百万の這うモノ 20〜300の群れで活動する。 その名の通り、100万単位の群れが確認されたことも過去50年間で三回ある。 生態は極めて原始的で、強い生存本能に従って活動ているとおもわれる。 他生物の老廃物や排泄物を好むが、普段は落ち葉や動物の屍骸を食する。 生息域は広域におよんでおり、市街地の地下水路から深樹海まで。 分泌する粘液には新陳代謝の促進作用があり、蒸留・ろ過したものは 薬剤として取引される。 だが、この粘液の本来の効果は、他生物の新陳代謝を高め、老廃物を 出させるためのものであり、ある意味、他生物を貪欲に利用する寄生生物といえる。 粘液の採取方法は極めて簡単で、"餌"につられて集まってきたこの蟲が分泌するものを採取する。 "餌"は動物の屍骸や肉などを使用することもあるが、より純度の高いものを求める場合、 極めて頻繁に非合法手段が取られる。 "餌"に人間やエルフなど、雌型の人間や亜人種をつかうのである。 雑菌などが入りにくいこの方法は禁止される捕獲法であるが、つかう者はいまだに後をたたない。 蟲が多数生息する場所に放置・拘束し、24時間〜3日間放っておく。 すると早ければ数分、遅くても一時間で"餌"に蟲が群がる。 あとは、数時間置きに粘液を採取するだけである。 なお、"餌"にされた者は、ほぼ100%廃人となる。 これが"餌"に人間や亜人種をつかうことが禁止される所以である。 通常、人に対して無害な生物ではあるが、まれに人を"襲う"こともあり、 過去にあった三度の大発生では三つの都市が壊滅している。 そのため"絶滅虫"ほどではないが、警戒が必要とも言われている。 今回、資料作成のためこの蟲を捕獲する業者に同行する事ができた。 当初、鮮度の高い食肉を餌にする予定であったが、 実際に"餌"となったのは道中合流した別班がつれてきたエルフの少女だった。 当局をごまかすために"餌"を外部調達しているそうだ。 薬を飲まされているのか、少女の視線はフラフラとし、安定していない。 狩場に到着すると、業者は岩場に杭を打ちこみ、少女につけた拘束具とを ロープで繋ぐ。 それからほどなくして、数匹の淫蟲が這いよってきた。 少女の下半身に群がった淫蟲は、新陳代謝を促進させるために粘液を分泌しはじめた。 意識を朦朧とさせている少女に、淫蟲を拒むことはできなかった。 もっとも、例え意識が健在であっても、拘束された現状では何も変わらないであろうが…。 やがて、2匹の淫蟲が秘所と肛門にそれぞれ身を潜らせていった。 作業を開始してからすでに半日がたっていた。 正気を取り戻した少女の声を抑えるためボールギャグがかまされ、 アイマスクで視界を覆うことによって外界からの情報を奪うことで 精神的にも動きを拘束していた。 自由にならない身体を「ビクッ ビクッ!」と痙攣させて少女が仰け反る。 少女の分泌物を求めて、多数の淫蟲が秘所や肛門に潜り込んでいる。 貪欲に食物を貪る淫蟲は、内部を盛んに刺激する事で分泌を促がす。 人外の、想像を絶するであろう性的刺激を受けて少女は、ただただ、達する。 全身にまとわりついた淫蟲も、粘液を分泌しながら老廃物をこそぎ取っていく。 ヌメヌメと光る淫蟲の動いた後がピンク色に火照っていた。 あらゆる箇所から送り込まれる刺激に、少女の精神が崩壊するのは、 それから約2時間後の事であった――。 2003/01/14 「SHRINE」 |