∴SHRINE∴
∴FANTASY LIVING THING PICTURE BOOK∴

■ EPISODE 10 ■
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ライ達の屋敷から都市中心まで結構距離がある。早馬で駆け付ければ直ぐなのだが

毎日それをするわけにもいかず、騎士団は役所の隅を仮住まいとしていた。

ライ,カインにそれぞれ一室、 アルシア,レイハに一室、 シエル,ルーに一室

アレス,リオ,ディ,ルナで一室と計5室。

もっとも、カインは周囲の村々へ使者として動き回って殆ど使わないのだが。

当然屋敷は空であり本来メイド也が留守を預かるのだが、それもいないので

結局、比べ時間があるアレス&リオ,子供二人が偶に様子見に行く。

そして今、4人は掃除をするため久しぶりに屋敷に帰ってきていた。

「こうしてみると・・・感慨深いものがあるな。 我家に帰って来たみたいで」

「我家なんだよ、アレス君♪ 私、先に着替えてくるね」

と三人を居間に残し、リオはサッパリ令嬢からメイドに着替えるため

何処かへ行ってしまった。

「我家・・・か。 我家なんだな、ここは」

「それでアレスさん、先に掃除始めますか?」

「いや、それはそれでリオは文句をいうからな、用意だけしておこう」

「・・・クアアアァ(欠伸」

横ではルナが既に狼へ化け、掃除を回避しようと企んでいた。 ルナ、掃除、嫌い。

「俺はバケツと雑巾を用意しておく。ディはルナとドアを開けてきてくれ」

「わかりました」

「・・・(がっくし」

目論見を砕かれてルナはディと共に部屋を出た。

「そもそも、ここまできて掃除をサボろうなんて思うこと自体が甘いんですよ」

「・・・・・・」

普段ならソコで手なり足なりに噛付かれて修正されるのだが、珍しく今日は静かで

いつの間にか人なルナを連れ、御機嫌に驚舌のまま地下から順にドアを開けていく。

開けていく・・・開けていく・・・その部屋のドアも

「だから僕はですね」

がちゃ

「きゃっ!!?」

若い女性の悲鳴にディ硬直。ギギギと音が鳴りそうな動きで首を動かし見た先には

・・・姉のリオがいた。 白の下着にニーソックスの姿のままメイド服を持って。

その姿は以前直視したときよりも遥かに成長し若々しい女性に。

「なんだディじゃない。 行き成りでビックリしちゃった。」

と、リオは来たのが弟と分るや否や平気で身体を隠さずに近づいてきた。

「な・・・な・・・な・・・」

「な?」

「な、何でココにいるんですか。姉様の部屋はここじゃないでしょうっ」

ディはどうにか背け姉を叱る。でもそれ以上身体が動いてくれない。

「だってココ、メイド控え室じゃない? ここで着替えるものでしょう?」

「って、姉様はメイドじゃなくて騎士でしょうがっ」

「・・・もしかしてディ、照れてる?」

「なっ!!?」

次の瞬間、後ろから抱き着かれディの背中にムニィと押し付けられる柔かい物体×2

「ん〜〜〜、姉弟だから別にてれなくてもいいのに」

すりすりすりすりすり

「や、止めてください! 気持ち悪いっ」

「気持ち悪いって・・・もぉ〜〜〜こんなに綺麗なお姉ちゃんに向かって!!」

とリオは抱擁から首に腕を回してヘッドロックへ。当然、柔かい物体×2はより・・・

「ちょっ、うわああっ!! 自分で綺麗なんていいますかぁっ!!!」

ショックが大きすぎて呪縛が解け、ディはもがき暴れる。

しかし、お嬢とはいえ騎士であるリオが容易に逃がすわけもなく。

「謝るまで許さな〜〜〜いも〜〜〜ん」

「わー―っ、わー―っ、わー―っ、うっ・・・(カクッ」

「あっれぇ?」

ディが堕ちたのは首を絞められたせいか、それとも・・・・・・

何だかんだありつつ、男子コンビは得物呪物などに長けているため屋根裏より

女子コンビは食糧品等に長けているため地下より埃払いをすることになったのだが

「ルナ、美味しそうな物を見つけても食べちゃダメだよ。 傷んだものだけね?

それにしても失礼しちゃう。 気絶するほど強く締めてないのに・・・」

「・・・・・・(笑」

「まったくもぅ・・・『疾風』」

と、リオが全く考え無しに埃を飛ばす為に魔導を行ったので、部屋の中に埃が舞い

「・・・っクシュンッ、クシュンッ、クシュン」

「あっ、ごめん。 大丈夫?」

「くぅ〜〜ん、クシュンッ、クシュンッ」くしゃみ、止まらない。

「えっと・・・ここは私一人でも大丈夫だからアレス君の処に行ってくれる?」

リオの許しに、ルナはベソかきクシャミをしつつ撤退。

風通しの良いところで犬のように身体を振り埃を飛ばしてからアレスの所へ。

来てみると。

「うわぁ・・・・・・(嬉」

「これは・・・呪物? おお・・・」

モノに目を輝かせる御子様×2。監督すべきアレスですらそこにあるものに夢中だった。

それこそ某鑑定人を呼べば「いい仕事してますね」が連発する事、請け合い。

価値分る二人が夢中にならない方がおかしい。 開放しの部屋前に立つルナに気付かず。

「わん!!!」

「!!? ルナ? リオは?」

我に返り取り繕うアレス。でもディは夢中のまま。

「ルナ、埃、ダメ。 リオ言った。 ルナ、アレスの所、行く。 わん。」

「そうか・・・バランス良く組めたと思ったんだが・・・。

俺はリオの所へ行く。ルナ、ディの監督を頼む。 噛んでもいいから」

「わん(喜」は〜い。

許可を貰ったルナは嬉々として、以外全く目が入っていないディに駆け寄りその脹脛に

いっただきま〜〜す。

かぷぅっ

「うっ・・・あっ、あー――っ!!」

「・・・よし、大丈夫だな。」

全然大丈夫じゃない。

ルナに襲われているディを尻目に、安心安心とばかりにアレスはリオの所へ。

そこには予想だにしない驚愕な光景がっ!!?

「うおおおぉぉぉ・・・うわあああぁぁぁ・・・」

地下室、恰も地獄かた響くような呻声に妖しい影が

夢中に、ある木箱の中を漁るリオの姿があった。 その背後に立ち

「・・・・・・何やっているんだ?」

「うおおああああっ!!? あ、あ、あ、アレス君!!?」

「何やっていると聞いているんだ?」

「これ、中身がすぅ・・・っごいんだよ!! うわぁ、団長ふっっけつぅ!!!」

鬼の首を取ったかのように意気揚々とリオが見せるものは・・・各種各様大人の玩具。

「さっさと片づけて、掃除の続きをしよう。」

「え〜〜〜(ブリぶり鰤」

「えー、じゃない。 如何するんだそんなもの、そんなものさっさと片付けろ。」

「片付けるのぉ もったいなぁ〜〜い」

世間では、その風貌から「聖嬢」なんぞと称えられているが・・・

まったくもって、とんだ穢れた聖嬢 である。 アレス自身も原因だが。

「もったいないって・・・リオ、それを如何するつもりだ?

使われるのはリオ自身に、だぞ?」

リオの手の中、うぃんうぃんと実に悩ましく身をくねり始める玩具達。

それに結果がどうなるか理解して、硬直し次第に高揚するリオ。

「あ〜〜〜うん、さっさと片付けて御掃除の続きをするね」

「だめだ」

「えっ?」

嘗て、王都貧民街でブイブイいわせたヤグされアレス復活。

「今日明日と時間があるとは言え、こんなところで無駄に時間を使ったんだ。

罰を受けてもらわないと」

「そんな・・・このくらいで罰だなんて・・・」

愛想笑いを浮かべようとするが、その顔は引き攣るだけ。

肉食獣に捕らえられた獲物は、肉食獣の欲望の捌け口になる以外に道はなく・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

危ない物を確認してから魔導で埃を外に吹き飛ばし、窓,ドアを閉めて次の部屋へ。

ディが脱線しようとしなかろうとルナに噛まれるため、この二人は凄く良く捗った。

哀しいくらいに・・・。

「・・・・・・だから何で噛み付くんですか」

「・・・・・・(アグアグ」うまうま

流石に脱線していない時まで牙を突き立てるわけにはいかないので

甘噛でしゃぶっているだけなのだが。

ディの動きが止まる毎に犬がじゃれ付くようにやる。人の姿のままで。

「いい加減にっ・・・」

「わぅ?」何?

そこにはただ無邪気に戯れる少女が一人。そのクリッとした目で見上げられるともう

「な、何でもないです。」

「わぅ。・・・(アグアグ」あっそう。 うまうま

見るだけでドキドキしてしまうので、ディは誤魔化すようにするしかなく

強く言っても逆切れに襲われて押し倒され密着で噛まれるのは非常に困る。

「ルナ、僕は男で君は女の子の自覚はありますか?」

「・・・?」何、それ?

言っても毎度、犬の耳に念仏。ルナにとってディは下僕もとい玩具でしかないと。

だからディはルナを出来る限り無視し・・・居間で4人は再会。

そこでは既にアレスが暖炉を掃除し、リオはテーブルを拭き

「姉様、上は終わりました。」

「ディ、ルナ、御苦労様。 次は上から拭掃除してきてくれる?」

微笑み次の指示を出すリオは何処となく熱っぽく気が散って虚ろな感。

「・・・わう、リオ、変」

「大丈夫ですか? 少し休まれた方が・・・」

「埃アレルギーみたいだから少し休めばいいと俺も言っているんだが」

と会話にアレスも参加。 怒っているのか何処となく気配が・・・怖い。

「あはっ、アレス君一人にさせて私休むわけにはいかないもの。

大丈夫、アレス君がサポートしてくれるし・・・」

とリオが元気な様を見せようとしても、やはり何処かぎこちない。

「リオの事は俺に任せろ。いざとなれば押し倒してでも・・・」

アレスの言葉に、明らかにリオの目が彷徨っている。 何やっているんだか・・・

男女間の戯れになってしまえばディに口を出す術もないし、

助けなければさっきの仕返しになる・・・かもしれない。

「ふぅ。 ではアレスさん、くれぐれも姉様に無茶させないようにしてくださいね」

「わぅ?」 えっ、いいの?

「御二人の邪魔をしては悪いですからね」

「???」

どーせ、ルナに男女間の話をしても未だマダまだ理解出来そうにないし。

「・・・ディ、私、馬鹿にしてる。」

かぷっ

二の腕に噛付くルナを連れてディは上の階へ。


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■ EPISODE 10 ■

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