∴SHRINE∴
∴FANTASY LIVING THING PICTURE BOOK∴

■ EPISODE 10 ■
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「まいったなぁ(疲」

「ん? ディ、如何したの?」

居間のテーブルに腰掛うんうん唸るディに声を掛けるリオ。

余程悩んでいたのか、目の前の紅茶は既に冷たく・・・

「いえ、自警団の方から最近頻発している少女失踪について相談を受けたんですが・・・」

「やっぱり、おとり捜査あたりが手っ取り早いね?」

「それは分っているんですが、誰を囮にするかが問題なんです。

二人ぐらい欲しいのですが・・・」

「お姉ちゃん、しようか(嬉」

「姉様は既に年を取りすぎてダメです」

「う・・・あ・・・年、取りすぎ? 私、オバサンなんだ・・・(泣」

クリティカルな一撃に打ちひしがれるリオ。

「あ〜〜、いえ、そういう意味ではなく、狙われる女の子が幼女っぽい子なんですよ。

ルナの毛を黒く染め、ルー師匠にも出ていただいけたなら丁度いいのですが・・・」

「あっ、そ、そうなの? ルーさんって、今・・・」

「はい、そんな暇が無いんです。 ルナ一人では余りにも不安ですから(悩」

「確かに、ルナ一人だと不安だよねー―(笑」

「そこっ、変な笑みを浮かべないで下さい。 僕は純粋にですね」

「あーはいはい。 でも、ルナ一人だと確かに不安だよね(考」

頭突き合わせ悩む姉弟。血が繋がっているだけあってその仕草も似てる。

「・・・・・・何ですか、じっと僕の顔を見て」

「ん〜〜、ディって童顔だね。」

「・・・それが何ですか?」

「お姉ちゃん、イイ考えがあるの(にぱ」

その笑みは彼等の親分がよからぬ事を思いついた時に相通ずる邪悪な・・・

揃った面子を見た時、予感は確信へと変わった。 リオを筆頭に、アルシアにレイハ。

「・・・済みません、僕、用事を思い出しました。」

ぐわっし

「だ〜〜め、逃がさないわよ〜♪」

「私、ディは線が細いからきっと可愛い女の子になれると思うの」

「それは非常に理に適った案だと(キラリーン」

「そ、そんなぁ・・・。姉様、止めてくださいっ」

「じゃあ、皆さんで剥いじゃいましょー♪」

「あー――っ!!?」

少年一人、女三人に適うはずもなく・・・否、一人相手でも適うはずもなく

瞬く間にパンツ一枚で鳥肌立てる泣な少年がそこに。

「ルナは元気で活発なイメージがありますから、令嬢な感じなどいかがでしょう?」

「あらぁ、それはいいわねぇ。こんな感じ?」 

「きゃぁっアルシアさん、ナイスっ!!! (ぐっ」

ポフっと少年の頭に被されるのはリオ同様にウエーブが掛かった長い金髪。

身体を隠して縮こまっているので、それは恰も襲われ怯える少女。

「次は服装ですね。 ・・・如何しましょう?」

「そうねぇ・・・ピンクハウス系? ゴスロリ系?」

「ここは、避暑な令嬢などいかがでしょう(はぁはぁ」

「「いいっ(グッ」」

もう、腐女子の欲望そのままに少年の意志など無視して好き勝手言い放題である。

端より少年に発言権含み人権など無きに等しいのだが・・・

「と言うわけで、さっぱりとサマーセーターにロングスカートに相成りましたぁっ!!」

ちぱちぱちぱ

「でもぉ」

「「そ・の・ま・え・にぃ(ニタリ」」

「ひっ・・・いやああっ!!? ああっ、やめてっ。 何故下着までえええぇーっ!!?」

・・・少年、散華。 合唱。

「きゃっ(嬉。 さっ、これ穿いて・・・これ着て・・・」

「僕、もう、御婿にいけない・・・・・・(泣」

腐女子達の手により、少年ディは見事なまでの少女ディへ転身。

以前よりディに目をつけていた腐女子達がこの姿をみれば、ディは「受け」という見解が

正しかったと核心するにちがいない。 何であれ、当人には迷惑な話。

「じゃ、今日一日はずっとその姿で慣れてね♪」

「・・・・・・」

何と言いようもなく、ディは一人鏡の前で己の身体を抱締めたまま残された。

本来、あるはずのない胸が非常に恥ずかしい。何が如何間違ってこうなったのだろう。

情けなくて涙が止まらない・・・

ルナの日課は終始遊びの時間と言ってよかった。任務を含め、勉強の時以外は・・・

兎も角、今日は気付かない間にシエルが出かけてしまい外へ出掛ける気にもならず

面白い事はないものかと散歩がてら屋敷の中を歩き。

「わん、わんっ、わん〜〜♪ ・・・わう?」

聞こえる啜り泣きに誘われ、ふと開いたドアから中を覗きこんで見ると

長い波な金髪と色白い肌が映えるよう濃く地味な格好の少女が泣いていた。

否、それは

「わぅ、で、ディ(汗?」

「うう、見ないで下さい・・・(えっぐえっぐ」

「わぅ〜(困。 ディ、可愛い、ヨシ、わん」

よりによってルナにまで慰められてしまった。しかも頭まで撫でられて・・・極、惨め。

「可愛くなんかなりたくないです・・・何でこんな事に(えっぐえっぐ」

「わぅ〜〜(困。 私、可愛いディ、好き・・・(ぺろぺろ」

「えっ!!? あ・・・・・・」

直ぐそこにはディに見せる事がないルナの優しい顔が。

頬を舐める舌の感触が気持ちよく、気付けば押し倒され顔中をぺろぺろと

瞼も、頬も、そして唇も・・・

「る、ルナ、ダメです。こんな事しては・・・」

「わぅ? こんなこと?」

「そ、その・・・キスです(照」

「ディ、私とキス、したい?」

「え?・・・あ、はい」

「する、わん♪」

その言葉の意味を理解する間もなくぶちゅ〜〜と唇に柔かい感触が

「・・・・・・あ、あの、キスの意味は分かっていますか?」

「キスする、好きな人と。 私、ディ、好き。」

時として、無垢な笑みほど残酷なものはなく・・・そうであっても

「あの、僕が・・・キス、してもいいですか?」

「わん♪」

それでもルナの四這の下から出してもらえる気配がないので、その細く柔かい身体を抱締め

抱き着き、潰し合う偽モノの乳と本物でそだち始めたばかりの儚乳。

「ん・・・・・・」

「・・・・・・。ディ、口の中に舌、入れた(考」

「すみません。でも凄く・・・(惚」

うっとりな女装少年に、ルナは自分は何が間違ってたのかな と考えつつ腰を降ろし

・・・今日もルナは下着を履いておらず、割目にスカートを押し上げる少年が減込んだ

「わう?」

それでもルナは些細な事は気にしない。多少グリグリと移動させ

ジャストフィットする場所に

「ああ・・・だめ・・・だめです、こんな・・・

体重かけて腰に乗る少女の下、腰を小刻みに揺することが止められない。

やめられず・・・小年が大人に、愚息となってしまった。

そこまでなってしまうと流石の違和感にルナも気になり、ひょいと腰を後ろにずらして

「あっ・・・(照」

「わう〜〜〜? これ、何?」

スカートを捲り上げて視たものは、ちっちゃいパンティをずらし皮被りでそそり立つ

・・・ルナにとっては未知の物

「あ・・・え・・・そ、それは・・・・・・(あたふた」

しどろもどろに何とも要領をえない。分らないものは口に入れてみるに限る と

ぱくっ

「っあ゛ー――っ!!?」

「!!?」

悲鳴に、寧ろルナの方がビックリした。

解放にディは股間を押さえ丸まり・・・傍目でも可也の痛みだと分る。

「う・・・あぅ・・・あぅぅぅ」

「ディ、ごめん。 私、乱暴しない。だから、見せる」

「は、はい・・・噛まないで・・・くださいね・・・」

M字開脚に座ったディはおずおずとスカートを捲り上げ、ルナは四這いで中に頭を。

服に包まれたお尻を高く突き上げ、尻尾をふり

だからルナの目の前でそれは別の生き物のようにビクンビクンと元気に触れる

「・・・(ぺろ」

「はうんっ!!」

そのディの呻声をルナは何故か気持ちイイものと理解出来た。

「? ・・・(ぺろぺろぺろぺろ」

「あっ・・・そんなにっ・・・気持ちよすぎるぅ」

ディが気持ちいいならルナも嬉しい。 フリフリと振るお尻が魅力的で、より元気に

「・・・(ぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろ パク?」

「はあっ!!?」

食まれた刺激に耐えられず、それは爆発。ドクドクと噴出すものに

「???」

ルナはわけも分からずそれを全て口の中で受け止めた。

完全な液体ではなく、ねっとりと知らぬ味覚にそれを口に含んだまま

スカートから頭を出せば、放心に潤む眼に熱く息を乱すディ。

その前でルナはゴクっと咽喉を飲み干し、無邪気に首をかしげ

「わう、味、変(悩」

「ああ、ルナ、僕のを飲んじゃうだなんて・・・」

その事実だけでイケナイ気分になってしまう。 でも、これ以上は・・・

「わん、ディ、元気でた?」

「は、はい、元気になりました」

「わん♪(なでなでなで」

ああっ、無垢すぎるその笑顔。 罪悪感がっ、罪悪感が、罪悪感がああぁぁぁぁ・・・

・・・・・・・・・・

夕食、遅れてやって来た二人に皆一同凍りついた。

ディが女装しているのは聞いているので全く問題ない(それはそれで問題あるが。

ルナが毛を黒く染めて普通のパーカー,キャロットな衣装なのも聞いた。

問題は、その二人が手を繋いでいる事。ルナは元気にディは照れ喜びながら

まるでその系の女の子が如く。

「ま、まぁ、仲がいいって事はいいことだな」

激しく同意する一同。 でも、何が間違っていると思った。

張本人のリオですら。

ルナとディアナ(偽り、女装ディをリオ姉弟の従姉妹との紹介)の囮捜査により

見事、誘拐犯達は殲滅させられた。 その翌日からは全てが元通り。

「やっとスカートから解放されると思うと清々します(嬉」

「ん〜〜、良く似合っていたのに・・・お姉ちゃん、残念」

「もう二度とごめんです。あんな・・・(照」

「???」

戯れを思い出してしまい朱が射すディ。 リオにその訳がかわるはずもなく・・・

姉弟の茶の団欒に居間へ来たのは髪を元の銀に戻しつつも新しく着覚えた衣装のルナ。

「わん、ディアナ、どこ?」

「何言っているんですか。 ディアナは僕が女装した姿ですよ」

「・・・(じぃ〜〜〜」

「ほらほら(笑」

「・・・・・・。 ディ、ムカツク(カプッ」

「ええっー―!!? あ゛〜〜〜、本気噛みぃー―っ!!?」

・・・ディアナとは仲良くする気にはなっても、ディとは仲良くする気は無いようで。

「がんばってね、ディ。 お姉ちゃん、暖かく見守っているから」

「そ、そんなぁ、無責任なぁ〜〜(泣」

何であれ、ディがルナと対等に仲良くいるためには女装しかないようである。

「ディ、ディアナ出せ(がりがり」

「二度と女装なんていやだぁー―――っ!!」

ともあれ

 

 

 

周りの見る目が変ろうと、彼ら「騎士団」が変わるだけではなく、日常があった。

彼等が護った、そしてこれからも護り続けていく日常が。

 

 

 

To be completed the Epsode10 「Tactics」.

(03.8/15〜03.9/20)


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■ EPISODE 10 ■

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