∴SHRINE∴
∴FANTASY LIVING THING PICTURE BOOK∴

■ EPISODE 04 ■
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いつのも様に朝訓練,朝食が終わり

執務室、机で書類と睨み合いをするのはライ とレイハ。

「・・・君が来てから扱わないといけない書類がすげー増えた気がする」

「当然です。本来なら書面で残さなければならないものが

今まで手付かずでしたから。」

「ん〜〜、解るんだけどな・・・面倒臭っ」

「随分といい加減ですね・・・上に立つ者としてそのような態度は困ります」

そして暫く沈黙が場を支配した後

「なあレイハ。この書類だけど」

「はい・・・これは中央へ提出するためのものです」

「これはココまで細かく書かなくていいぞ」

「しかし」

「本音と建前。何もしない連中に丁寧に教えてやる必要はない

適当に書いてやり過ごせばいいんだ。俺達は自分達の事で精一杯なんだから」

本気の表情で言われればレイハにそれ以上口答えする事は出来ない。

「分りました」

再び暫く沈黙が場を支配し、唐突に

「処で、レイハは密偵とか諜報・・・暗殺を生業とする一族を知ってるか?

確か・・・『忍』とか言うらしいな」

「・・・それが何か?」

「静かに標的に近づき・・・(クイッ)」

「・・・それが何か?」

「もうデスクワークは嫌だあああああああああっ!!!」

ビクッ!!

脈絡無く突然乱心するライにレイハ思わず目が点。

そのまま舞い踊ったライは倒れるように机に突っ伏し

「・・・ライ?(汗」

「・・・大丈夫。一寸キれただけだから。あ〜〜、ちょっと休憩入れよ」

レイハの知る限り、ここ数日の間ライが休憩,サボりと称し

実際は屋敷の掃除などの雑用をしていたのが実。

レイハですら立っていたとはいえ(?)一服入れていたというのに。

この屋敷、本来ならメイド3,4人いてもおかしくないにも関らず全くいない。

ほとんど(簡単に)屋敷の掃除をしているのはライ。

ルーは我侭な子供だし、シエルは自分の気に触る処しか触れない。

アルシアは自分の領域(薬品庫と自分の部屋)しかしない。というか触らせない。

カインは朝訓練が終わってしまえば出掛けてしまうのが半分。 気、すらない。

流石に洗濯は近所の民家へ依託するしかない。

食事、台所に至っては近所のオバちゃんの独壇場である。

それはさて置き

「・・・御疲れならマッサージをいたしましょうか?」

「マッサージぃ?」

ライの目は明らかに「そんなもの俺に必要か?」と語っている。

「今のライには疲れを取るのに良いと思います」

「ん〜〜〜じゃあ、御願いしますか」

「では此方へ」

部屋のソファにライをうつ伏せに寝かせ、服の上から筋肉をモミモミと

「おっ・・・これは・・・確かにイイ・・・・z・・・z・・・」

 

・・・貴方は何?

・・・・俺はライ

・・・・・・貴方の求めるモノは何?

・・・・平凡な生活

・・・・平凡な生活?

・・・・平凡な生活。ただ生きる為だけの生活

・・・側に何人も女を侍らせているのに?

・・・・みんなはそんなんじゃない・・・

・・・貴方の求めるモノは女,富,そして権力

・・・・違う

・・・違わない。そして貴方は彼女達を喰潰す。

・・・・違う。みんなは俺が護る。

・・・無理。皆、壊れた。それで貴方は権力を求め

・・・・壊れた? 壊れ・・・うおおおおおっ!!!

・・・!!?

 

「うおおおお!!! ・・・お?」

気付けば床の上、レイハを強姦するが如く押し倒し

深く胸元を見せていたスーツは破かれ、御洒落な黒い下着が見える。

スカートも脚の間に腰を割り入られたためたくし上がり黒のショーツが

「・・・それをライが御望みなら・・・私は構いません」

レイハはそのままフイっと顔を横に反らし

「ちょっとは構えっ!! というか何でこうなった!?」

「・・・突然ライが起上り、私に襲いかかったからです。

・・・私は乱暴にされても平気ですから。」

「ちっがぁうっ!!!! そうじゃなくて、それから離れろ」

ならば貴様が先に解放しろよ。いつまでその体勢でいるつもりだ。

「・・・取り敢えず服直して、な?」

取り敢えず一服。 落ち付いて

「え〜〜っと、あ〜〜、経緯は如何であれ嫌なら殴ってでも抵抗しないと」

「・・・そのようなプレイが御望みなのですか?」

「なんでやねんっ!!! そうじゃなくて、もっと自分を大切にしろという事」

「主に抱かれる事も・・・伽もまた私の仕事です」

「そんな事言うなよ・・・好きでもない相手とするなんて哀しいことじゃないか?

だからココでは公より個を優先してもいい。嫌なら嫌とはっきり言えばいい。

それと・・・少なくとも俺はストレス解消なんかで女を抱くようなマネは

したくない。 抱くとマジになるな、俺は(ニヤリ」

「・・・そうですか」

ライの考え、レイハには理解出来ない。出来ないが、心地好い。

それはレイハが決して染まってはいけない心地好さ・・・

「それと、前前から思っていたんだけど その挑発的な服装は何ですかっ!!

おとーさんは許しませんよぉーっ!!!(びしっ」

おとーさんじゃねえだろ、オマエは。

「・・・はい? この服装が何か?」

つまり、下手をすると嫌な厭らしさになってしまう秘書の格好を指しているらしい。

幸いレイハの場合は爽やかな色気になって清々しいが。

「自分の知らない相手に「レイハたんハァハァ」ってあ〜んなんやこ〜んなんをする

嫌らしい事を想像されてしまうんだぞ? 嫌じゃないか? 気持悪いじゃないか」

「た、確かに少し。 ・・・ライもそのように?」

思わず腕で己の身体を抱き隠し・・・らしくないジト目で睨む。

さっきまで格好付けていた態度は一体何だと

「あ〜〜、んんっ ・・・・・・でわっ!!! (シタっ」

「・・・逃げた?」

逃げました。それはもうバッチし。

因みにレイハの服装はそれ以降も秘書風の才美系から変った様子はない。

何故ならシエルはカットパンツにシャツとかレザーのワイルド系,

ルーはフリフリのピンクハウスやゴスロリやキャロットのロリ可愛系,

アルシアはハイスリットのスマートドレス等の妖艶系

あからさまにカッコ良く可愛く妖艶にしているのを放置しているのに

自分だけ大人しく従うのは癪だから。

因みに、放置しているわけではなく言っても聞かないだけ。


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■ EPISODE 04 ■

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