でこの勝負を持ち掛けたのだろうか・・・ライはやりかねないが、

真意が解らない。

「・・・では、団長の命令を例えどんな屈辱的なものでも一つ従う

と言うのなら如何ですか?」

元々ライは知合いとして頼み事はあっても戦闘時(訓練含む)外では殆ど命令しない。

するには、それはそれでだけの理由と重みがあるのでアレスも逆らう気は毛頭ない。

そのライの人の良さにアレスは突け込んでみた。

「賭け成立。ルナ、やれ」

「わぅん(困」

「手加減はしなくていい。勝ったら干肉やるぞ?」

「わんっ!!!」

ルナとアレス、ソファ前の低テーブルでがっちし手を組み

・・・他の面子がいたら止めるだろう。どちらにしても。

「レディ・・・ファイッ!!」

「わんっ!!!」

「っ・・・なっ!!?・・・バカな」

開始早々一気にアレスが押し、ルナ側にたおれるが甲が付く前に停止、

その状態から渾身の力を入れているにも関らずジリジリと圧し返され。

目の前の狼少女は可愛らしく顔を赤くし、んーと踏ん張っているだけ

「ほらほら、遊んでいたら負けるぞ?」

「遊んでなんか・・・ない・・・(汗」

ぺち

「はい、アレスの負け、ルナの勝ち。」

「わん!!!(しっぽフリフリフリ)」

「ばかな・・・小さい身体の何処にそんな力が・・・」

「世の中は広いんだよ。多分俺でも勝つのは難しいぜ?

さぁ〜て、何をさせようかなぁ(ニヤリニヤリ♪」

やばいかもしれない。一体何をさせられるのやら・・・

「・・・出来るだけ良識の範囲でお願いします」

「ふっふっふっふっ・・・・・・よしっ!!」

笑みが・・・その笑みが恐ろしい。 アレス君ピーンチッ!!

「わん? わん?」

邪まな事を企むライとそれに怯えるアレスを見比べ

純真無垢なルナはただ首を傾げるのみ。

 

「はぁ、意外に早かったな・・・」

目の前の魔方陣、実体化した小包に思わずライは思わず唸る。

大きさからして予備も含め服2,3着分だろうか。

「ここじゃなんだから持って行ってやるゾ」

ルーに急かされ、二人はみんながいる居間へ

そこで寛ぐ狼のルナへぽんっと包みを投げ渡し

「ほれっ」

「ワン?」

「コイツからルナへプレゼントだ。早速リオおねーチャンに着せてもらえ」

「ルナ、行こ?」

「ワンッ!!!」

ルナが小包を咥え、二人(?)は揃って別室へ

こうして見てみると例えルナが狼の姿であっても本当に姉妹に見える。

金と碧のリオと銀と朱のルナ・・・

「リオは姉貴役、親父役はライ,兄貴役はアレス,叔父貴役はカインとして・・・

母役は私か?」

とニヤリ笑いのルー

「我侭妹役だろ。いつも抱き付いてるのは誰だ?」

「うっ・・・ぐっ(汗」

犬のぬいぐるみが如き狼のルナに抱き付き、昼寝し、

あげく移動に狼のルナの背に乗るルーに母役を名乗る資格はない。

「やっぱり母役は私よねぇ」

「母役は勉強の面倒を見る私が相応しいかと」

と妖艶なアルシアと才美なレイハ

「・・・ダメな叔母(ビシッ)、出来過ぎた叔母(バシッ)」

「いやぁん」

「・・・(がくっ)」

アルシアは二人っきりにすれば男の魅了の仕方を教えようとするし、

レイハは初めのうちはハァハァしていたが、その内手持ち無沙汰に

勉強を教え始め挙句、勉強の気配には遁走される始末・・・

「・・・母役はやっぱりシエルだろ」

「ん?」

ソファで寛ぎ機嫌良く尻尾が遊んでいたシエルは呼んだか?とばかりに反応。

「いっしょに色々やってるだろ? 楽しそうにさ」

狩とか昼寝とか・・・本当の母娘の様に

「どうかな。 女の子らしいこと、私は何も教えてやれない・・・」

「別に女の子らしい事を教えるのが母の役割じゃないさ。」

注ぐ愛情は他の面子の比じゃない。例え背景に何があろうと、関係なく。

「・・・ふっ。 ライの言葉、信用しよう。でもどうせなら・・・」

・・・何かブービートラップに掛った気配。

ライと4人の娘との距離がずずいっと迫り、

アレス,カインが逃げるようにそさくさと距離を取る。

「着替え終わりましたよっ!!! あれ、如何かしましたか?」

跳び込んできたリオに、ライすかさず緊急回避。

「いやいやいやいや、何でもないよー。 んじゃ、お披露目してくれ」

「? ルナ、おいで」

感じた疑問はそっちのけ、リオに促されモジモジと照れつつ入ってきた

「わん・・・(照」

ルナは銀髪を赤いリボンのポニテで纏め、その身体を包むのは赤に黒の縁取

和服の様にワンピース,前合わせの袖襟無しでスカート丈は膝下まであり、

前は合わせが広がり結果太腿中程までスリット状。後も尻尾のため

太腿中程までスリット。 それを黒のベルトでしっかり固定しサイズフリー。

しかも+簡単に長袖が取外出来るデザイン。

これなら変身しようと服が脱げてしまうこともなく邪魔にもならない。

そして銀とパールピンクに黒と赤のカラーリングは良く似合う

「ほほぅ・・・イメージ通りじゃないか。」

「そりゃ、御主のイメージそのままだからな。それからデザインしたんだろ?」

「・・・マジ?」

「うむ」

考えてみればルーもそれを知っている。それをそっちのけでシエル

「イイ服作ってもらえてよかったな。でも変身したら破けないか?」

「きゃう〜〜ん(困」

「遠慮なく変身してみ?」

「わんっ!!!」

ピカーっ

「ワン? ・・・ワンワンワン!!!」

変身に服は破けて・・・おらず、其処には首にリボンを付け服を着た狼が。

何やら嬉しそうにワンワン吠えているが大方、

この服凄い,破れてないとか言っているのが一目瞭然。

「まっ、取り敢えず人に戻てな?」

ピカーっ

「この服、凄い、破れないっ」

ほら

「まあ、そういう代物だから下手に乱暴に扱わない限り4,5世代は軽く・・・」

ピカーっ、ピカーっ、ピカーっ、ピカーっ、ピカーっ・・・・・・・・・・・・

ライ達そっちのけでルナはバカみたいに人から狼,狼から人への変身の繰返し

・・・・・・皆が厭きて他所に行き、腕を組んだライとシエルの前で

ルナは絨毯の上でぐったりノび

「・・・気は済んだか?」

「わ・・・わん・・・(疲」

「んじゃ、俺達も他所で次の作業に取りかかるか?」

「ん。そうだな」

「わう〜〜(哀」

子育てとは決して甘えさせる事だけではない と。

 

この都市、貿易のネタに情報,技術,人材も取り扱うだけあって

可也特殊な事を生業とする連中がいる。

他所では密偵なり諜報の一言で片付けられるのだか、過激な事はいっさいしない。

ただ依頼先へ早急に赴き、手紙,小荷物などの届け物を迅速確実に運ぶのみ。

例えそれだけの事でも都市の勢力圏から一歩出れば其処は野盗,獣が蔓延る荒野。

生半端な実力の個人では即餌食となるだけ。

その分依頼達成率ほぼ100%を誇る彼等は騎士団に匹敵せずとも実力を有する。

少なくとも逃げ足だけは・・・

そのスポンサーは意外にもというかやはりというか騎士団。

そしてレイハには一般のサービス+オプション付き。

執務室、鳳っと鳴声にレイハが振り向いて見れば窓枠にいたのは一羽の鷹。

首下に筒を付け、明かに人の手のもの。

「おいで・・・」

窓を開けレイハの一言に、鷹は素直にトっトっトっと腕を伝って肩へ。

レイハは鷹の筒から紙を取出し、目を通し・・・

「ただいまー。 おっ、速達か?」

「はい。・・・干肉を取ってきて頂けますか? 間に読んでおきますので」

「了解」

暫く後、ライの取ってきた干肉を鷹にやりつつ

「それで内容は?」

「はい、ルナの・・・シフォルナの保護者の方と連絡がつきました。

祖母の方と共に既にこちらへ向っているそうです。」

「・・・行動が早いな。内容はそれだけじゃないんだろ?」

ルナが親元へ帰れる事を考えれば喜ぶべきことなのかもしれないが・・・

「はい、シフォルナの失踪を祖母の方は気にされていたようです。その・・・

それで・・・両親は共に御存命ではなく・・・幼い頃に。ルナは銀狼であるため

周囲には疎まれていたようです。例え長の孫娘であったとしても」

長の孫娘だというのは別として、大体の想像は付いていた。

神,精霊を含め狼種の最上の存在のみが持つ事を許される銀。

都会なら兎も角、田舎では・・・。

ココ来て実に活き活きとホームシックの様相を見せない。

そして親との比較をしない・・・以前に故郷について一切触れようとしない。

全てが予想と一致する。

「ふぅ・・・ルナの祖母が到着するまで皆に黙っておきますか」

「はい。・・・直接ココにお連れするよう、その旨を」

「よろしく」

レイハは手紙をしたため、それを鷹の筒に入れ

「お行き」

鷹は解き放たれ、一声鳴き大空へ

「・・・処で、何であの鷹は俺に懐かないのかね?」

「そうそう人に懐かれては困ります。機密が護れないでしょう?」

「御尤も。それでも俺の手から餌食うぐらいしてくれてもいいと思うけど」

「それを世間一般では懐くというんですよ(笑」

 

騎士団言う以上、やはり屋敷に騎馬はいる。

その子達は台所裏の馬小屋を住いとし、屋敷の周囲でわりと自由に生きていた。

騎士団に緊急の用、すなわち事件が起きない限りは・・・

騎馬達もまた騎士団のメンバーである。

その小屋の前、ルナの姿が。

「・・・わん!!!」

ルナの一吠に対し、リーダーの馬が馬相悪く「なんじゃワレ?」と一瞥・・・のみ。

それ以外は素知らぬ顔であったり、可愛い子が来たと微笑ましく眺めたり。

「う・・・わんわんわんわん!!!」

ルナは勇気を振り絞り威嚇してみるが、リーダーの馬が足を上げ一踏み

断!!!

そして「小娘、邪魔するなら泣かすぞ」と再び睨み付け

「う・・・きゃいん」

ルナは文字通り尻尾巻いて逃げ出した。使う人が人だけに騎馬達も変に賢い・・・

「わんわん、わぅー、きゃいん、くぅ〜〜ん(泣」

「・・・馬に相手にされない事を俺に抗議されてもなぁ」

「それ以前に、何故今のだけで経緯がわかるんですか(汗」

「それが渡世術というもの(ニヤリ」

「絶対違うと思う(汗」

「くぅ〜〜ん(泣」

「はいはい、話しするようには言ってやるから後は自分で如何にかしな?」

なんであれ、デスクワークのいいサボリ理由になった。

レイハを残しライとルナは執務室を出て、馬小屋へ。

「・・・あっ、逃げられたっ!!!」

優秀麗美のくせに何処かお惚けなレイハさんでした。

で、馬小屋。 ライとリーダー格の馬は向かい合い

「遊び相手になれとは言わないけどな、あんまり無視もしてやるなよ」

ブルルルルル

「・・・ガキの相手はしたくないと? 相手をしてほしかったらそれなりに力を示せと?」

ブル

「だってさ。」

「わう〜〜〜(困」

「・・・ロディオでもやってみるか」

ブルッ(笑

馬、思わず失笑。 ルナ、馬に完全に見下されてます。

「うー、わんわんわんわん(怒」

「まー、お互い実際やってからな(疲」

草原、その馬の背にルナを乗せ

「わぉー――んっ!!!」

ヒヒー――ンっ!!!

双方気合の雄叫びに暴れ始めた。

馬はルナを落そうと派手に跳ね暴れ回り、ルナは落されまいと背にしがみ付く。

「なんつーか、こうして見てると・・・・・布切れにしか見えないな・・・」

「そうですね」

「ぬおあっ!!?」

「・・・どうかしたんですか?」

「・・・いんや。 チッ」

どうやら、そうおいそれと逃げさしてはくれないようである。

「ルナ、飛ばされましたよ?」

「大丈夫だろ」

ピカーっ

「ほら」

「・・・馬と狼が競争してますよ?」

「やらせとけば? どうせ結果はわかってるし」

「では、私達は戻って仕事を再開 (グァシッ)しましょう」

ライは逃げ出そうとした瞬間レイハに襟首を掴まれ

「・・・いやぁん、レイハさんのイ・ケ・ズ。

小っちゃい眼鏡の奥の、細く鋭い目付きがス・テ・キ」

「・・・・・・(白」

戯言はアッサリ無視され、そのままズルズルと・・・

 

その日ついに招かざる客がやって来た。

これでも時期的に、連中にしてはよく我慢した方である。

接客したのはその時、表の掃除をしていたアレス。

「客間に通しましたが・・・如何します、団長」

「まだ連中、ウチの娘達を誰一人見ていないんだよなぁ・・・」

「ええ、まあ。・・・何を企んでいるん出すか」

「いつかの賭けの成果が役立つ時が来たようだな」

「え゛っ!!? ま、まさか・・・また?」

「ふっふっふっ、その通りだよアレス君」

あの時はそれが変とは思わない純真なルナと当事者のアレス以外みなワラタ。

もう大爆笑。

リオに至っては初め、それが誰かわからず・・・その趣味があるのかと

カップル崩壊の危機まで成りかけたが、事情が解ってしまえば

リオもアレスの敵 もといライ側で積極的に・・・その悪夢が再び・・・

「嫌だ。絶対嫌だ。死んでも嫌だ。それに意味が見出せない。」

「あのなぁ、大勢女の子を侍らせてる奴をどう思う?

それに人数も稼いでおきたいし」

「うぐっ・・・」

賢明なアレス君、察してくれたようです。ライを悪役に見せ、且・・・

「解ったらサッサと化けて来い。時間が無いぞ。」

「了解・・・(泣」

客室

柄が良くないその手の男たちの中に奴隷商人といった感じの陰湿男が一人

「おい、この屋敷は客をいつまで待たせるんだ?」

「所詮田舎領主かぁ?」

「まあまあ君達、行儀がよくないですよ。」

それだけで荒くれ者達が静かになる辺り統制は取れているが、その分厄介。

コンコンコン

「こちらへどうぞ。領主様がお会いになられます。」

其処へレイハが。その冷美、関係者なら明かに演技と解るだろう・・・

そのままレイハに連れられ、執務室へ。

ドアが開き彼らがその光景を見た瞬間、全員が全員息を飲む。

何故か薄暗い部屋の奥のソファ中央には御大といった感の男ライ。

その膝の上には黒で統一したゴスロリのルーが跨り座り、なぜがグッタリ。

まるでヤりコワれたかのように・・・

ライの脇を占めるのは

濃紫な妙にきついサイドスリットで背中剥出のエロいドレスのアルシアと

黒革のホットパンツとジャケットのみでムチムチでムッチリのシエルに

怯え気味の清白なルナがぎゅっと抱締められ。

もう完全につい先ほどまで妖しい事をしていた雰囲気である。

そのライの後に、伽も超OKです秘書みたいなレイハがついて配置完了。

「いやいや、態々こんな山奥まで済まない。

本来ならこちらから連絡しなければならないのだが・・・」

雰囲気に圧倒され話す言葉を選んでいる商人一派。

イニシアティブは貰った。

「・・・いや、こちらこそ。まさか領主様直々に事情を聞きに来られていたとは

我々を試すような真似をされて領主様も中々御人が悪いですな。」

「珍獣というものに興味がありましてね。この娘達もいますから」

とグイっとシエルとアルシアを抱き寄せ

「そ、そうですか・・・その膝の娘は御令嬢で?」

「まさか私は独身ですよ? これと一緒です。」

とシエルとアルシアの肩に回していた腕を動かし、その細首を撫で回してみたり。

「ん・・・(照」

「あ・・・(悶」

それに明かにひく商人一派。


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■ EPISODE 07 ■

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