少女は”女”になったばかりであった。
町の外れにある古びた教会、崇める神は主神ではなく、
過去、乙女に恋焦がれる余りに堕天した天の御使い・・・
少女が父親に幼い手を引かれ、この教会に仕えるようになったのはいつだったか、
神官達が父親に渡した紙袋から、チャリンと金貨の鳴る音が聞こえ
安堵した溜息と、哀れみの表情で自分を見下ろした父。
「頑張って神に仕えるのだよ・・・」
涙を流す父の顔が、家族の皆との別れが、ただ悲しかった。
信仰深い家に生まれた少女は、幼い頃から乳母に、
「女は神性を生みだす神聖な祭具なのだよ。」
そう教えられて来た。
「お前はオトナになったら、神様を身籠もる為の大切な体なのだ。」
神官達はそう少女に伝える。
少女は乳母の言葉は当に正しかったのだと思った。
頑健な肉体の、神の仮面を被った男達に囲まれ、下穿きを脱がされた時も。
凶悪な男の怒張を、未発達な秘部に受け入れた時の痛みさえも。
少女は自らの深い信仰から、
神に身を捧げる喜びを感じていた・・・
・・・・
・・
・
”地に封じられし我らが御子に血と肉を・・・”
少女を軽々と抱き上げる神の姿を仮りた男は、
処女血が流れ出す幼い孔をメラ・・・と広げ、低く呟くように聖詩を唱え続ける。
”彷徨える魂を導く我らが主の、言魂(コタマ)と神霊(ミタマ)よ・・・”
少女を貫く男もまた、歌うかのように聖詩を唱え
鈍調な聖歌に合わせたリズムで、ゆるりと腰の油送を繰り返す。
初めて味わう痛み、痺れ、肉体の快楽
”喜び”
少女の口から小鳥のような喘ぎが紡がれ
狭い聖堂の壁に反響する。
(ドクン・・・・)
何かが胎内で弾けた感覚
深い場所にとろけるように流れ込んでくる熱い感覚
神官達の濃厚な性技を数日に渡り施されていた少女の体と心は
その感覚に一際高い嬌声を上げ
瞬間押し寄せてきた幾重もの快感の波に押し上げられる
「あッ・・・や・・・いくッ・・・うぅ」
「ひぁッ!!」
「「孕メ・・・」」
「「孕ミ賜エ・・・」」
処女が流す破瓜の血と、
仮神の放つ精液を触媒に、
地の奥底に封じられた神の魂が人の肉に結晶する。
汚れを知らぬ少女の胎内に、
幾千の乙女の生命を啜ってきた闇の神が宿ろうとしていた。
〜Scapegoat:スケープゴート〜
贖罪の為、人々の罪を一身に受けた”山羊”
身代わりに罪を背負う者・・・
人丸 2002/01/14
「SHRINE」
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