∴SHRINE∴
∴FANTASY LIVING THING PICTURE BOOK∴

■ EPISODE 04 ■
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当時の騎士団の主な仕事は自警団の技術指導は置いといて

町周辺の旅人を狙う野盗,時折出没する魔獣の退治。

そしてそれは町周辺のみならず町から多少離れた村に対しても。

本来なら他所の騎士団が護らなければならないのに。

それでも動くのは事の成り立ちを知っているからであり、

「連中(他所の騎士団)は動きがトロいんだよっ!!!」

近隣の村の魔獣出没の知らせにライ,シエル,候補生一人が出動した事に対し

何故我々が動かなければならないんですかと候補生の疑問をライの即答。

「・・・それに放って置けないだろ、助けを求めているのに」

同感

打算もなく感情を元に思考し迅速に行動する。

かといってただ闇雲に行動するわけではではなくちゃんと考えた上での事。

毎度の装備のライ&シエル+軽板金鎧に破壊剣の候補生とチグハグな装備でも

戦士もとい騎士が来た事に村側は安堵した。

しかし到着した彼等を出迎えたのは脚だけでも大人の背丈だけある土蜘蛛型魔獣単体

糸は出さないが鎧のような甲質の表皮,剣の様な爪,吐出す毒弾。

それでも元々ライ一人でも勝てる相手。

苦戦することはあっても負けるような相手ではなかった。 

ライは表皮ごと肉を切裂き、シエル&候補生は甲質の合間の柔らかい部分を狙い攻撃

瞬く間に魔獣の動きは衰え、そして

「くそっ、これだから蟲は嫌いだ」

「・・・・・気持悪い(苦)」

周囲には返り液が飛び散り、生臭い事この上ない。

シエルに至ってはとうに鼻は麻痺してしまっているだろう。

「でも勝てたじゃないですか」

勝って当然、この程度で負ける事など許されない。

帰ろうとライ達が背を向け歩き出した瞬間

ぴくっ

「「!! 後っ!」」

「え?」

ズンッ!!

「あが?・・・」

先を行くライ&シエルが気配に気付き注意した瞬間に反応すれば十分間に合ったのに

彼が二人の意図する事に気付いた時は、既に背から板鎧ごと貫かれ胸中奥から爪が。

魔獣の脚はその目的を果たし、今度こそ完全に力尽きた。

「・・・馬鹿やろう。死なせるために仲間にしたわけじゃないぞ」

「ライが気に病む必要はない。気を抜いた彼が悪い」

「・・・・・・帰ろう」

 

例え主役がいなかろうと事件は起きる。

付近の森で生屍の目撃情報に調査へ動いたのはネーシャともう一人の候補生だった。

「ホントにもう、皆さんに黙って・・・本当に調査だけよ?」

「ああ、分ってるさ」

と言ってはいるが、二人の装備は完全に戦闘を考えに入れたもの。

ネーシャは動きやすくスカート丈の短い狩人服の上に、片胸と背を護るだけの革鎧

手が自由に動く革篭手。腰には短剣。そして背の大矢筒には矢がぎっしりの上に

腰から太腿辺りでぶら下げてある中矢筒×2も同様にぎっしり。弓は鋼の長刃弓。

矢が無くなっても、これだけで十分に得物になる。

ココまで重装なのはもしもの事態に備え用心の上に用心のため。

そして候補生の装備は軽板金鎧に長剣,長方盾と標準に標準的だが使い慣れている。

少なくとも周囲で彼に勝てる相手は数えられるだけしかいない。

その自負もあってか彼はこの事件を自分達候補生のみで解決することを言い出した。

止めても聞かない上にチクれば怒る。放っておけはおけない。

となれば付いて行くしかない。ライの処に置手紙は置いてきたが。

死者の時間は夜。当然、事の真偽を確かめるのは夜でなければならない。

森の適当な広場で陣を構え、そこで待つのみ。

「・・・何も起きないな」

「何も起きない方がいい。」

「君は馬鹿か? 何も起きなかったら俺達ずっと候補のままだぞ」

・・・ライが彼を候補生のままにしておく理由がわかる気がする。

前ではそんな素振は見せないが、本能的に悟っているのだろう。

「・・・来た」

明かに野生生物(魔獣含む)とは違う気配。鼻腔を突く腐臭。

余りにもあからさまに姿を見せたそれは

「うげ・・・」

「・・・逃げた方が良くない?」

正に獣の生屍。それが樹々の合間からワラワラと。

時に、この世をさ迷う魂は屍に憑付き操り生を貪るという。

ここは町が出来る過程が過程だけにさ迷う魂も屍も豊富。

時期的にも熟成(?)してピッタリ。

生屍単体自体は差ほど恐ろしくはない。従来より力はあるが動きは鈍いため。

だがその牙,爪には雑菌が繁殖し危険。生きていないのでスタミナは無尽蔵。

そして最大の問題はゴキ○リの如く目撃されれば×30体は付近にいる。

「に・・・逃げるわけにはいかない。あの人も戦い抜いて偉くなったんだっ!!」

「まったくっ(呆」

焚火の灯りの中を駆出した彼の後方、ネーシャは矢をまとめて数本手にとり

早撃ちで援護。

・・・・・・

普通、乱戦になれは弓士に不利な事はない。しかしネーシャにその策はあった。

魔力を込めた矢数十本を真上に向って撃出し、

動きが鈍くともしつこい生屍の獣を引き付け、その場を離脱。

早撃ちでその場に釘付けにすれば当然上から降ってくるのは流星雨の如く

「滅びろっ!!!」

駕駕駕駕駕っ!!!

降ってきた矢に貫かれ内から焼け滅びて逝く生屍の獣達。

しかし敵はまだ無数にいた。だが矢の残りは少ない。

「逃げるよっ!!」

「お、おうっ」

流石に自分の手に負えない事を悟ったか直さま彼から返事は返ってきた。

二人は合流し得物を振り回して遁走開始。しかし・・・

夜の森は星も見えず迷い易い。その上、焦り追われれば当然

「迷った。如何する(汗」

「木の上で朝までやり過ごそう。 ッ!!?」

瞬間、足首を掴む何かにネーシャは転んでしまった。

後からは生屍獣が追い着き、ワラワラと

「・・・俺が時間を稼いでいるうちに逃げろ」

彼は意を決し戻り群の中に飛び込んでいったが体力的にそうはもたない。

弓は転んだ拍子に飛ばしてしまったため腰の短剣で足首を掴む腐った手を

もたつきながらも切り裂き、

その時には既に手遅れ

「痛っ!!」

突き跳ばされ蹴転がされ、仰向けになった処を何かが四肢に噛み付き固定。

そのまま四肢を引き千切られ柔らかい腹部に牙を突き立てられ臓物を

生きながら喰われる 考えうる無残な死をネーシャは覚悟した が、

闇の中で黙する生屍らは何かを感じているかのように更に牙を突き立てる様子は無く

―――死魂は屍に憑付き操り生を貪る―――

それは単に生物を喰らうだけではなく、生命臭溢れる雌を襲い・・・

おぞましく恐ろしい想像にネーシャの目は恐怖に見開かれ

「いっ・・・・・いやあああああ 誰かっ、誰か助けてぇっ!!!」

深夜の森に人がいるはずがない、いる処で犠牲者がもう一人増えるのは確実。

そしてネーシャを助ける事が出来る戦士達が彼女の位置を知るはずもない。

びりっ

「ひいっ!!?」

股間に鼻面を押しつけ娘の生命臭を貪っていた一体がネーシャの肌を傷付けつつ

下着の股布を切裂き、陵辱は始った・・・

「うっ・・・うっ・・・うう・・・」

一体何度腐った逸物を身体の中に捻り込まれ腐った精を吐き出されただろうか。

虚ろに犯されたまま既に涙も枯れ果て己の運命を呪う気も起きない。

それぞれの手足首を一緒に固定されまんぐり返し、

ポッカリ開ききった秘孔二つからは直通で子宮,腸奥まで溜まった腐液が

挿入される毎に流れ零れ尻間を伝い背を濡らした。

夜が開け生屍が土に返るのが先か、ネーシャが犯り殺されるのが先か・・・

腐った蛋白質―精液は生物にとって毒液である 文字通り。 


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■ EPISODE 04 ■

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