∴SHRINE∴
∴FANTASY LIVING THING PICTURE BOOK∴

■宿生木(ヒトヤドリギ)■
■ DTO様 ■
----------------------------------------------------------------------------------------------------


宿生木
☆ヒトヤドリギ(Hugger mistletoe)☆


樹木の枝に寄生する寄生植物、繁殖時には人間の女性に花粉を植え付け、その胎内で種子を作る。

生息域は特に決まっておらず、まれに街中や民家の敷地に見られる事も。

繁殖法はまず真下に女性が通りがかると、その汗の匂いに反応して鉤状の棘のある「蕾」を真下に落とし、

その髪や衣服に付着させる。

「蕾」は小指の爪ほどの小さな物だが、汗や皮膚からの蒸散水分を吸収し開花すると見る見る巨大化し、

雄蕊を伸ばして体に巻き付いてそのまま衣類の隙間から侵入、

被害者が抵抗しても巧みに力をいなして身体に絡み付き胎内に花粉を植え付けるのだ。

全てが終わった後被害者はその記憶を失い、

胎内で種子が成長し出産するまで何が起こったかを思い出す事は無い。

一説には被害者の力の向きや筋電位に反応して動いているとも言われており、

これを応用した自在に動かせる義肢の研究も進められている。


------------------------------------------------------------------------

ケース1・公園


「んんっ!……っくう……はあっ、は…んぁっ」


日差しの強まってきた午後の公園、そこで一人の少女が、ふとももをすり合わせる様に

不自然な内股でふらふらとおぼつかない様子で歩いていた。

顔にはびっしりと汗の玉が吹き出し、濡れて張り付いたシャツは起伏の少ない身体のラインや

肌や乳首の色を露にする。

しかし顔色は青ざめるどころか真っ赤に紅潮して、熱い吐息が半開きの口元から漏れていた。

やっとの思いで適当な茂みの中に身を隠した頃にはもはや立つ事すらままならず、少女は

腹這いに倒れ込み、ヒキガエルの様に脚を開いて這いずる。

まるで柔肌を嗜むように這いまわるそれを、少女は最初は服の中に虫でも入ったのかと思っていた。

だがそれは汗ばむ服の中で膨れ上がり、しかもそれは徐々に胸元とか脇の下、

果ては股間やお尻の割れ目の様な所にばかり入り込む。

その度に少女は身を震わせ、一度など大きな声が出てしまって周りから怪訝な目で見られてしまった。



「はぁっ…はあ……んっ…ひあっ、あう、あうぅぅっ」


悩ましげな声を上げながら、少女はホットパンツの股間部分に手をかけて横に引き、その中に

指を入れて掻き毟る様に指を動かす。

そこにあったのは服の中いっぱいに蔦の様に蔓延り、ショーツの中に侵入してピンクの肉に群がる

ヒトヤドリギの雄蕊であった。

公園で遊んでいた少女に取り付いたヒトヤドリギの蕾が服の中いっぱいに細い雄蕊を蔓延らせ、

幼い身体の至る所を愛撫していたのだ。

熱く昂る身体は大量の汗をかき、それがますます雄蕊の増殖を促す。

既に膣内にも雄蕊が束になって侵入し、

うぞうぞと蠢きながら次々に子宮内に潜り込んで頭を振る様に身を捩り、

先端のオレンジ色の花粉嚢から胎内に花粉を撒いていた。



「んっ、んふぅっ……あんっ!…とま…ら…な…んんっ!!」


少女の顔が紅潮して歪み、快楽を求めて指が腰が勝手に動く。

子宮から卵管を経て卵巣に侵入した花粉が、

性ホルモンの機能を狂わせて強制的に排卵を促した副作用だった

既に雄蕊との性交による絶頂は数回を越え、雄蕊を振りほどこうとする気力もとうに萎え失せている。

今や少女は、覚えたての性欲に自ら耽溺する浅ましい一匹の雌でしかなかった。



「あふぁっ、んっ、またくるぅっ……おなかの奥から「ずくっ」て……

「びくびく」って…あっ?ふあっ!?〜〜〜〜〜―――っ!!!」


イッてもイッても収まらない色欲に溺れながら、尻たぶをぴくんと震わせて少女の身体が

また新たな絶頂に達した。

ついに限界を越えたのか、少女の目がぐりん、と裏返り、意識を手放した身体から力が抜ける。

それでも雄蕊の凌辱は止まる事は無く、無数の触手の群れは湿った音を立てながら幼い肉体を貪り続けた。


その少女が目を覚ましたのは、よく行く近所の公園の植込みの中だった。

なんでそんな所にいたのかはよく覚えてない。ただ何があったのか、

下腹部を中心に全身がひどく火照ってだるかった。

少女はいつの間にか服の中に入り込んでいた細長い枯れ草の様な物を取り除くと、

そのまま家に帰って行った。

その身に起こった事の全てを、彼女が思い出すのはもう少し後の事である。


------------------------------------------------------------------------

ケース2・商家の別荘内


「んゆ〜〜むにゃむにゃ」


窓からの月光に照らされ、寝起き直後の寝ぼけ眼をこすりながら、

一人の少女が寝間着姿で廊下を歩いていた。

彼女はこの邸宅の持ち主の、貿易商人の一人娘であった。

数名のメイドのみを連れて、都市部から離れた避暑地にやってきた彼女は、

ひとしきり森や草むらの中を駆けずり回って遊び、供の者たちと共に湯浴みをして夕食を取ったあと、

メイド達によって早めに寝かしつけられていた。

しかしそのせいなのか半端な時間に目が覚めてしまった彼女は、

これ幸いと好き勝手に館の中を探検していたのだ。

昼間は何処へ行くにもメイド達が付いて回り、

行かせてもらえない場所や触らせてもらえない物が幾つもあったが、

その彼女たちもいまは床に着いている。

遊びたい年頃ゆえか、少女の目はますます冴えてきて、足取りにもかけ足が増えてきた。



「んっふっふー♪今度は何処に行ってみようかなー」


昼間は入れなかった書庫で思う存分本を読んだ

(ただし、月明かりの上ほとんどが大人向けの難しい内容だったのでほぼ挿絵しか見ていなかったが)

少女は、ふとある部屋の前で人の声を聞いたような気がして立ち止った。

その部屋は、メイド達の寝ている部屋であった。前述のとおり、彼女たちもいまは就寝中のはずである。

だが現実にそこからは、連続した人の声の様な物が洩れでていた。



「あれぇ?みんなまだ起きてたのかな…みんなで何かお話でもしてるのかも…

わたしも混ぜてもらおうかなぁ〜でもまた『子供は寝るのが仕事ですっ!』とか言われてもヤだし…」


そう呟きながら少女は細心の注意を払い、物音をたてぬように扉をほんの少しだけあけて中を覗いた。

メイド達に何が起こってといるのか、そして自分自身に何があったのかも知らずに。


                  ◇


「それ」は少女が森の中で遊んでいた時に、髪に付着してまんまと屋敷に侵入した。

そしてメイド達と共に彼女が湯に浸かった時、浴槽の水分と彼女達が流した汗や垢の養分で

異常なほどに巨大化したのである。

本来細いはずの雄蕊は人の男根程の太さに変わり、手当たり次第に乙女たちを襲い、

その胎内に花粉を植え付けた。

あまりに太く成長したため、雄蕊は本来の様に子宮口を通りぬけることはできず、

花粉嚢を子宮口に押し付けて潰し、注射器の様に液を送り込む。

その場にいた者は皆ブチュブチュと汚らしい音を立てながら雄蕊に犯しぬかれ、

浅ましい肉欲の虜となりながら妖木の苗床にされていった。


そして今、その胎内から十分成長した「種子」が這い出して来ようとしている。

「母」となった乙女たちに、忌まわしい「父」との交歓の記憶をよみがえらせながら。



「ふあぁぁぁつ!出る、でるうぅぅぅっつ!うっ、あっ、あがぁ……っ!!」


メイドの一人の、ついこの間奉公に入ったばかりの新米が産気づき、

大きく膨らんだ下腹部を抱えながら悲鳴とも嬌声ともつかぬ叫びを上げる。

やがてスカートをゆっくりと波打たせながら、中から赤子の頭程の大きさの蛸の様な物が這い出してきた。

それは顔まで付いた不気味な本体から生やした数本の根で、蛸と言うより蜘蛛の様に動き回る。

その外見から「人面果」とも呼ばれる、自走して次の宿主に移動するヒトヤドリギの種子であった。

異形の種子を産み落とした後も彼女の腹は膨らんだままであり、

それは胎内に宿ったモノが一つでは済まない事を物語っていた。

他のメイド達も例外なく同様に産気づいており、

部屋のあちこちに彼女らの産み落としたおぞましい落とし仔が這い回っていた。



「ひっ!……」


月明かりに照らされた惨状に、思わず尻もちを突く少女。

反射的に踵を返して走り去ろうとした彼女の、

その脚を止めたのは他でもない自身の腹部で膨らみ始めた重みだった。



「あ、ああぁぁ………」


恐怖と共に、少女の脳裏によみがえる凌辱の記憶。

直接蕾が付着していた彼女は、真っ先に妖木の雄蕊に捕まり、未熟な女陰が解れるまで

何本もの触手でじっくりと嬲られ続けたのだ。

あらゆる恥部や隠し所を入念にいじり回され、例の花粉を無理やり経口摂取させられた結果、

少女は平均サイズをやや超した太さの雄蕊で未熟な女肉を掻き回され、

喜悦の叫びを上げながら何度も絶頂に達したのだった。



「ひっ、いっ、いやぁぁぁぁ……こんなモノ、産みたくな…んあぉっ」


胎内で育っていたモノのおぞましさに震える少女が、しかし無情にも子宮口を押し分け

産道を下り始めた種子に中から愛撫されて呻く。

種子はその根で巧みに母胎に快楽を与え産道を解しながら、徐々に外へ外へと進んでゆく。

やがて最初の種子を産み落とした時、少女の意識は軽い絶頂にと共に闇に沈んでいった。


                  ◇


少女が目を覚ましたのは、メイド達の寝泊まりする部屋のベッドの中であった。

そういえば、昨夜は夜遅くまで彼女たちと雑談をしていたような気がする。

内容は……よく思い出せなかった、メイド達に聞いても同様だった。

でも、なんだかすごく楽しい内容だった様な気がするのだ。


来年もまた来よう、少女は無意識に、しかし固くそう思った。


☆生物慨様☆

汗をかく生き物に寄生する(全身からかくのは人間と馬ぐらい)性質や、記憶消去等の精神操作を行うなど、

本種は明らかに「人間社会」それも「人間の女性」をターゲットにした生態である。

通常、この手の生き物は人為的に、それも攻撃的な目的で作られる事が多いが、

本種に関してはやや首を傾げざるを得ない。

恐らく本種は「人間とある種の共生関係を築く」方向で独自進化した種なのではないかと思われる。

人間の女性をターゲットにするのは、一年を通して常に繁殖可能であり、何より「性的な快楽に弱く、

利用しやすい」からなのであろう。



----------------------------------------------------------------------------------------------------


■宿生木(ヒトヤドリギ)■

Copyright 人丸2022
HITOMARU All right reserved

----------------------------------------------------------------------------------------------------