∴SHRINE∴
∴FANTASY LIVING THING PICTURE BOOK∴

■ EPISODE 02 後編 ■
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「へ、へっくしっ・・・???」

自分のくしゃみで目を覚ましたフェイは左右を見回し、

「うわぁ、びしょ濡れ(泣」

自分が池に浸っている事に気づいた。何故、池に浸かっているかは・・・解らない。

それどころか迷宮に入ってからの記憶があやふや。

「・・・ま、いっか。」

多分、池の縁で足を滑らせ頭を打ったのだろう。そう思う事にした。

何故ならびしょ濡れで頭に小さいコブが出来ている以外異常がないから。

ゴロゴロ・・・

いや、ちょっと御腹の調子が悪い? 池で冷えたせいで・・・

・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・はぁはぁ

「おかしいなぁ、風邪でも引いちゃったかなぁ・・・」

身体が異様に重い。言う事を聞いてくれない。 さっきまで大丈夫だったのに・・・

だから、雑魚のモンスターが強く感じる。出口まで後少しだと言うのに。

目の前にいる熊のようなモンスターがとてつもなく大きい。

いつもなら決して食らうはずがない豪腕の一撃に吹っ飛ばされ

「きゃっ!!」

動けなくなってしまった。そのフェイに覆い被さる巨大な影。が、

怒っ!!

の音と共に見なれた男の影と入れ替わった。

「丸一日も何処行っていたんだ。」

「へ? 丸一日? そんな事ないよ。私さっき迷宮に入って・・・」

さっき? 少なくもと私は半日近く・・・ココニイタ?

「フェイ? フェイっ!!?」

フェイの視界が崩れる。

思い出してはイケナイ事を思い出さないよう意識が・・・

 

行方不明になって丸一日、ライが連れ帰ったフェイはそのまま高熱を出していた。

個室、いるのは意識がない肌着のみのフェイと

いつもの格好(チャイナドレスらしきもの)に白衣のアルシア。

ベットに横たわるフェイを診、アルシア思考から次々に削除されていく可能性。

それでも、フェイを苦しめる原因は数個。そのどれもが

「手持ちじゃ如何にもならないわねぇ」

ほど過酷、重病。それでも其処まで原因を絞り込めた事をアルシアは誇っていい。

例えフェイを救う事が出来なかったとしても。

並の医師なら風邪で済ませるしかない謎の高熱だから。

アルシアが器具を片付け、退室しようとしたその時

グイ

「!!?」

ドアノブを持つアルシアの腕を異様な程強い力で掴む白く熱い手。

「あールルシぁー」

いつも愛くるしい瞳はどんよりと濁り、何かに操られているようなフェイが

「きゃっ」

「あるシあー、アるシあー」

アルシアを引き倒し、脚の間に腰を割り込み胸に抱き付き少年の様に餓付く。

「ちょ、フェイちゃんっ!! ・・???」

フェイが男の子ならいざ知らず、アルシアの股間に布と下着を通してぶつけられる何か。

挿入出来ない事にしびれを切らしたか、

異様なフェイはアルシアの脚を持ってマングリ返し、やっとその正体が分った。

フェイの股間から小さいパンティーを押し退けそそり立つ立派な逸物。

否、秘部から生える逸物の形をした線虫の塊。

それを服布と下着の上からアルシアの女陰に衝き立て

「止めてフェイちゃんっ!! 正気に戻ってっ!!」

ずぐっ!!

「あうっ!!」

強引に服布と下着ごと挿入。 苦痛にアルシアの抵抗が止まった。

そもそも態勢が態勢だけに力は入らず、フェイの限界無視の力に端から抵抗など無意味だが。

ずっぐ、ずっぐ、ずっぐ、ずっぐ、ずっぐ、ずっぐ、ずっぐずっぐずっぐずっぐ

「あうっ、くっ、痛っ!!」

身体を護ろうと内から愛液が溢れ、布とアルシアの柔壁の潤滑がよくなる。

それでもアルシアの痛みが和らぐわけではなく動けない。

いや その手は床をさ迷い・・・自分の鞄を見つけ、その中を漁り出したのは一つの小瓶

だが、その頃には絶頂が近いのがガンガンガンガン、アルシアの奥を叩き

ビクッ

ピシャ

絶頂と小瓶の液体がフェイの顔にかけられるのはほぼ 同時

アルシアを解放しフェイはヨロヨロと後に下がり、その瞳に次第に戻ってくる正気の輝き。

「えっ、あっ、アルシア? あ・・・」

しかし現状を理解する前に崩れ落ち気絶してしまった。

その股間にもう逸物はない。何故ならアルシアの中に

「んくぅ、こ、コレは!!?」

布を通してグニグニウネウネと不定形で潜り込んでいこうとするのが解る。

ずるっべちゃ

挿入の勢いで腰紐が切れた下着ごと脱ぎ捨てられ、服の上で蠢く線虫の塊。

アルシアは扱う物の性質上、普通に着ている服も白衣と同じ

強靭極細繊維密織の 液体を弾く布でできている物を好んで着ていた。

もしコレが普通の布ならフェイの二の舞・・・

ではなく、寄生されても直なので対処は出来る。

しかしフェイは・・・

よりにもよってこんな事でフェイを苦しめる原因とその末路が判ってしまうとは。

 

結論を言いにライの部屋に来たアルシアは言葉を詰らせ押し黙ったまま。

「・・・黙っていちゃ何も分からない。」

「・・・・・・・そんなことは解っているわよ。

単刀直入に言うわ。フェイちゃん、蟲殺呪にされてる。」

「蟲殺呪にされる?」

「そう、蟲に侵されてるの。内臓から脳まで全身。以って後、半刻。

その後は・・・その後は、狂戦士の殺戮機械に・・・」

「・・・・・・新手のギャグか?」

パンっ

ライの頬を打つ平手。アルシアの目に浮ぶ涙。

「・・・・・・如何すればいいんだよ。」

「もう手遅れ。助けられない。

蟲を駆除したとしても・・・フェイちゃんの身体がそれに耐えられず直・・・

・・・・・・だからフェイちゃんがフェイちゃんでなくなる前に

・・・蝕まれていく苦痛から解放して上げる事だけ・・・殺す事しか出来ない。」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

行き成りそんな事を言われて信じられるか。」

「信じてもらわなくても結構よぉ。私がフェイちゃんを楽にするだけだから」

哀しかな、アルシアが本当の事しか言っていないのがわかる。

「やめろ。・・・本当に他に手はないのかよ」

「無いわ」

無慈悲な即答。アルシアに手段がない事をライが如何にか出来るはずがない。

「・・・・・・・・・・・・・・くそっ!!」

「ライはココにいてくれたらいいわ。私が」

「俺がやる」

「・・・・・・あなたに自分の大事な人を手にかける事が出来るの。」

「誰にもフェイは殺させない。 なら・・・俺が」

「・・・・・・・・・やっぱり貴方には過酷すぎる。私が」

とすっ

当身に何が起こったか解らぬまま昏倒するアルシア。 

ライは気を失ったアルシアをベットに寝かせ、フェイの部屋に。


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■ EPISODE 02 後編 ■

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