∴SHRINE∴
∴FANTASY LIVING THING PICTURE BOOK∴

■ EPISODE 10 ■
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平原、相向かい合う両軍。

シウォング陣営はライ,シエルレイハ,リオアレス隊を主と両翼に

ルー隊が広くサポート、重装なカイン隊が堰止め追討ちの基本 鷹陣形。

「戦いは始ったばかり。 みんな、死ぬな。 

これは束ねる者としての命令であり、俺個人としての願いだ。」

対し、オブシディア陣営

神将ジークフリードを筆頭に、烈将ニーベルが先陣きって斬込隊長,

忠将ハガルは痒い所に手が届く遊撃隊長,剛将ソーンは主戦力の中陣

そして未だ姿を見せぬ将達による十字剣陣形。

そして両軍激突。

ライ隊VSニーベル隊

「何っ、オブシディアに女性将っ!!?」

「総員、突っきれっ!!!」

「抜けるなら構うなっ、後ろに任せろっ!!!」

御互い目視するも剣交えることなく事実上ニーベル隊のすり抜け。

続き、ルー隊VSニーベル隊

「戦場に子供だとっ・・・構わず最後尾まで突っきるっ!!!」

「わうっ!!?」 早っ!!?

「このっ!!」

「あ〜〜〜、ダメだ(諦」

遭遇するもニーベル隊の切り込みが速すぎ、事実上ニーベル隊のすり抜け。

突撃する十字剣へ、鷹は翼閉じて襲撃に

リオアレス隊VSハガル隊

アレスの前に立つのはハガル。

「・・・(こいつ、出来る)」

「使者三人といい、貴様といい・・・中々侮れない『戦士』が揃っている」

「団長と姉御方をそこ等の戦士と比べてもらっては困るっ!!!」

交わる剣と剣に散る火花

「・・・でも、貴様では俺は役不足」

「うっ・・・ぐはっ!!?」

ハガルの剣戟にアレスは追い付けず・・・・・・

 

 

 

シエルレイハ隊VSヘイガル&・・・unknown

その大戦斧でシウォング兵を一切寄付けず斬裂く猛将ヘイガルの前に立塞がるのは

疾黒戦姫シエル

「・・・・・・(怒」

「・・・女。 獣女だ。・・・でもイイ女」

「・・・!!?」

「ぐふっ」

その笑みに、寒気でシエルの全身の毛が総立ち。

直感で分る。 この男は敵・・・女性全てに対して。

この存在をこの世から消さねば と深く考えずとも両腕の剣爪を振被り強襲。が

「焼き塩を塗り込み鍛え上げたワシの筋肉に刃物はきかんっ」

鎧の隙間を狙った刃は通らず、大戦斧の斬撃をヒラリと回避。

「カアアアアッ!!!」

シエルは獣さながら四肢を地に着け身体を低く構える。いつでも襲撃をかけられるよう。

「ぐふふふ。獣か・・・首輪まで付けて。」

「獣じゃない。 猫、黒猫だ」

「いい。ますます欲しくなったっ。 調教し、飼ってやるっ!!!」

「私の『親』・・・主はだた一人。 貴様など、この首輪に触れる資格すらない!!!」

「資格など・・・この力こそ全て」

と、ビリビリと布を切裂き毒々しくそそり立つのは肉棒・・・棍棒と言うべきか。

「・・・・・・(うげぇ」

シエル、ますますこの男のが嫌になった。 と言うか、もう嫌になりようがない。

「いま、ココで、オカスっ!!!」

触りたくないので棍棒を避け大戦斧をも易々と避ける、が

「うぐっ!!?」

「ぐふふふ。黒猫、つ〜〜かま〜〜えたぁ〜〜」

鎧に包まれていないシエルの爆乳、それを摘まれてしまった。

全体重がかかる痛みに身悶えし逃れようとするが・・・無理。

「ち、乳、チチィ(ハァハァハァハァ」

「くっはああああっ!!!」

身の危険に形振り構っていられない。自分の胸元に剣爪を走らせ一転

「!!?」

伸ばした剛腕に軽やかに立つのは、正に不吉をもたらす黒猫。

シエルを振り落とそうとした時には既に遅く、剛将がシエルの蒼翠の獣眼を認識した瞬間

腕を支棒に鉄棒の要領で一転、回転の勢いと撓る身体で一五分に力が乗った甲の爪先が

吸い込まれる様に米神へ

「ごっ・・・・・」

己の剥き出しの乳房を隠しシタッっと着地したシエル背後、

不動の剛将がゆっくり、ゆっくりと倒れていき・・・

ズンっと地響きを立て倒れ、 故に断絶間の如き一撃が

ブシャっ!!!

「!!?」

背後、頭からモロに的中。 一瞬、シエルは己の身に何が起きたか理解出来なかった。

振り返り、顔面から更に一撃を受けて全て理解。

目の前にはそそり立ち、未だビュクビュクを白濁液を噴出し続ける剛将の棍棒。

つまり、最後の一撃で絶頂に達してしまった剛将から大量の精液を 

タァ〜〜〜〜ップリ

全身でもって

浴びてしまった。

「い・・・・・・二ャァアアアアアアアっ!!!」

らしくなく叫んだのは嫌だったのか二ャだったのか・・・

即、全身から装備まで消毒するためシエル勝利に関らず、砂かけ後に即撤退。

シエル遁走から暫くして

むくっ

「むっ・・・逃げられたか」

残されていた復活の剛将、戦う気が失せてしまったので萎えた逸物剥き出しで撤退。

よって、引き分け?

 

 

 

別の所では馬上、陣羽織に額当と将な戦忍レイハが周囲へ指示を出していた。

瞬間、貫く槍にレイハの姿は掻き消えてその背後へ。向かい合うのは異様に目が鋭い痩男

「ふん。線が細いと思えば女か。 それで将とは・・・一応、名は聞いておこう」

「影忍戦姫レイハ=サーバイン。 ・・・参るっ」

「猛将ヘイガル=ネイド。 おまえを貫く者の名だっ!!!」

無数に襲い掛かる槍先をレイハは柔軟な身体を生かして捻り交わし避け

バックステップに距離を取り、クナイを一気に何十本も投擲する『五月雨』

が、猛将ヘイガルは前で槍を旋回させ防御。

「意外に強いな。しかし所詮、女っ!!」

突撃に、レイハは見切りギリギリに交わす。 しかし

「!!?」

槍は回転していた。 

レイハは陣羽織が捲き込まれ、脱ぎ捨て脱出。 両手に短刀で構え直す。

「まず、一枚。 槍相手に近接へ持ち込めば勝てるとは甘い考え」

「貴方を傷つける事が出来れば私の勝ち・・・」

端より近づけないと勝ち誇るヘイガルに対し、レイハは刃に毒が塗ってあると宣言。

「ならば・・・やってみろっ!!!」

気付いたときには首スレスレに槍が通過し、後ろへ持っていかれる身体に

レイハは思わずジャケットを脱捨。

ヘイガルは意気揚々と槍に絡み付いたジャケットを見せ、捨てる。

今までは御遊び。槍の居合いに入れば終わりだと。

「これは・・・困りましたね」

「恐怖に慄くがいい。 次は・・・その布を頂こうっ!!!」

気付き飛退いた時には遅く、槍に巻きスカートを持っていかれた。

これでレイハは無駄にハイレグでボンテージのような、艶な鎧姿に。

「・・・変態さんですか(照」

「ふふん、女がてらに戦場に立つから。最後に女の幸せに、

女陰から口まで串刺しに貫いてくれるっ!!!」

「勝手なっ!!!」

槍撃の前、レイハの投擲にヘイガルはそれを迎撃。

ボフッ

瞬間、貫かれた煙玉は爆発し辺りは煙に包まれた。

煙が退くと其処にはレイハの姿もその衣も残っておらず

「・・・ふんっ、逃げたか。 所詮・・・ぐ・・・これも、毒っ!!?」

レイハ撤収、ヘイガル撤退により引き分け。

・・・言ったとおり、アレスはハガルに適わなかった。

まだ致命傷がなくとも満身創痍。どこぞが骨折しているかもしれない。 それでも

「意外に粘る。 ・・・だが、どんなに足掻いても貴様では俺に勝てない。」

「それでも、俺は負けられないっ!!!」

「・・・(・・・勿体無い。俺に出会わなければ死なずにすんだものを)」

気質ゆえ、未だに止めを刺せない事に忠将ハガルは気付いていない。 だが、それが

「アレス君っ!!? 皆さん、時間稼ぎをっ!!」

応援を間に合わせた。兵に取り囲ませ牽制する一方で、騎馬を飛降りたリオはアレスの元へ

「貴様等程度なら俺の剣のサビとなるだけ。それでもかかってくるか?」

「構わずとも結構っ。アレス殿が回復するだけの時間が稼げればいいっ。

そうすれば、御二人が俺等千人以上の働きをして勝利をもたらしてくれるっ!!」

「・・・(中々に如何して、将が将なら兵も兵。 いいじゃないか)」

結局、兵達では適わずその剣に倒れた。それでもアレス回復は果たした。

「二対一で悪いが、俺達も負けるわけにはいかない。覚悟っ!!」

アレスの斬撃をハガルは受止め、影よりリオの斬撃

「はぁっ!! ハっ!!」

バックステップで回避したハガルへさらに気弾の追討ち。双波状攻撃に忠将は圧される。

「・・・(これは、二人で以上に相乗的な力を発揮するタイプか。) 

勝てそうにない。引かせてもらう。 御二人、名は?」

「・・・リオ=クラウス 聖嬢騎姫の字を頂きました。」

「アレス=ルバード 勇雄騎将だ。」

「覚えておこう。俺は忠将ハガル=ネビロス。 さらばっ!!!」

適わぬと分れば無理に被害を出さす、即撤退。

ハガル隊撤収に合わせて、リオアレス隊も撤収。 よって成果的にも引き分け。

 

 

 

鷹の嘴は剣の握りへ

ライ隊VSジークフリード隊

「真龍騎公ぉっ、ライ=デステェイヤぁーっ!!!」

剣戟喧騒の中、その雄叫びにライは返す事無くその方向へ向かっていく。

端より求めるのはツワモノ、そこいらの兵には眼中にすらない。

「貴様の言う通り戦場で会うことになって残念だ、神将ジークフリード=グラムス」

「よく言う。 舐めた真似をやってくれた上で」

「警告のつもりもあったんだが・・・」

もう二人に言葉はいらない。交えるのは剣。

神将と称されるだけあって、その図体の大きさが儘に威圧となる勢い。

以上に巨大な神剣が斬き襲い掛かる。 ライも可也強いが、いやはや世界は広い。

「・・・潮時か、撤収っ!!!」

「貴公、逃げる気かっ!!?」

「戦争は一人でするものじゃないって事だ。 個人戦、勝ちはあんたに譲るぜっ」

技及ばぬ事に全く悔しさを見せず、最初から決まっていたかのように撤退。

それはまるで単に遊びに来たかのような感。事実、負傷者はいても死者は・・・

「分らん。 ライ、貴公は・・・」

ライ撤退により成果的に引き分け。

 

 

 

剣の切先は返す勢いで鷹の背後より襲い掛かる。が、鷹にはまだ鋭く硬い爪が。

カイン隊VSニーベル隊

ニーベルを頭にニーベル隊は速攻を主とするhit&way戦法。皆軽装で得物も少ない。

故に動きを封じられてしまうと弱点が謙虚に。 重装兵に囲まれてしまい・・・

「・・・もう君だけしか立っていないよ。できれば降参してくれないかな」

「舐めるなっ!!! 貴様、将なら私と一対一で決闘しろっ!!!」

一歩前に進み出た騎馬まで鎧を着ている重装騎士にニーベルは食って掛かる。

鎧を着込んだ臆病者なんぞに負けてたまるかと。せめて将ぐらいは打ってやると。

「勝気な女性はコレだから・・・仕方がないね」

とニーベルが拍子抜けするくらい呆気無く重装騎士は馬から降り、更に鎧まで脱ぎ捨て

「な、何っ!!? 貴様、正気かっ!!?」

「コレでも騎士でね、一対一で硬いままでいられるほど僕は無粋じゃないんだよ。

できれば美しい女性とは戦いたくないってのが本音なんだけどね。」

「貴様ぁっ、私を愚弄する気かっ!!!」

「???」

刀剣を振被り強襲に、何が逆鱗に触れたかも分らずカインは迎撃し・・・

結局、地に伏したのはニーベル。

「くっ・・・このまま捕虜になるくらいなら殺せっ!!」

「生憎、僕は美しい女性を殺す刃を持ち合わせてはいないだんよ」

「!!?」

何を勘違いしたのかニーベルの顔が羞恥の怒りに赤く染まる。

カインが言った意味は、見目だけではなく生様が好感持てる人を殺したくないという。

それを言葉そのままに、自分を慰みものとして捕らえると思ったよう。

「ならばっ」

「おっと」

瞬間、カインは斧槍の柄で当身。 昏倒したニーベルの口からは鮮血が毀れ・・・

もう少しで舌を噛切り自害するところだった。

カイン圧勝。 

鷹の爪に剣の切先は折れ・・・

戦闘終わり、両陣営は各々の砦に撤収。

オブシディアの砦では

「美しい女だったが・・・勿体無い」

「ニーベルが・・・まだ帰っていない・・・もう、帰ってこない」

「・・・・・・」

報告に反応は十人十色。ネクロ公はもう死んでしまったものと決め付け

ハガルは愕然とへたり込み・・・・・

その中で一人、ジークフリードは皆と違う意味で難しい顔。

多分、感じからして生きているのは違いない。

シウォングに女性兵が多い事から、そう無茶苦茶な目に合っていないのは想像に着く。

・・・という事は、今まで自分達が信じてきたものが間違っていることに。

何が正しく、何が間違っているのか。

もうこの戦争はただの侵略ではなく意義自体に疑問を投掛けている。

周囲はそんなことすら気にはしていないが・・・


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■ EPISODE 10 ■

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